あらすじ
フリマアプリで、「カシル様専用」として箱を出品すると、必ず落札される――。ある学校で流行っていたちょっとしたお小遣い稼ぎ。しかし、これにはある決まりがあった。カシル様への箱には、中に何も入れてはならない。中にうっかりメッセージカードを入れてしまった男子生徒の運命とは。(「カシル様専用」)
「すべてのことばをみつけてつなげよう!」 何の変哲もないクロスワードパズル。あなたはそれを解いていたはずだった。普通のパズルとは違うと気づいた瞬間には、もう元には戻れない。(「穴埋め作業」)
中に閉じ込められているものは何か。新進気鋭のホラー作家が描く、恐怖の連作短編集!
感情タグBEST3
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「カシル様専用」がめちゃめちゃ面白かった
それ以外はあんまりだったな〜
でも「カシル様専用」があまりに好みの話すぎたのでこれ1話で星5つけちゃう
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ホラーでどこまで遊べるかという意欲作。「カシル様専用」読むとメルカリとか使いたくたくなるよね……。梨さんはホラーを体験させることを追求してるイメージなのだけれど、「穴埋め作業」「箱庭」まさにそれなのかな。
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最初は微妙..?ってなったけど
5.6.7章辺りが面白すぎた。
8章はもうなんかよー分からんから何回かまた呼んでできる限り解像度を上げたい
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カジュアルな現代怪談なんだろうなー、と何気なく買ったらえげつないバリエーションだった。
読みながら変な笑いが出た。
メルカリと御伽草子と柳田邦男が、全部同じテーマで1冊に詰め込まれてくると思わないじゃないですか……詰め込む……あっ、箱……
梨さんの引き出しの多さがこわいよ。
難解な部分、文学作品的な側面、算数の問題に絡める怪談、かなり挑戦的で面白かったです。最近流行りの考察系を求めると確かに肩透かしかも。
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世俗的なバズりホラーかと思いきや、すごく文学的!特に第五章「京都府北部で発見されたタイムカプセル」はロマンチシズム溢れる耽美小説で個人的なお気に入り。
どの章も難解で読者置いてけぼり感すごいけど、考察好きにはたまらないです。
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今までに読んだ梨作品でいちばん好きだったんだけど意外と評価低いな!?まあ後半の暴れぶりを見れば納得でもあるのですが……
個人的には怖い話もいいけど本気で書いた他のジャンルの長編とかも見たいなー、玉手箱のエピソードとかかなり良かったし。ホラーとエロとコメディは紙一重だかんね……(?)
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さまざまな「箱」をモチーフにした連作ホラー短編集。どれもこれもが奇妙な読み心地で、そして続けて読むとそこにひとつの物語が見えてくるような気も……?
ひっそりと静かな「邪魔」、ぞくぞくさせられる「放課」、不気味な「カシル様専用」、とどれも楽しめる短編ホラーでしたが。実は怖かったの、「練習問題」と「穴埋め作業」でした。パズル的でちょっと楽しい? と思ったのが甘かったです。どんどん問題がおかしくなっていく……なんなのこれ。「穴埋め作業」、そんなに楽しそうに解かないでよ君たち、という気分です。裏にあるものをいろいろ想像させられてしまってたまりません。
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練習問題やクロスワードで恐怖体験を味わえます。いや、本当にそうなんです…。
正直めちゃめちゃ難解ですが、大好きな文体で内容はよくわかってないのに心惹かれちゃう不思議な感覚。
考察好きにはたまらんはず。
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都市伝説解体センターのコラボと聞いて読みました。
元々SCPが好きで梨さんの作品を読んだことがありますが、やはりほとんど読み手に考察させるタイプですね。
情景描写が細かく、比喩も多用します。これは現実的な面を詳しく描写することで、読者を虚構へと引きずり込み、背けたくなるような恐怖と対面させる強みがあると思います。
ただし、リズムとストーリーの筋を崩すリスクがあるんですよねぇ。読み手を選ぶと言われるのはここにあると考えます。
『練習問題』『箱庭』といった。ホラーゲームを彷彿とさせるような実験小説に近い作品は個人的には大好きですね。
不可思議で掴みどころが無いようである。そんな小説でした。
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ホラーというより、ホラー寄りの不気味な短編集。文章でできる、小説のようでいてそうではない表現をできるだけ試みた、実験的かつ挑戦的な構成。その企てが成功したと言えるのかどうかはわからない。
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都市伝説解体センターのコラボ表紙に釣られて購入
□に纏る短編ホラー集
最後に全部が繋がって⋯という感じのはずなんだが
難解過ぎてハッキリとは理解できず
いろんなバリエーションの話があり
実験的な小説という感じではあるが
難しいですね□というものは
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2025年の夏、「恐怖心展」に行くごとになりまして「せっかくなら本を読んでから行こう」と思い、初めて梨さんの作品を読みました。
短編集ということで、正統派のホラーもありましたが、非常に実験的な作品が多かったように感じました。内容も、文体も、構成も。
誰が読んでも8本のうち、全部がハマることはなかなか難しいと思います。ただ1本は好きな作品があるのではないでしょうか。わたしは「カシル様専用」がとても面白いと思いました。現代に即した都市伝説的なものを作り上げるのが上手い!と思いました。
ちなみに恐怖心展の方はとても興味深かったです。オススメです。
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タイトルと表紙には何の繋がりもない短編。それぞれのキーワードが箱?なのかな。練習問題も穴埋め作業も面白さor怖さ?がよく分からなかった。第七章は気持ち悪いので、食事前には読まない方がいい。
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ホラーの表現が面白かった。
練習問題は意味怖的なやつだろうか?
オルゴールの話は生々しい。気持ち悪くなった。
艶かしい表現がなんとも気持ち悪くて良い。
しかし、皆さん書かれているように難解なため、何回も読み返した。読み返しても分からないところが多い。
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怪談作家の梨さんは存じていたが小説は初。
(TV番組は見たことがある程度)
「練習問題」や「穴埋め作業」みたいな文章以外に恐怖を感じさせるものもあり新しいなとは思った。
ただぞわっとした怖さは薄目。
個人的に「カシル様専用」、「穴埋め作業」、「虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景」が好き。
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最初はそれぞれ独立した話なのかな?と不審に思ったが(タイトルとの関連が分からなくなるので)、最終的に第八章で今までの七章分を包括した。
恐らく各章に出てくる□に関する言葉を第八章で上手くそれぞれ当てはめていけば、文が成り立つんだろうな、という事だけは分かった。
なので、第八章まで辿り着いた後、□探しの為に読み直すと面白いのかもしれない?
(今日の私はそこまで熱心ではない……)
個人的には第一章、第七章の雰囲気が好き。でももう少し詳しく教えてほしかったし続きが欲しかった。
基本的に私は「あとはご想像にお任せ」タイプの話も好きではあるけど、ちょっと「お任せ」過ぎるところもあって、物足りなく感じた。
他の方も言っていた読みづらい言い回しも確かに感じた、し、意図的な訳ではなく同じ表現を何度も使うところが少しあって(意図的だったら申し訳ない)気になったりもした。
刺さりそうで刺さらなかった。難しい。
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文章の新しい表現に挑戦している作品。
けど、あまり刺さらなかった。
最初の「邪魔」と「カシル様専用」がおもしろかった。
邪魔は導入として読みやすく、カシル様専用は直接的に恐ろしい存在が出てくるわけではないが、得たいの知れない不気味さがある。
前回読んだ『かわいそ笑』よりおもしろかったという意味で、星3。
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丁度いいホラー小説。
最初の方は箱が出てくるホラー小説集で、後半は箱の概念、区切るものとその中の内容物がテーマの小説になってた。怖さはそこそこ。
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ホラー界の最重要人物、梨による初の文庫本?読んでみた。
“箱”にまつわる短編集。
基本的にハッキリと意味がわかる部分はないが、それ故のよくわからない得体の知れない不気味さが今作も凄かった。
個人的に分かりやすく怖かったのは、カシル様専用というお話でした。
「練習問題」「穴埋め作業」は、小学生のテストのような問題を解いていく形式で進んでいくという、とても斬新な仕組みになっていました。
また、かわいそ笑よりも更に訳のわからない話もあり、真夜中に棺の中の死体にでき続ける水疱瘡を舐める話(虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景)、四角が文中に夥しい量出てくる話(箱庭療法)など、全然正確な意味は分からないけどインパクトの大きい話もありました。
なんかよくわかんなかったけど気持ち悪いなぁと…梨さんは現代ホラーの最先端をいっていると思いました。
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はじめましての作家さんの連作短編集
独特の世界観があって初めての体験でした
途中から私の理解が及ばなくなり、誰か解説してってなります
何かある作品です
知らんけど
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不気味さと好奇心が混ざり合った独特の余韻が残った。
「箱」という謎めいた存在が引き起こす恐怖は、直接的な怖さよりもじわじわと心に染み込むような感覚。
著者特有の物語のメタ的な仕掛けが効いていて、読んでいる自分まで「箱」に巻き込まれたような錯覚に陥るのが印象的。
結末がはっきりしない分、想像が膨らみ、しばらく頭から離れない作品だったが、その分、読者を選ぶんじゃないかなという気がした。
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無関係だと思っていた第七章までの話が第八章で回収されて少し感動した。
箱に関してのいろいろな怖い話があって、同じような内容が無くとても楽しめた。
答え合わせが明示されていなく、自分でいろいろと考察のしがいがある本だった。
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角川ホラー文庫さんの新刊案内で興味を引かれたので、手に取ってみることに。
「8編+αの"□"にまつわる新感覚ホラー。」
第一章『邪魔』、第二章『放課』は比較的オーソドックスなホラー。第三章『カシル様専用』も、ネットフリマを巡るホラーというのは今時なネタで面白けど、内容自体は普通かなーと思っていたら、ラストの締めで「?」と少々理解が及ばない感じに。
そして第四章『練習問題』。不穏な内容に変わっていく小中学生向け(?)のテスト問題が示されるだけの内容なのだが、次の頁を捲る際のドキドキ感が堪らない。
第五章『京都府北部で発見されたタイムカプセル』は・・・ごめんなさい、私には読み解くことができませんでした。解説を求む。。。(タイトルからしても歴史物か?"□"にまつわる昔のお話みたいな・・・違うか。)
第六章『穴埋め作業』は、不穏なクロスワードパズルを埋めていくという第四章と似た試行的な内容。ゾクっとさせられはしたが、「よく作ったなぁ」という感心の方が強かったかも。
第七章『虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景』は、ひたすら生理的嫌悪感を刺激してくる内容。タイトルの意味はよく分からないが、その気持ちの悪い字面と意味不明さは、しっかり内容と合致しているかと。
ラスト、第八章『箱庭』。本書のカオスな構成を締めるに相応しい不思議空間。"□"が!"□"が溢れている!みんな"□"になるっ・・・。
「現代ホラーの最先端」という帯の謳い文句のとおり、奇をてらった試行的な一冊であった。文章を読ませるより短時間で直感的に楽しませようとする内容は、なんとも現代的。一時の楽しみはあるが、やはり読後の満足感が足りない。(最近読んだ『ルビンの壺が割れた』と似たような感じ。)こういう作品も良いけど、個人的には、しっかり物語を追っていく方が好みだな。
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・2025年1月6日~1月9日で読みました。
・久々の活字だった!久々の活字にしてはピーキーだったな。
・まっすぐなホラーから技巧的な(オモコロ特集のときみたいな。)ホラーまであって、梨さんの多彩さを感じました。すごい!
・4章練習問題の序盤の問題で「これ人がひとり入れそうな感じでいやだな~」と思っていたら、終盤になるにつれてしっかりそうだったので、あ~~となった。でも4章が一番好みかも。6章穴埋め作業も好き。1章のまっすぐな感じもツカミとして良かった……。
・急に官能小説始まったときはびっくりしたけど(官能小説ではないよ~)。
・表紙、このタイトルの近くに「梨」って書いてあるとお中元とかに見えるな。
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梨さんの短編集だったら『6』のほうが好きでした。ホラーというよりは詩的な文章を読んでいる感覚になる話が多かったです。
小6女の子×小1男の子の話は映像で見てみたいな。
大オチのあれは、何……?シュールすぎて笑ってしまった。
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面白い、面白くないで評価できない作品。
難しい、私には難し過ぎる。
比較的分かりやすい部類の「放課」も、結局何があったのかも分からんし。みちとくんって何者なん?そもそも、思いがけずこっくりさんが来てしまった後どうなったん?何で主人公は記憶が抜け落ちたん?
「カシル様専用」のラストのお母さまの言う『天罰』って何なん?
「穴埋め作業」と『遠野物語』の関係は何なん?
「虹色の水疱瘡〜」の叔父さんと主人公の間には何があったん?何となくよろしくない性的な関係だったのかなって推測はできるけど、正解かどうか分からんモヤモヤがあるし。
「箱庭」も分からんかった、なんか前衛的過ぎて。
考察しようとしたり、⬜︎に言葉当て嵌めたらしようとしたけど疲れた。
全体的に言えるのは、読むのに時間がかかった。とにかく進まない。面白いか否か以前の問題のような気がする。内容も言葉選びも難しい。理解が追いつかん。
あくまで個人的な意見やけど、ぶっちゃけ恐怖って感覚の問題やから、ホラーに小難しい頭使う要素っていらんと思うんやけどな。せっかく感覚的に不気味だ、気持ち悪いって話作ってるのに、そこを小難しくして考察の要素ぶっ込んで、怖いって感覚から読者を離れさせるのってもったいないと思うんやけどな。
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フリマアプリで「カシルさま専用」として箱を出品すると、必ず落札される。しかしその箱には何も入れてはならないという決まりがあった(『カシル様専用』)。
帰郷のついでに散歩をしていた青年があったのは、かつてよく遊んでいた少女(『邪魔』)。
□とは一体何なのか。8篇の連作短編集。
あらゆる□(はこ)をテーマにした、ホラー連作短編集です。
8篇の話のなかには、実験的というか、かなり斬新な手法でかかれたものや、初回出荷分封入には自分で折り紙を折って読み解くようなペーパーもも含まれていて、ただ読んで怖さを受け入れるというよりは、読み手側の謎解き・考察を含めて完成する作品な印象。
例えば折り紙、クロスワード、テスト。恐怖というものを溶かして混ぜ込み、ホラーとして成立する物の裾野も想像もできないところまで広がってきて、こんな要素もホラーにできるんなだぁと感心しきり。
とはいえ、斬新なだけの作品だけでなく、第一章「邪魔」ではぞわりとするような怪奇系の恐怖と物悲しさを、第七章「虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景」は生理的嫌悪感を感じるようなしっとり暗いホラーを味わえ、そちらもまた面白い。個人的には、第一章「邪魔」と第六章「穴埋め作業」が好きでした。
最近は趣向を凝らした文体や表現の作品が多く、小説の世界もまだまだ進化しそうで楽しみです。
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安定の梨さん節。タイムカプセルの女性の独白が好きだったな。共感しそうだけどしたくないと思った。文体の引き出しが多いなと相変わらず驚く。気持ち悪い読後感。
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「第二章 放課」が純粋なホラーとして最も楽しめた。練習問題やクロスワードは、ストーリーがなく上手く入り込めなかったが、異様さ不気味さは感じられた。
難しい
この作者の方は独特の世界感ありますよね。
箱にまつわる話、でしたがほとんど私には意味がわかりませんでした。
ホラー、ともまた違うような気もします。
世界観を理解するのに時間がかかります。