ネガティヴ・ケイパビリティで生きる

ネガティヴ・ケイパビリティで生きる

1,760円 (税込)

8pt

「わからなさ」を抱えて生きる方法を熱論!

情報や刺激の濁流にさらされる加速社会は、即断即決をよしとする世界だ。私たちは物事を性急に理解し、早々に結論を出し、何でも迅速に解決しようとする。しかし、それでいいのだろうか。「ネガティヴ・ケイパビリティ」とは不可解な物事、問題に直面したとき、簡単に解決したり安易に納得したりしない能力のこと。わからなさを受け入れ、揺れながら考え続ける力だ。注目の若手論客3人が対話でネガティヴ・ケイパビリティの魅力と実践可能性に迫る知の饗宴!

* * *

リスクや不確実性に満ちた社会を渡り歩くために、大半の人は余計な時間やコストをかけることを避け、身軽で即断即決のスッキリした生き方、悩みや疑いなどないスピード感ある生き方を追い求めています。そういう流れに抗して、私たちはこの本で「ネガティヴ・ケイパビリティ」の価値を訴えようとしています。本書の試みは、濁流の中に「よどみ」を作るような仕事だと言えるかもしれません。激しすぎる流れの中で、魚やその他の水生生物は暮らしを営むことができません。魚などが暮らしやすい環境には、「よどみ」があります。同じことが、人間の生態系にも言えるはずです。何事も変化し続ける社会において「よどみ」は、時代遅れで、回りくどく、無駄なものに見えますが、そういうものがなければ、私たちは自分の生活を紡ぐことに難しさを感じるものです。逆に言えば、この社会に「よどみ」が増えれば、前よりも少し過ごしやすくなります。(「はじめに」より)

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ネガティヴ・ケイパビリティで生きる のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    3人の哲学者たちが、ネガティブ・ケイパビリティにまつわるテーマについて、熱く対話を重ねる一冊。

    「あぁ、対話ってこんな感じで行われるのか~」
    話が広がり、深まることが、知的好奇心をくすぐる。
    本を読んでいると、自分もこの対話に参加したくなる。
    (3人の議論についていける自信はないけど汗)

    このよ

    0
    2025年11月10日

    Posted by ブクログ

    短絡的な理解、紋切り型の言葉遣い、敵味方思考、バカと言う優越。
    この時代をめぐる悪弊の流れに棹さす試み。
    たくさんの抜き書きをしました。

    願わくば、ネガティブ・ケイパビリティそのものをもっと掘り下げて欲しかった。
    しかし、それは自分に託された部分かも知れない。

    対話の面白さと限界も感じた。

    0
    2023年12月18日

    Posted by ブクログ

    付箋ぺたぺたして読んで、とっても感化されてしまった本でした……笑

    一問一答型への警句があるように、本書を手にとってしっかり読み込んだとしても、
    そんなにネガティヴ・ケイパビリティについての安直な回答は一切ないですね。

    鼎談テイストの構成が面白くて、
    陰謀論からSNS、アテンションエコノミーから倫

    0
    2023年06月10日

    Posted by ブクログ

    ジョン・キーツの「ネガティブ・ケイパビリティ」を書名に冠している通り、安易に結論を出さずに、様々なテーマの多面性に光を当てながら三人の哲学者の鼎談が進んでいく。ポラリゼーションや単純化・効率化の加速に違和感を感じていたためか、とても多くの含蓄や示唆を得られた。

    ・ファクトフルであることを手放しに称

    0
    2023年03月19日

    Posted by ブクログ

    実験的日常の共有、互いに失敗を恐れないような場を持つこと、素敵だなと思いつつどうすればそれが可能なのかはまだあまりピンときてないので、これからも模索していきたい

    0
    2023年02月27日

    Posted by ブクログ

    「共感と距離感の練習/小沼理」で出てきた書籍から興味を持って読んでみた
    思っていたよりも専門用語やカタカナが多く読むのに時間がかかってしまったけど、ふむふむと思うことが随所に散りばめられてた、まとめきれない

    イベントよりエピソード、その人とだけわかり合える言葉のやりとりができる関係性を大切に、って

    0
    2025年03月25日

    Posted by ブクログ

    毎日高速で大して考えることもなく、判断、処理している自分に気付かされました。それが美徳のように生きてきたように思います。ちょっと立ち止まって考えてみる。こんな時代だからこそ大切なように思います。
    その人(達)だからこそ紡ぎ出せる“ことば”を大切にしようと思いました。

    0
    2024年08月12日

    Posted by ブクログ

    ネガティブケイパビリティ
    本書によると、物事を宙づりししたまま抱えておく力と定義されています。早期解決が重要視さる現代とは真反対の考え方です。人からの紹介で読んでみたのですが、自分がとても苦手なことが良くわかりました。
    言い換えると「待つ力」とも捉えることができます。他人に対してビジョンを指し示すの

    0
    2024年05月06日

    Posted by ブクログ

    哲学、公共政策等を専門にする若手3人がネガティブケイパビリティをテーマに語る対談本。概念自体の解説、深掘りよりもこの能力が必要とされる現代社会の課題的状況や背景についてが中心なのでネガティブケイパビリティ自体を知りたい人は箒木さんか枝廣さんの本を先に読んだ方が良い。陰謀論とナラティブ、アテンションと

    0
    2023年09月05日

    Posted by ブクログ

    感情を白黒に分けるのではなく、灰色のまま、複雑なままにすることも、ネガティブ・ケイパビリティと言えるのではないか。

    0
    2023年04月01日

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