谷川嘉浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分の今までのキャリアに迷いがあったから手に取った本。
取るに足らないことでいいんだと改めて思う。
衝動、偏愛を自分自身が愛して理解して、他人からの評価や視線などは気にしないこと。
それが何より他人に影響されない自分自身の人生を歩む術だと思う。
・本の中で気になったこと
内容の中で衝動の例として、漫画『チ。』のラファウなどの話が度々出てくる。でも、私の中で漫画は創作では?という感情がよぎる。漫画なのだから、衝動に突き動かされて行動するというストーリーを描いているだけなのではと思う。例としては弱いと思う。現実に生きた人を例に出して欲しかったし、衝動に突き動かされてサクセスストーリーを築き上げてき -
Posted by ブクログ
・文章量が多めで、「読む」ことが必要な本。
・スマホの話が中心だと思ってたいたので、思っていたのとは少し違った。かと言って、がっつり哲学の本かと言われると、そうでもなく。
・エヴァやその他のアニメ・映画を絡めた説明が興味深い。『「エヴァ」は、ポストフォーディズムの経済文化とメンタルヘルスの結びつきを論じた、フィッシャーの議論そのもの』
メモ
・日々の高いストレスに対処する上で、ペン回しや髪いじり、プチプチつぶしのような単純なリズムの繰り返しは意外に心地いいもので、心のバランスをとるのに役立つところがある。私たちは、一定のリズムで繰り返されるインスタントで、わかりやすい感覚やコミュニケーション -
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Posted by ブクログ
他者の判断基準に従う「欲望の強さ」ではなく、個人性や具体性に根ざした「欲望の深さ」を手がかりに、自分の偏愛傾向を分析し、そこから衝動を読み解くことが提案されている。
著者はその方法としてセルフインタビューを挙げるが、これがとても難しい。実際にやってみると、解釈の過程でどうしても何らかのフィルターが入り、それが他者の価値基準に寄った一般論にすり替わっている気がしてくる。本当に自分がそう思っているのかも、よくわからなくなる。
さらに、「これが衝動だ」と意識した瞬間、それを維持しようとする意識が働き、もともとの自然な流れが固まってしまう。無意識のものを意識化したことで、義務のような感覚に変わってしま -
Posted by ブクログ
分かりやすかったけど、あまり面白くはなかったかな……。
分かりにくい哲学をくだけた分かりやすい言葉で解説し、でも安易な単純化はしない、というところに著者の誠実さが感じられる。著者は出来る限りの工夫をしてくれたんだと思うけど、面白いとあまり思えなかったのは、私が哲学に向いていないからなのかなあと。まあ、そういうのをすぐに放り出さずに最後まで読んだから、ネガティブ・ケイパビリティは少しは鍛えられたんじゃないかと思う。
「三宅香帆と魚豊が推薦」で手に取ったところもあるんだけど……彼ら頭良いし、哲学とか好きそうだからなあ……最近やたらこの2人の推薦コメントを見る気がするけど、だからといって自分に合 -
Posted by ブクログ
最近ちょうどベランダで野菜を育て始めたお年頃だったから、間違ってなかったんだって思った。
私は元来物を作るのが好きで、編み物、料理、絵を描く、とかが自分の頭をすっきりさせるのに役立っている。ただ、人間関係で悩むことが最近多くて、でも社会人になったから毎日落ち込んだり考え込むのは避けたくて、chatGPTとの爆速のやりとりを通じて悩みを消化したつもりだったりした。これって確かにもやもやをもやもやのまま持っている、という状態ではない。けど、その消化をコンスタントにやらないと日々戦えない、っていうのは世の中が効率化とかで早く物事を行うことが求められているからなのかな。早いと不便だ。 -
Posted by ブクログ
うんうん、面白いな、と思いつつ読んだのだけれど、何か文章の持つ体温とこちらのソリが合わず…興味深く読み終わったものの、興奮はなかった。意識的にとても抑制的に書かれた文章だからということもあるのだろうし、著者との年齢差もあって、SNSの摂取の仕方が少し違うのかなとも思った。あまり誰かと繋がるために使っていなくて、情報収集のために雑誌的に使っている。
趣味をもってみることが解決の一歩、とのことだけど…これは正直、理路、理屈は頭ではとてもよく分かるけれど、なぜか身体的にピンとこなかった。理屈は綺麗に通っているけれど…自分の仕事が趣味のように凝りながら上達や失敗を繰り返し技を磨くタイプのものだから、 -
Posted by ブクログ
難しいような分かるような現代の哲学本。
『自分の頭で考えないための哲学』って矛盾してるようだけど読めば納得。
他者を住まわせる、は積極的に取り入れたい。
スマホを介して“常時接続”してるつもりはなかったけど…まあ、してるよねえ。
意識的に触らない・視界に入れない時間を作っていても、スマホに費やす時間は明らかに長い。
通勤時や信号待ち等のスキマ時間にさえ、ついつい触ってしまうあれは“退屈しのぎ”だったのか。
そんな生活をしていると、時々鬱陶しくなって半日ぐらいスマホほったらかしで読書に没頭する事がある。
この時間が自由で大好きなんだけど、まさに《孤立》して《孤独》になってるんだよなあ、と読みなが