連城三紀彦のレビュー一覧
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謎についての設定は、見事だと思う。
主人公はドイツからやって来た女性から、自分の出生について告げられ、その謎を解き明かしていく。
各国の登場人物たちが、一つのストーリーにまとまっていく過程を読み進めていくのは面白かった。
が、しかし、である。
主人公を始めとして、急に恋人から別の女性に心変わりしたり、また別の女性から元の恋人に戻ったりと、全世界を舞台をしている割に心情を描く部分についてはリアリティに欠けてしまう。
限られたページの中に収めていくには、しょうがない部分があるにしても残念である。
できれば、ラストの終わらせ方についても、もう少し突っ込んで話を終わらせてほしかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ○ 造花の蜜(上)
「誘拐」をテーマにしたミステリ。連城三紀彦の晩年の作品である。上巻は香奈子の子である圭太が誘拐される場面から始まる。圭太の誘拐には、香奈子の父が経営する工場従業員である川田が深く関わっている。
誘拐犯は身代金を要求するのではなく、「圭太は自分の意思でここに来た。」「俺はあの子の父親だ。」と主張してくる。香奈子は山路将彦と離婚しており、圭太の父親は山路将彦だが、誘拐犯ではない。この「父親」とは一体何を意味するのか?その後、犯人はこれまでの主張を変え、圭太の身代金として5000万円を要求する。受け渡し場所は渋谷のスクランブル交差点の真ん中
スクランブル交差点での身代金の受 -
Posted by ブクログ
ネタバレごく最近,天海祐希主演でドラマ化された作品。もともとは,なんと1984年の作品。連城三紀彦の作品は古びれないということか。
世界的なファッションモデルとして活躍している美織レイ子を殺す動機を持っている7人の男女。この7人の男女は,全員が「美織レイ子を殺したのは自分だ」と信じている。
解説で連城三紀彦がこの作品を以下のように紹介している。
「事件は,他殺と自殺が同時に起こっていて,加害者と被害者の二重奏ともいうべきものかもしれません。その重要な真相の一部が,最初から読者に提示されています。」,「この物語には,確かに女主人を死にいたらしめた犯人と言える人物が存在していますが,それが登場人物のうち誰