みなもと太郎のレビュー一覧
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これは本当に☆5じゃ足りない!電子書籍で読んだ後、紙で全巻購入した。一つ一つの帯に書かれた著名人の熱い推薦コメント!そう、そうなんだよ!これほどの本が学習まんがの陰に隠れてあまり知られていないことが残念でならない。
とりあえず日本人はみんな読むべき、というコメントがあった。ホントそう!
そのあとで、時代小説や歴史の参考書をみるとめちゃめちゃなじめます。旅先で見るものも変わります。急に教養も爆増していろんな話が理解できるように\(^o^)/
こんな先人たちがいて、その歴史の地続きの先に、今自分が生きているということに身が引き締まる。
開国に揺れる幕末と、AIによってこれまでの価値観が変革され -
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8巻で出てこなかった大黒屋光太夫らの漂流話の再開。
最上徳内はエトロフ、シモシリ島…と蝦夷地調査を続ける。
田沼意次は老中の座を明け渡す。すさまじい田沼糾弾が始まる。田沼の発行した通貨のデザインの裏側の波模様のせいで大洪水を引き起こした、印旛沼開拓は許しがたい悪事、北海道開拓など狂気の沙汰、計画立案者は極刑に処すべき、などなど。老中水野を始め旧田沼派の重役たちは弁護どころか難が及ぶのを恐れ怯えてばかり。
蝦夷地から戻って来た佐藤玄六と山本鉄五郎は唖然とする。印旛沼・蝦夷地のおびただしい関係者は何かしらの処分を受け、蝦夷地開拓立案者の土山宗次郎はお蔵番(守衛)に転落し、首を切り落とされるという極 -
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前半3分の1は3巻から続く、宝暦治水伝。薩摩藩の財政つぶしのために幕府が命じた濃尾平野の治水工事の手伝い。薩摩藩にこんな悲劇があったとは知らなかった。しかも工事終了後、関係者には一切の他言が禁じられ工事の詳細は闇に葬られていたと
は。
次は長崎を去る前野良沢。中川淳庵と杉田玄白と共に取り組む解体新書翻訳の苦労が描かれる。腑分け(解剖)。
高山彦九郎登場。
p160~平賀源内について。いかに才能豊かであったか。
高山彦九郎と林子平にフォーカス。生い立ちなど。子平は仙台藩に建白書を提出するも相手にされず。
鈴木春信(錦絵)の弟子、春重が西洋画と出会う。 -
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大黒屋光太夫らの漂流話の続きは出てこない。
山城守 田沼意知の衝撃的な刃傷沙汰で始まる。佐野善三左衛門が佐野家の下にあった田沼家に憎しみを募らせたのだ。
その後、佐野が悪を征伐した、田沼に天罰がくだったと世間は盛り上がり、佐野大明神やら黄表紙、芝居などがブームとなる(ひどい話…)。
印旛沼工事は進む。
高山彦九郎と頼春水が江戸にて再会。
高山彦九郎は東北に旅をし、飢饉を目の当たりにする。松平定信の治める白河藩は飢饉を免れる。
幕府は蝦夷地調査を開始。
p116~第五章・六章は蝦夷史・前編後編。これは勉強になる!
林子平「三国通覧図説」「海国兵談」 -
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一関藩(仙台藩の支藩):工藤平助(仙台藩医)や林子平が仕える
工藤平助は『赤蝦夷風説考』を著す。
林子平は仙台藩に、東北地方が漆の植林など第二次産業を興すことをすすめる「建白書」を提出するも無視される。「阿蘭陀船図」を出版。
印旛沼開拓を提案する田沼意次とそれに反対する松平定信。
建部清庵の五男、伯元は杉田玄白の養子に。大槻茂賢は大槻玄沢と改名(玄白の玄、良沢の沢を取る)。
高山彦九郎は勤皇精神を説くため京都に学校を作ることを提案。
田沼意知は山城守に。
後半は、伊勢商人、大黒屋光太夫らの漂流の話と高山彦九郎の話が交互に描かれる。
天明3年7月7日、浅間山の噴火。
大槻玄沢は『蘭学階梯』を刊 -
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想像以上☆100!どうして書店では目につかないのか。学習マンガを全巻そろえる人は多いが、誰もこの漫画を知らない。明らかに学習マンガよりもずっとずっと歴史に興味を持つし深く考えるようになる。全巻そろえても、得られる物のほうが大きく損はまったく感じない。
性的な描写も少しあるので子どもに与えるタイミングは考慮。小学高学年~ギリギリokと思う。ギャグは古いが子どもは気にしないだろう。
これまで歴史に興味がなかった自分は、なんと何も知らずに日本人として生きてきたのだと愕然とした。複雑な人物関係や時系列もかなりわかりやすく描かれている。この漫画に出会えてよかった。たくさんの人に、歴史の中にみられる日本 -
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ネタバレ幕末編、シーボルト娘イネが産科医の石井宗謙に弟子入りした1845年(弘化2年)から始まる
関ヶ原の戦いから始めた全シリーズを総括スルミニあらすじが下段に6ページでまとめてある
ちなみにまとめる・飛ばすが得意な作者の一番の悪い癖は「脱線」するであり、話はウネウネ曲がりくねり、余談のミルフィール構造で読者を迷宮に誘う。
以下、新たな登場人物を少々
井伊直弼・村田蔵六・徳川斉昭・島津斉彬・ペリー・桂小五郎
ついに未完となった本シリーズだが、みなもと太郎先生はなぜ幕末の物語を関ヶ原の戦いまで遡ろうとしたのか?江戸幕府成立から書き連ねることで諸藩の動きの理由づけをできるとでも?
残念ながら意図は判ら