連城三紀彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
連城三紀彦の代表作とされる短編集。抒情性あふれる美しい文体のミステリとして高い評価を受けており、1980年の週刊文春ミステリーベスト10では9位にランクインしている。
大正から昭和前半までの時代を舞台とした描写は確かに純文学的な美しさがあるし、各短編のオチも意外性があってよく出来ている。特に「桔梗の宿」などは動機の点であっと驚かされた目の付け所だった。それぞれの話は独立したものだが、全て花にまつわる構成となっているのも短編集として上出来だと思う。
高い評価も当然の作品だとは思うが、あとは好みの問題。全ての短編に共通する男女の深く重い情念に胸焼けがしたせいか、私の好みではなく☆3つの評価。 -
Posted by ブクログ
1984年第91回直木賞
受賞作「恋文」を含めた短編5編
昭和59年の作品なのです
このあたりの小説が読みやすいとはいえ
少しロマンが過ぎる「恋文」
ミステリーだけでなく
男女の心理劇を書いても それは上手い
特に本心を隠す男の描写が上手い
本当は違うでしょとわからせつつ
隠し切らせる様子が上手い
5編とも 男女が嘘をつくことで愛を守る
といったストーリー
なんとなく納得し難い「恋文」のご紹介
高校教師の夫と出版社勤めの妻
小学生の息子の三人家族
頼りないけど優しい夫
夫の元に余命短い昔の恋人が会いに来る
夫は独身と偽り 昔の恋人を支える決心
ふらりと家を出る
教師もやめて魚屋で働きな