あらすじ
著者の処女長篇にして本格ミステリの古典的傑作
別々の場所で起きた四つの不可思議な謎が互いにからみ合い、やがて驚愕のトリックと意外な真相が明らかになる。名作待望の復刊!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
初めての連城三紀彦ミステリーとの出会い。
大好きな本です。
もう一人の自分を目撃
してしまった主婦
自分を轢き殺したはずの
トラックが消滅した画家
妻にあんたは
一週間前に
死んだと告げられた
葬儀屋
知らぬ間に妻が
別人にすり
替わっていた外科医
四つの狂気が織りなす
幻想のタペストリーから
やがて浮かび上がる
真犯人の狡知。
連城ミステリの中で一番好きな
最高傑作です。
Posted by ブクログ
初、連城三紀彦。幻想的、不気味な謎と事件が、最終的にロジカルに解決されて行く。その手並みは鮮やか。導入にやや長さを感じるが。他の作品も読まねば。
Posted by ブクログ
もう一人の自分が暗躍し、その影を追い続ける主婦。自分を弾いたはずのトラックを消滅させてしまった画家。妻に、あなたは1週間前に死んだはずだ、と告げられた葬儀屋。気がついたら妻が別人になっていた外科医。4つの奇妙な狂気から浮かびあがる、うつしよの幻想。幻想が、ある焦点へ収束し、一つの形が創られるとき、真犯人の狡知が明らかになる。
4つの出来事はまさに狂気が生み出したとでも言うべき代物。この小説は序章・第1部・第2部・終章の4部構成ですが、第1部の終わりまでが延々と幻想的な内容で綴られます。その間に、物語の視点は4つの話を転々とし、眩暈がするよう。ここまで奇妙なことが論理的に説明することが出来るのか、と不安になるほど。それが2部と終章で明かされる構図になっています。まったく、不気味悪い小説でした。
Posted by ブクログ
初めましての作家さん。
主婦に画家に葬儀屋に外科医。
4人のエピソードが同時に進行する。
しかも病んでるから、物の見方とか状況説明とかが普通じゃない。
中盤くらいまでは、この4人の妄想というか幻覚で
これってミステリじゃなかったっけ?と思い始めたころに
精神科を舞台にした4人の患者の妄想と行動が
整理されてミステリっぽくなった。
後半に入って、いきなり駆け足状態で
最後には、そういうことだったのかぁ~って思うんだけど
イマイチ爽快感に欠ける。
Posted by ブクログ
タイトルがピタリとくる暗色コメディ。
一回だと頭がこんがらがってしまって旨みを吸収しきれてない感がある。この先きっと何度か読み返してしまうだろう予感。一筋縄で行かない連城三紀彦に恍惚とした敗北感と共にどっぷりハマる。