凪かすみのレビュー一覧
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“「ロッテさんは何の役ですの?」
エリーゼは無邪気な仕草で首を傾げた。とっさに答えられずにいるロッテシアを、優越感を隠し切れない瞳で見つめる。
「……死体、よ」
それを言うのにはずいぶん力が要った。でも言わないでいるのは負けを認めるようで嫌だった。
「死体?」
エリーゼはたちまち痛ましげな表情になったが、その前に一瞬だけ笑みが宿ったのを、ロッテシアの目は見逃していない。ナイフとフォークを握り締めた手がぎりぎりと痛む。
「なんだか悪いことを訊いてしまったみたいでごめんなさい。ロッテさんなら、てっきりちゃんとした役が付いているものとばかり……」
「死体だってちゃんとした役よ」
「まあ、そんなふうに -
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ネタバレ前作「聖グリセルダ学院」シリーズよりかは面白かったですが、やっぱり、その前の「横柄巫女と宰相陛下」の方がよかったなぁ。同じ世界観で「聖グリセルダ学院」のちょっとあとのお話。
ノンノとアマリアは大人になって出て来ましたけど、それ以外のキャラとしては、ティエサとキアスは名前だけ登場(ノンノとアマリアの偽名でした。)。ノンノは前作で力を全く出せてなかったですけど、今回は操られているとはいえ、強いノンノでした。
吸血鬼一族のサーディに生け贄として捧げられたロッテシア。ロッテシアの打算で一緒に行動してましたけど、サーディがいい子で、だんだんロッテシアが嘘をつかなくなってきたのは、なんかいいなぁって。 -
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ネタバレ前巻の最後で、キアスの兄のクラウが、ティアサを公妾候補にと宣言してましたけど、キアスの方もシュトルーフェ王国との縁談話が持ち上がってました。
キアスはいきなりティアサに別れを告げますが、それもすぐに彼なりの考えがあってのこと。仲間と手をあわせて公妾選考会をつぶしにかかります。
最終的には、公妾選考会はつぶれて、ハッピーエンドに終わるのですけど、このシリーズって、ラブ度少なめなんですよね。ティアサも鈍感過ぎるし、キアスもそれほどティアサにラブ度を感じてる風に見えなくて、最後まで二人の仲はあんまり変わらずで残念。
まあ、最後に7年後のお話がちょっと出てきたのは、よかったですけど。(トトの相手 -
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ネタバレなんかフェルシャッフェルティとエゼルのいちゃいちゃ度がUPしてて、ェルシャッフェルティって、こんな人だったっけ?って感じです。
魔物に呪われたおじいちゃんが作った鏡が引き起こす騒動はありましたけど、あんまり深刻な感じはしませんでした。後半、人が変わったように冷たくなったフェルシャッフェルティの姿には、また魔物が何か?ってちょっとドキッとしましたけど、それもフェルシャッフェルティの演技だって言われると、うーんって感じです。
この巻で気になったのは、フェルシャッフェルティとエゼルではなくって、ノウィルギィとヴィクレーイルの二人でした。本人が望むものを映す鏡にきれいに着飾ったヴィクレーイルが映っ -
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ネタバレ4巻目。前巻では王子側がヤキモチをやく設定でしたが、今度は比奈側がヤキモチをやく設定でした。
王子に婚約者という姫マリアベルが現れ、王子を巡って砂漠のレースをすることになりました。
王子でさえ乗りこなすのに2週間かかったヤヌーを比奈は1週間でマスターしたり、マリアベルの陰謀で盗賊に捕まるのはいいけど、その親分がいい人で、すぐに牢から出してくれてしかも近道まで教えてくれたり、風の神殿で精霊体にされても、精霊王と魔王パパがお友だちという設定ですぐに解放されたり、なんかすごく都合よく話が進んで、イマイチ面白みに欠けました。
比奈も王子と両思いになっているのに、またグダグダ迷っていたり、あれほど -
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ネタバレ3巻目。比奈に言い寄るティーゼルという魔界の怪盗が現れて、二人の仲をひっかきまわしてくれました。出て来た理由はよく分かりませんが、結局当て馬でしたね。
比奈も情熱的な王子に心動かされていい雰囲気になったのに、なぜそのあと、ティーゼルと二人っきりでずっといるんでしょうか。いくら王子の衣装を内緒で作りたいとは言っても、王子が不機嫌になっているのだから、普通なら二人っきりにはならないと思うんですけど、これはちょっと理解に苦しみました。
王子の気持ちは一本で、比奈を大事に思っているのもよく分かるのに、肝心の比奈がフラフラしてたり、グダグダ言い訳のように悩んでたりしてるのを見ると、イライラします。は -
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ネタバレ2巻目です。比奈を追って、人間界にやってきたヴィルフリート。
比奈が「王子」「王子」と呼ぶからか、王子の名前を忘れそうですが、人間界にやってきた彼の名前も「鈴木王子」でした。ほんとに名前を忘れそうです。
この巻は、猫が一杯出て来てて、猫好きな私としては、結構楽しめました。私も猫としゃべりたいです。うちの猫もこんな感じでしゃべってくれたらうれしいなぁ。
比奈と王子の関係は進展があんまりなかったです。魔界の王子とは言え、男前で性格も結構いいし、普通なら惹かれちゃうと思うんだけど、なんかはっきりしなくて、ちょっとイライラしました。
もうちょっと進展して欲しいです。 -
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暗殺者と言えば沈着冷静、普段は虫も殺さぬような顔をして一般社会に紛れ込んでいる……などという姿を想像してしまうが、ヒロインのティエサはそこからほど遠い。何しろ覆面を付けるのが当たり前の生活だったので、髪で顔を隠さないと前も向けないし、廊下の真ん中を歩くなんてとんでもない。
一般者ぶろうとしても、身振りや反射神経は一流暗殺者のソレ、なにやらおっかないキアス王子には怪しまれまくり、そんな中まるで暗殺者に殺されたような死体まで出てくるのだから、たまらない。早速怪しまれたティエサは涙目になりながら汚名返上のため、捜査を開始しワルツを踊る! な作品。
とにかくヒロインのわたわたぶりと、王子マジ王子 -
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ネタバレまず、王子様の名前が長すぎって、最初のキャラ紹介のところを見て思いました。フェルシャッフェリティって・・・。主人公のエゼルにまで長すぎって言われてましたけど、元々とカタカナの覚えづらい名前が苦手な私。頭の中でフェルって脳内変換してました。
あと、黒髪短髪系が好きなんで、金髪の長髪の王子様はあんまり好みじゃなかったです。それに、エゼルに惹かれていった経緯が、性格よりかはいると苦痛が和らぐっていう便利系が先にきてて、そこもちょっと。
街でのパンやのお父さん、お母さんとの話は、いい感じだと思ったんですけど、彼らは今はどうしているのか。いい生活させてあげられてるといいんですけど。
最終的には定め -
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ネタバレ今回はやっとティエサの当初の使命であった、ネージュの妹の護衛話です。どんな女の子かとずっと気になってましたけど、見かけはネージュに似てて、性格はなんだか暗殺者っぽい、かなりクールな人でした。
シリウス国王とかも出てくるんですけど、この時代の国王はなんかあんまりいい人じゃない感じですね。
ネージュもこれまでなんか残念な人ってイメージが強くて、今回も途中まではストーカー?って思うような行動を取ってましたけど、襲われたシアーハを助けたあとくらいからは、ちょっとポイントUPでした。
最後にはやっとティエサとキアスはお互いに告白しあって、やっと両思いであることに気付いたみたいですけど、次巻では、や