谷川嘉浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ耳の痛い話がいくつかあった。
この本では、消化しきれない問いや謎を自分の中に抱えることが、スタート地点だと語られている。
モヤモヤする謎に直面したとき、わからないまま抱えておくのではなく、自分の中で「わかったこと」にするために、都合よく歪めて落とし込んでいないか。
との話はまさに自分はそんなことばかりしているな、と痛感した。
また、後半の章に出てくる「自己啓発によって自分への過剰な関心を高め、安心を得ている」という話にも、かなり思い当たるところがあった。
では、明日から何をどう変えるのか、と言われると難しい。
それでも、とりあえずは、自分が知っている範囲だけで「わかったつもり」にならないこと。
すぐに答えを出そうとせず、少しだけ疑問を自分の中に溜め込むこと。
そして、無意識にスマホを触って安心を得ていないか?と自分自身に問いかけるようにしたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ哲学入門とも言える本書。特にスマホに絡める内容となっており、読みながら自分自身と照らし合わせながら読めた。初めはとっつきにくい内容と思われたが、エヴァンゲリオン、燃えよドラゴンなど身近なコンテンツを引用して分かりやすく丁寧に書かれている印象です。機会がある毎に読み返したくなる内容。
自分のなかに複数の自己があり、もやもや、難しさ、消化しけれなさを安易に結論を出さず考えを熟成していく必要がある。
・自我とは、自身で考える自分、及び他者が考える自分の複合的なものである。自分の中に他者を住まわせること。
・自己の直感に従う必要はないそもそも直感はその瞬間ごとに変わる、他人の意見も取り入れていくことも重要。
・孤独とは、自分自身との対話の状態であり、孤独を得るために趣味を反復する
・趣味は不完全なものだから楽しく、反復する
・孤独は時に寂しさに変化する
・SNSで語られる大げさ、明快、刺激的な情報は、何かが足りない、退屈、を感じさせる
・退屈や不安に注意深くなること
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Posted by ブクログ
タイトルから「ヤバい」と思いつつも、興味が上回り購入。本書では、「衝動」とは単なる目標や動機ではなく、「偏愛」と呼べるほど心が強く引かれるものだと捉えている。そしてその衝動の見つけ方を具体的に教えてくれる一冊だった。『チ。』をはじめとした多くのアニメや作品が引用されており、知っている作品には共感が深まり、知らない作品にも興味が湧く構成も印象的だった。特に、学校や職場で求められる無難な目標設定と、本当に人生を動かす衝動は全く別物であり、なんとなくそれっぽい目標設定やモチベーション等には注意が必要である事には大いに共感!
SNSやスマホが当たり前の現代では、自分の衝動に気づき育てることが難しい環境だからこそ、小さな興味を丁寧に深掘りし、実際に行動しながら確かめていくことの大切さを改めて感じ、自分もその姿勢を意識していきたい。 -
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対談形式を読むのが私は苦手なのだが、この本は対談形式だから難しい(私にとって)という訳でなさそうだ。ネガティブケイパビリティの定義がそもそも難しいのだ。ネガティヴケイパビリティは「わからない」と開き直ることでもないし、「考え続けよう」と呼びかけることとも違う。捉えどころのないもので、まさに「不確実性への耐性」という表現がしっくりくる。安易な落とし所で考えを押し付けるのではなく、揺れながら実際に考え続けることであり、それ以上に表現する必要があるのであれば、それぞれの現場で引き取って具体化したり、別の概念と組み合わせたりすることでしか表現できない。
実際この本でも、ネガティヴケイパビリティを陰謀論やSNSといった様々な切り口から表現しようと試みているものの、はっきりした何かが見えてくることはない。このモヤモヤがポイントなのだ。
にしても、ナラティブ合戦とか物語的誤謬とか興味深い話が盛りだくさん。
そして、最後の三宅香帆の解説が印象的。
私は人間を見るとき、「何を言うか」ではなく、「何を言わないか」でしか人を判断しない。何を言いたくないのか、何を言い淀むのか、どんな言葉に抵抗を覚えるのか。言い淀む様子こそ人間らしさが潜む。
本当にその通りだなーと思って、一人で感動していたことは秘密。 -
Posted by ブクログ
難しい内容でした。
現代社会はストレスに晒されている。
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その対処療法として自己啓発やスマホによるアテンションエコノミーが蔓延っているが、鬱や適応障害に対する対症療法に過ぎない。
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こんな時代でも人生を豊かにするのは、孤立して孤独になること(特に孤立することが、スマホ時代には難しい)
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他者の存在から物理的に離れ、自己との対話をすることが重要
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その際に、自己完結(堂々巡り)になる可能性があり、自分の頭で考えるだけでは悲惨な結果になる可能性があるため、多様な人を心に住まわせる
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その為には、他者や、他者の思考は100理解できない前提に立ち、謎を謎のまま、消化不良を抱えること。(容易にわかった気にならないこと)
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ただし、自己との対話だけでなく、他者との繋がりもしっかりバランスよく持ちましょう。
書きながら、この本のこと(哲学というものが)わかっていないんだなと、思いました笑 -
Posted by ブクログ
思考の共犯者による対談。対話からではなく観察から。
・一問一答的世界観
・信仰と陰謀論
・アテンションとインテンション
・「言葉」に乗っ取られる世界観
金づちしか使えなければ釘に見える
◯(陰謀論やカルトも、フェアネスを求めるリベラルや保守も、区別がつかない)危うさを避けたいなら、「正しきナラティヴへの覚醒」ではなく、自分の体験を吟味する批判的な姿勢が必要となるはずです。自分の経験や行動を、多角的な視点から捉え直し、評価すること、つまり、自己相対化です。
・「観察」の役割
・イベントではなくエピソード
・いつでもどこでも誰とでも成立する言葉ではなく、手触りのある言葉で -
Posted by ブクログ
心に残るフレーズが本当に多くて、
今感じている違和感や歩留まりのヒントになることも多くて、本当に手にとってよかった…
想像力ってどう鍛えるのか?そんなことが仕事の中で考えていたが、まさかここにヒントがあったとは笑
多くの哲学者や引用から非常に腑に落ちる言葉に翻訳をしているわかりやすさに、何度でも読み返したいと感じた
あとがきを読みながら、本書を通しながら
仲の良かった人を思い出した
色々あり、今はお互いの誕生日くらいの連絡頻度ではあるが、今でも大切な存在で
あの人とはネガティブケイパビリティを共有し合える人だったんだと思う
思ったこと感じたこと、もやついているけど言葉にできないことを臆せず話すことができて
そこに答えはいらない場面の方が圧倒的に多かった気がするけど、その時間も込みで、その人との時間が大切だったと思った
そんな孤独を分け合える隣人がいて、私の心の中の他者にはきっとあの人がいて、久々に連絡をしようかなと思うなどしたのでした
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Posted by ブクログ
ネタバレ『ゆる言語学ラジオ』のパーソナリティである水野さんが推してたので購入。曰く「面白すぎてページが止まる」とのことでしたが、本当にその通りでした。
有名な漫画やアニメの登場人物のセリフから思索する方法はとっつきにくい”哲学”を身近に感じやすく、読みやすくしてくれていると思います。文体自体も非常に読みやすく、けれど単純化はされていない。だからこそ、メモを片手に考えてしまう。
副題にもある『常時接続の世界』というワードには何度も立ち止まり、考え、メモを取っていた。
特に携帯(スマホ)に対しての自分のスタンスがいつの間にか変わっていたことに、この本で読むまで気づかなかったことに、自分で驚きもあった。
ほんの少し前まで友人が携帯を見ていることにちょっと嫌な気持ちを持っていたのに、今となってはそれが当たり前になってしまっていたこと。もうスマホがなければ生活ができなくなってしまっていて、それは『常時接続の世界』で生きていることを望んでしまっているんだなぁ、と。でも著者はそれを頭ごなしに否定することもなく、読者(私)の気持ちに寄り添いながら提案をしてくれるので読んでて自己否定や自己嫌悪に陥らない。
ただ、私個人はエヴァ知識がほとんどないので(登場人物の名前くらいはわかるけど)、きっとエヴァを観てたらもっと面白く思考できたのかもと少し悔しかったです。