梨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【内容紹介】
読み進めていくと行方不明者には何か共通点があることに気づいてしまう。もしかしたら僕らが「おいていかれた」のかもしれない
──麒麟 川島明
行方不明、と書いてみる。どうかそれがあなたにとって望みどおりの形で整っていますように
──高瀬隼子
この本は「行方不明になりたい」と切実に願った人の前にのみ現れる、「異世界への扉」──ホラー作家・梨×株式会社闇×大森時生主催の不穏な展覧会「行方不明展」が書籍化!“行方不明”をテーマに作られた、さまざまな架空の“痕跡”、全52件を完全収録。
※この書籍に収録されている展示品は全てフィクションです。
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一言で言うと「不気味」な本です。単なる怖い話とは違う、自分のすぐそばでも起こりそうな生々しさがそう感じさせるのかなと思いました。身に覚えのないメモ、他の人から聞いた記憶にない人物や出来事の話、そういうものって、実は自分の記憶からだけ欠落して行方不明になってしまったのかな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレうーーーーん、面白い/面白くない とか、怖い/怖くない で評価できないというのが正直な感想。
忖度なしで本音で言うと、ただただ煩わしかった。
本の内容とサイトの内容を比較したり、QRコードから動画を確認したり、サイトが一度消去される前の情報を探さなければ分からないことがあったり。
他の方もレビューしていたが、「媒体の行き来で気が散る」「本だけで完結してほしい」、まさしくその通りだと思った。
もちろん、1つ1つの話は興味深かったし面白かった。しかし、全体を通して理解しようとした時に、大雑把かつ漠然と「何となく言わんとしてることはこういうこと?」というのは分かるが、1〜100まで全て理解しようとすると何だか話が壮大過ぎて考えるのがめんどくさくなる感じ。
ところで、私は元のサイト「つねにすでに」をよく知らないため、見当はずれなことを言っているかもしれないことを前置きした上で、思ったことを書いていくと。
そもそも、サイト「つねにすでに」を初期の初期から追っていない人には、100%楽しめる構造になっていないような気がする。そのため、本『つねにすでに』から楽しみたい人は、Guruまでの消去される前の内容を知っている人のように「ここが消去される前と違う」といった楽しみ方も出来ないし、変更された情報を把握することがかなわない。これって、後から作品を楽しみたいと思った人に対してあまりに不親切なのではないか。
もちろん、古参から楽しんでいる人が、ネットで考察したり変更前後の比較を書き連ねたりはしてくれているが、そこには自分がもう知り得ない変更前の情報が含まれており真か偽かの判別すらできない。そのため、わざわざ変更前の情報を探そうとする気力が湧かないのだ。
これは何だか、自分の知らない内輪ネタで盛り上がられているが、そのネタ元についてわざわざ知ろうとするのが煩わしいので、とりあえず「ふぅん、そうなんだ」と享受する感覚に似ている。
とにもかくにも、私の場合、読み終わって「怖かった」「面白かった」という感想よりも「やっと読み終われた」「疲れた」「難しかった」しか残らない作品だった。
正直、ホラーって「怖い/怖くない」という感覚が命だと思うので、そこにやれ考察だの やれ動画やブログのチェックだの、言ってしまえば「不純物」が加わることでどんどん作品の怖さを損なうのではないかと思うのだが。作品に小難しさや読者もついていけないような「新しさ」は邪魔にしかならないと思う。 -
Posted by ブクログ
中盤までのホラードキュメンタリーの空気感が一変する後半。怪談×青春。想像をしていた爽やかさはほぼ無く、どんよりと重たい。自死との向き合い方を何だかとても深く考えた。そして考えれば考えるほど、苦しくなる。怖くなる。思春期特有の不安定さと怪異による恐怖の合致。さもありなん。
とは言え、梨氏はどうにも小難しい用語を並べたがるなぁ。という印象は否めない。ある程度怪異に正解を持たせたいという本人の意思は分かるんだが、これできちんとその意図が伝わるのかは甚だ疑問だ。
ただ、同じ文章を反復することによって、逼迫した状況や心情を上手く表現しておられるので、夢中で読み進めてしまった。一気読み。ホラーと呼ぶことが正解かは定かでないが、青春ミステリーとしては割と楽しめるような気がする。