みなもと太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全巻、大人買いしてしまいました。
これを学生時代に読んでいたら、もっと歴史が好きで授業にも興味が持てたかもしれません。
幕末から明治のお話ですが、登場人物が有名どころから埋もれている人までしっかり掘り起こされていて素敵なんです。
エネルギーの発し方も人それぞれで興味深いです。
治水工事を、嫌がらせとみせしめを兼ねて幕府から命じられた侍たちが、命がけで力仕事に明け暮れる中、地元の人々との関係を結んでゆく様は何度読んでも胸にこみ上げるものがあります。
解体新書が出来あがるまでの道のりも彼らの根気強さと情熱とひたむきさに尊敬と感謝の念が湧きあがります。
市井の人、学者、政治家、外国の人、全ての人が織 -
Posted by ブクログ
「志」にあふれる風雲児たちの活躍を描く歴史群像漫画。
幕末を描くために、関が原の戦いから始めるという念の入れ様。
1979年の連載開始から20年以上の連載をへて、やっと幕末までたどり着いた。
遠回りのようで、幕藩体制の矛盾が維新へと収斂していく過程を知るには不可欠な作業なんだと思う。
たとえば薩摩、長州、土佐それぞれの負けっぷりを知らなければ、幕末における各藩の立ち回りが理解できない。
黒船がやってきただけで文明開化したわけではないのだ。
第二次大戦後の民主主義的改革の大部分が、実は戦前から連続したものであったのと同様に。
字が多すぎ、絵はクセがありすぎ、ギャグは古すぎとハード