谷川嘉浩のレビュー一覧
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朝、目覚めて最初に触れるのがスマホだという人は多い。指先ひとつで世界とつながる便利さは、もはや空気のように私たちを包んでいる。谷川嘉浩はこの身近な装置を単なる道具ではなく「心の避難所」として捉える。
不安や退屈が胸に兆せば、私たちは無意識に画面を開く。通知の赤い印、流れ続ける短い動画。そこには即効性のある刺激があり、考える隙を与えない。孤独や空白の時間は、スクロールの動きに溶けていく。
だが、埋めたはずの不安は消えたのだろうか。静寂を遠ざけ続けることで、自分の内側にある問いまでも遠ざけてはいないか。退屈とは、実は思索の入り口かもしれない。
スマホは悪ではない。ただ、逃げ場としてのみ使う -
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集団浅慮 〜「優秀だった男たち」はなぜ道を誤るのか?〜/古賀史健著 では、会社がコンプライアンス問題を防ぎ、正しい判断をするためには、意思決定をするメンバーの多様性が重要であると示唆していました。
自分と似たようなナラティブ、価値観、考え方、ノリを持つ似たもの同士だけで構成された組織で意思決定をすると、フジテレビ問題のようなことが起きるリスクが高まると指摘します。
ただし、この問題提起はあくまでも組織として、いかに正常性を担保するかという話なのだけれども、本書では組織単位ではなく個人として、どうすればハラスメントを起こさず、倫理的に正しい判断が出来る思考を養えるかということが述べられていま -
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3名の哲学、政策学等にバックグラウンドを持つ有識者の対談を編集した一冊。正直、専門用語を追うことに精一杯で理解は半分もできたか怪しい難解さがある。まさに本書にて、拙速に理解した気になる態度の危うさを再認識した。物語的誤謬や陰謀論、マスターアーギュメントの魅力は、複雑さからの逃避でもあると感じた。わからなさに耐え、聞く姿勢を保つことが他者理解の出発点になる。世界は一問一答では動かず、視点を増やし、意見を暫定的に持つ柔軟さが必要だ。結論よりも態度を問い直す読書体験だった。この本は確実に再度決定本。読んで答えを明確にするのではなく、思考を、許容を深くする本。明確に手ごたえが得られなかったため、星は4
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哲学にしっかり触れたのははじめてだが、はじめて聞く哲学者や残した言葉と、身近な映画やアニメのセリフがうまく織り交ぜられていたのでなんとか振り落とされずに読み終えることができた。
去年のM-1のドンデコルテのネタが何度も過った。スワイプスワイプ♪
ネガティヴ・ケイパビリティという言葉を本書ではじめて知れたのが収穫。
感想を残せるほど消化できていないので気になった点をメモがてら
モヤモヤを抱えておく力
自分なりの解釈、都合の良い結論付けをしない
普段めっちゃやってしまってる
(チェリーピッキング)
寂しさをスマホで埋めず孤立の中で孤独になる
孤立とは何かにとらわれず集中できる
孤独とは自分との対話 -
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個人的には読む劇薬。
大学生辺りから徐々に現代人ナイズされていった自分にとっては、最初からかなり刺さる部分が多かった。
ただ、孤独に向き合うことがしんどい時期にこの内容に触れると余計に病む気がする。
この本にあったように、他人と繋がることで自分自身の多様性が、他人に求められる一つの人物像に押し込められるというのはよくあることだと思った。
また、退屈な時間を潰すために断続的な刺激を受けているというよりむしろ、細切れにされた快楽・刺激を受け取り続けているのがデフォルトで、仕事などが合間に挟まることを「退屈」と呼んでいる現在の歪な状況が見て取れた。
上記の事柄がスマホを媒介して加速している今、反響 -
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哲学とあるので難しそうかなと思いました。ただ、引用や参考にしているものを映画や漫画、アニメなど身近にある所からしており、理解しやすい考え方で、哲学に触れられました。
そして、スマホに時間を取られていると理解しながら、スマホを手放さず生活している今の現状について、スマホの向き合い方を今一度考えるきっかけを作ってくれました。
デジタルデトックスとかスマホ断ちとか、極端に離れる事を推奨する声も聞きますが、この本ではそんな極端な事は無理とし、スマホと密に過ごしている私に寄り添いつつ、ではどうしたら自分自身と向き合う事ができるのか。その答えを探す方法を色々教えてくれ、思索する事を意識できるようになります -
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Posted by ブクログ
読むのにとても時間がかかる本だった。
斜め読みでは全然言葉が入ってこなくて、自分の頭の中で都度咀嚼しながら読み込む必要のある本だと感じた。(そういう作りになっているのか?と感じるほどに)
常時接続できる私たちの生活において、「孤独」を楽しむことの重要性を凄く感じた。
ふと振り返ると、普段よく口にする言葉で、本書で指摘される内容に関連することがあると気づいた。
例えば、「スマホを見ていると時間が溶けていく」という言葉。要は本書で言う「酩酊」している状態を指していて、最適化の渦に巻き込まれて深い深いダンジョンに迷い込んでいるような気分になっているのだと思う。
他の例として、「自分の気持ちに嘘を