谷川嘉浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今まではただずっと、「将来のために頑張らないといけないこと」が頑張れなくて自己嫌悪してしまうことが多かった。そんな中、本書で「非合理的なモチベーション=衝動」という言葉に出会い、でも純粋にやりたい!と思ったことには正直に夢中になってできていたなと気づかされた。
確かに最近はマルチタスキングが常態化してしまって、もう何をすればいいかわからなくなって、衝動を探すこともままならない人生だったと思う。衝動に出会いたくってマルチタスキングをしていたような気さえしているくらい。孤独が怖くて、孤独を避けるための衝動を探すためにSNSに夢中になっていた気もする。それによって得られる良さもあるけれど、自制しながら付き合っていく、メインはあくまでも自分の本当に夢中になれるものに時間を使うこと。それはSNSではないことは確かであると。そこまで考えることが出来た本書に出会えたことは大きな成果だったように思う。谷川さんの考え方、言葉の紡ぎ方が大好きになったので、他の本や引用されていた本も読んでみようと思う。というかほかの本や会話からの引用がとても多くて、それもすごいと思った。読み応えしかない。
今読み終わった中でいったん羅列してみたけれど、この本は私にとって大きく変化する一冊になった。ずっと考えていて言葉にできなかった思考回路がクリアになった。この感覚を今このタイミングで知れて本当によかった。何度も読み返そうと思う。 -
Posted by ブクログ
【※本稿はPodcast番組「地方経営者読白」の内容をもとに、AIによって生成した感想文です】
谷川嘉浩氏の『人生のレールを外れる衝動の見つけ方』を拝読。学者でありながら読者に優しく寄り添う文章で、経営者としても一人の人間としても、深く共感するポイントが凝縮された名著です。
特に心に刺さったのは「言語化のサンクコスト」と「意味不明な好奇心」の重要性。ビジネスを営む中で、自ら編み出した言葉やサービス名にいつの間にか縛られ、身動きが取りづらくなるジレンマを見事に言語化してくれました。また、SNSに溢れる成功法則や失敗しない方法の枠に収まらない、非合理で「意味不明な一歩」を踏み出す衝動こそが、過去の延長線上を打ち破る鍵なのだと背中を押されます。キャリアデザインの枠を超え、自分の内なる「偏愛」を実験的に解き放ちたくなる一冊です。
私のラップバトル挑戦や野球での偏愛エピソードなど、詳しくはPodcastで熱く語っています。気になった方はプロフィール欄のURLからぜひ番組を聴きに来てください! -
Posted by ブクログ
非常に面白かった。まさに現在はスマホ時代であり、人々の手からスマホが離れることはない。そんな時代の問題を哲学的に考察しており、自分を含め、本書を読んで身につまされた人は多いだろう。
AIで社会はますます便利になると喧伝されているが、人々が仕事や社会で求められるハードルは年々上がっており、終わりなき成長を求められている。AIを使いこなさないと今後生き残れないとか、喧しい。
SNSには自己啓発的言説があふれ、それを目にした人々は自らを鼓舞して日々のテンションを上げている。そんな日常に疲れ果て、いっときの逃避先として、スマホの細切れのコンテンツに意識を分散させ、日々の生活をやり過ごしている。。。
また、人は自らが向き合うべき問題と向き合うため、孤独にならなければならないが、その問題から逃れるため、マルチタスキングでスマホに意識を向けて孤独を避けているという指摘があり、これは本当に耳が痛かった。。。
それと、自分の頭で考えることの危険性を説いていたのも面白かった。自分の頭で考えろとはよく聞くし、自分も口に出していたが、実際、陰謀論やトンデモ言説にハマる人も自分の頭で考えているのだろうし。
そんなこんなでスマホは問題への根本解決から遠ざける逃避先となるが、現実的に手放す訳にもいかない。どう距離を取りつつ付き合うのか。
そこで著者は、趣味という概念で、自分の孤独と向き合うよう紹介する。自己実現のためではなく、ただただ何かを作り、何かを育てて、孤独の中で、自分のモヤモヤと対面する時間を過ごす。すぐに脳内の報酬系を刺激するスマホと違い、モヤモヤと向き合う時間は、すぐにご褒美を与えることはないだろう。本質的なものに対処するというのは、時間がかかるものなのだ。そのような割りきれなさ、モヤモヤを腹に抱えたまま、生きていくのがネガティヴケイパビリティであるとの紹介もあった。
展開される著者の意見には基本的に賛同する。しかし、自分と向き合う時間を持つというのもまた、結局は対処療法ではないのか、という疑問はわいた。
なぜ社会やシステムは人々に終わりなき成長を求めるのか?成長に終わりがないことになっている資本主義のせいか?孤独に向き合うことはもちろん大切だが、結局は社会構造はそのまま、自己啓発的な自分を変えるという話になっていないか?社会やシステムの構造やメンタルモデルにアプローチすることこそが根本的な対処のはずだが、それでは問題が大きすぎるということか。。
とまぁ、なんやかんやと色々書いたが、本書はまさに、スマホ時代のメルクマール的な作品であり、非都度だと思う。
著者の語り口は清新であり、読後感もさわやかである。大事なところは何度も繰り返すなど、非常に読みやすかった。
斜め読みした箇所があるので、折を見て読み返すつもり。 -
Posted by ブクログ
現代のマルチタスキングは誰とでもつながれる一方で、それは「誰でもいい/何でもいい」という交換可能なものでもある。
さらにそれは自分に対しても同じで、自分すらも交換可能な存在に落としこめてしまう。
そんな「寂しさ」を抱えた現代人に、『スマホ時代の哲学』の著者が贈る処方箋は「衝動」だ。
衝動とは、合理的な説明がつかないが思わずやってしまう、夢中になれるものである。
衝動とは捉えどころのない「幽霊」のようなものというメタファーから始め、漫画や実在の人物などのさまざまな事例から衝動とは何かについて迫っていく。
また、どうすれば衝動ご見つけるのか、生活に衝動を実装するには?といった実践的な内容まで、論理的に多様な理論や著書、概念などを駆使して説明する術は圧巻だ。
特に衝動を感じやすくする体にするために、感受性を高める「接続」という方法が参考になった。
物語や宗教、その他のバーチャルをリアルたらしめるのが接続であり、衝動を見つける入り口になると思う。 -
Posted by ブクログ
【初見の印象】
読書会の課題図書として読む。人からは「自分自身と向き合う」ことに焦点が当てられると聞いた。私自身、自分を見失うようなことが多く、そのときどきの感覚に振り回されるように振る舞っている。そんな気紛れな自分に苛立ちがちであるのだが、そんな私という個人の在り方を如何に受け止めるのか、期待したい。
【ちょっと読んだ印象】
(※「はじめに」を読んで)
「不安と忙しさで硬くなってしまった肩の力を抜く手助け」として、筆者はこの本を位置づける。「君たちは自分を忘れて、自分自身から逃げようとしている」というニーチェの引用とともに、現代において自身と向き合うことの難しさを、この本には解きほぐそうとしている。
そのための手段として哲学を扱うのだが、その提示の仕方は「観光案内」になるという。哲学の取っ付きにくさを排しながら、読み手の血肉として身に着くことを、筆者は目指している。
【流し読みした感想】 -
Posted by ブクログ
「哲学は難しいもの」と思い、敬遠しがちな私ですが、この本は最後まで読むことができ、考えさせられることが多かったです。
確かにちょっとした隙間を、
スマホで埋めてしまっているなと気付かされました。
モヤっとした感情になった時、同じように感じている人がいるんじゃないかと、ググったり、AIに相談して共感してもらってたり。
自分と向き合うのはしんどいことだけど、モヤモヤや、曖昧さとも付き合っていこうと思いました。
少しずつ負荷をかけて自分の器みたいなものを広げていけたら、不確実性の高い世の中でも、それなりに希望を持ってやっていけるのかなと感じました。
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Posted by ブクログ
「自分の頭で考えよう」「心の声に従い、やりたいことに邁進しよう」「他者とどんどん繋がろう」
といった、自己啓発書でありがちな文言が、この本では全否定される。
日本では珍しい"プロ哲学者"による、哲学への道案内と、私たち現代人のマズい状態の分析と、そこそこ具体的な提言がセットになった本。個人的には、もともと自己啓発の文脈が肌に合わなかったのもあり、著者の主張が好みに合って、とても好きな本になった。
しかしまあ何というか、感想を迂闊に書けない。表現・文体は易しく読みやすいので、意味不明ということではないのだが。というのも、本書の超ざっくり結論は、
「謎や疑問に対して、安易に『自分の分かる範囲』に回収せず、不確実性や疑念の状態に耐えること(=ネガティブ・ケイパビリティ)が重要。そのために自分自身と対話しましょう」
という感じだからだ。「◯◯という学びがありました!」とか言うと、「いやそういうことじゃねーから!」となる。
また、ここでの「自分自身と対話しましょう」というのは、「心の声に従う」「本当の自分を求める」といった内省とは違うことを言っている。むしろそういった内省は、「自分の声だと今の自分が思っているもの」を増幅させ、自分の中にある葛藤や対立を早々に手放すことを助長しかねない、と批判されている。
本書のメッセージを真摯に受け取って、本書が提案する狭義の〈趣味〉をゆっくり実践して味わった上で、時間をあけてまた読んでみたいと思った。 -
Posted by ブクログ
これ自分のために書かれたの?というくらい、読んでて思い当たる節がありまくりました。
注意として、この本は最近ありがちな「現代人はスマホ中毒だからスマホを手放そう」という前向きで安直な内容ではないです。
むしろ微量の毒を含み、読んでいてグサッときます。自己完結して「はいはい、そんな人いるよね〜」と余裕をぶちかましていると横槍がスレスレを通過!みたいな危険度があります。まさにヒヤリハット。
でも危険なだけではくて、著者がしっかり伴走してくれます。中級者向けの登山道を、万全の道具(参考文献)や先輩(著者)を携えて登るイメージ。
スマホが手放せなくなった現実に向き合いつつも、その中で失われつつあるものに目を向けるきっかけを与えてくれる素敵な本です。ある種の現代人のバイブルかも?
内容はぜひご自身の目で! -
Posted by ブクログ
【1.本を買った理由】
書店で表紙を見て手に取りました。これまで、過去の哲学者のことは触れたことがあっても、現代の哲学者の考えを読むことはありませんでした。「スマホ時代」は、かつての人類が行ってきた営みとは違う日常を送っているだろうということは私もよく分かっているので、そんな時代に必要な哲学を学んでみたいと思い、購入しました。
【2.あらすじ(ネタバレなし)】
まずは、哲学とはどういうものか、解説をされています。過去の偉人たちの言葉を引用しながら、つまりどういうことか、と読者に語りかけています。この本は、森を歩くときに共にいると心強いパークレンジャーのように、哲学という未知の世界を伴走する相棒だと思いながら読んでほしいと書かれています。
【3.読んでみて感じたこと】
読みやすさは〇でもあり△でもあります。哲学の導入として、現代社会に問題提起をしながら読むのはとても面白いと思います。途中でアニメや映画のワンシーンが出てきたり、頻繁に哲学者の引用が出てきたりと、飽きることなく読み進めることができます。しかし、哲学の性質上、1度読んで理解するということは難しいです。何度か目を通していますが、まだまだ飲み込みきれていない部分があります。それが哲学のあり方であると書かれてもいるので、私は正しい読み方ができているのかもしれませんね。
【4.おすすめしたい人】
・哲学に触れたことがない人
・大勢と繋がっているのに、寂しいと感じる人
・哲学と生活を結びつけたい人
【5.まとめ一言】
何度も読むべき一冊になりました。哲学をする上での謙虚さを大切にしていきたいと思います。