梨のレビュー一覧

  • かわいそ笑

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    ネタバレ

    匿名掲示板や個人サイト文化の描写が丁寧だっただけに夢小説についてももう少し深堀りしてくれて良かったんじゃないでしょうか。となり、そこでやや引いた視点になってしまった。私はXX年前から夢小説真剣部なので。でも痛いあとがきの書き方は完璧。なんならもっとウチらの古傷抉ってよかったよそこで。たぶんそういうのがいちばん呪いとしても効くと思うし絶対。オタクには。局所的に。

    梨作品はwebメディアとの相性が良いし、これもネット文化を絡めた話だったので、わざわざ本で読む意味あるか?と思ったけど最後にダメ押しでトドメ刺してくる感じはさすがやな〜と思いました。

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    2025年02月15日
  • ここにひとつの□がある

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    角川ホラー文庫さんの新刊案内で興味を引かれたので、手に取ってみることに。

    「8編+αの"□"にまつわる新感覚ホラー。」

    第一章『邪魔』、第二章『放課』は比較的オーソドックスなホラー。第三章『カシル様専用』も、ネットフリマを巡るホラーというのは今時なネタで面白けど、内容自体は普通かなーと思っていたら、ラストの締めで「?」と少々理解が及ばない感じに。

    そして第四章『練習問題』。不穏な内容に変わっていく小中学生向け(?)のテスト問題が示されるだけの内容なのだが、次の頁を捲る際のドキドキ感が堪らない。

    第五章『京都府北部で発見されたタイムカプセル』は・・・ごめんなさい、私に

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    2025年02月02日
  • ここにひとつの□がある

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    ネタバレ

    ・2025年1月6日~1月9日で読みました。
    ・久々の活字だった!久々の活字にしてはピーキーだったな。

    ・まっすぐなホラーから技巧的な(オモコロ特集のときみたいな。)ホラーまであって、梨さんの多彩さを感じました。すごい!


    ・4章練習問題の序盤の問題で「これ人がひとり入れそうな感じでいやだな~」と思っていたら、終盤になるにつれてしっかりそうだったので、あ~~となった。でも4章が一番好みかも。6章穴埋め作業も好き。1章のまっすぐな感じもツカミとして良かった……。

    ・急に官能小説始まったときはびっくりしたけど(官能小説ではないよ~)。


    ・表紙、このタイトルの近くに「梨」って書いてあるとお

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    2025年01月27日
  • ここにひとつの□がある

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    梨さんの短編集だったら『6』のほうが好きでした。ホラーというよりは詩的な文章を読んでいる感覚になる話が多かったです。
    小6女の子×小1男の子の話は映像で見てみたいな。
    大オチのあれは、何……?シュールすぎて笑ってしまった。

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    2025年01月26日
  • ここにひとつの□がある

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    ネタバレ

    面白い、面白くないで評価できない作品。
    難しい、私には難し過ぎる。
    比較的分かりやすい部類の「放課」も、結局何があったのかも分からんし。みちとくんって何者なん?そもそも、思いがけずこっくりさんが来てしまった後どうなったん?何で主人公は記憶が抜け落ちたん?
    「カシル様専用」のラストのお母さまの言う『天罰』って何なん?
    「穴埋め作業」と『遠野物語』の関係は何なん?
    「虹色の水疱瘡〜」の叔父さんと主人公の間には何があったん?何となくよろしくない性的な関係だったのかなって推測はできるけど、正解かどうか分からんモヤモヤがあるし。
    「箱庭」も分からんかった、なんか前衛的過ぎて。
    考察しようとしたり、⬜︎に

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    2025年01月25日
  • 行方不明展

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    行きたかったがタイミングが合わず行けなかったので今回書籍化され、どのようなものが展示されていたのかを知れて嬉しかったのと同時に、読むではなく体験したかったという後悔も。
    一つ一つの行方不明の証拠が、想像力をかきたてるような、不気味さが梨さんらしさが出ていて良かった。
    印象的なのは、行方不明ポスターでランドセルを背負っていた頃の記憶はあります。(多分こんなニュアンス)
    のような、一体どんな関わりの誰を探しているの?と問いたくなるポスター。
    またどこかで展示をやってくれないかな。

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    2025年01月17日
  • ここにひとつの□がある

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    フリマアプリで「カシルさま専用」として箱を出品すると、必ず落札される。しかしその箱には何も入れてはならないという決まりがあった(『カシル様専用』)。
    帰郷のついでに散歩をしていた青年があったのは、かつてよく遊んでいた少女(『邪魔』)。
    □とは一体何なのか。8篇の連作短編集。


    あらゆる□(はこ)をテーマにした、ホラー連作短編集です。
    8篇の話のなかには、実験的というか、かなり斬新な手法でかかれたものや、初回出荷分封入には自分で折り紙を折って読み解くようなペーパーもも含まれていて、ただ読んで怖さを受け入れるというよりは、読み手側の謎解き・考察を含めて完成する作品な印象。

    例えば折り紙、クロス

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    2025年01月16日
  • ここにひとつの□がある

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    「第二章 放課」が純粋なホラーとして最も楽しめた。練習問題やクロスワードは、ストーリーがなく上手く入り込めなかったが、異様さ不気味さは感じられた。

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    2024年12月28日
  • お前の死因にとびきりの恐怖を

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    少し前に娘が読みたいと言うので買った本。
    カバーイラストに惹かれた模様。
    娘の本棚から拝借。

    ■■高校文芸部の部室で見つかった持ち主不明の一本のUSBメモリ。
    そこにはかつてこの高校に在籍していた少年の死を巡る調査や考察をまとめたドキュメントが保存されていた。

    ともすると悪意すら感じる、死を目前にした少年の異常行動や心神喪失っぷりが書き記されたこの記録は誰が何の目的で残したのか。

    怪異に怯えて自殺を遂げた少年。
    少年と極めて近しい心情を抱きながら時を分かち合った少女。
    この高校に巣食う言い伝え、場としての怪異。

    前半は調査レポート、インタビュー、作中作めいた差し込み、手書き文字や見取り

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    2024年12月28日
  • かわいそ笑

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    話自体はとても面白く、内容の一つ一つがゾッとするような不気味な雰囲気が漂っていて引き込まれるようだった。

    ただ考察が重要になるタイプの小説特有の難しさがあり、読み終わったあとにモヤモヤが残ってあまり気持ちの良い終わりじゃなかった。
    自分の頭で考えてみたり、他の方の考察を調べて見たりしたがすとんと落ち着くようなものがなく、言いようのない宙ぶらりんとした気持ちだけが未だに残っています。

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    2024年12月23日
  • かわいそ笑

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    1.登場人物
    梨……筆者

    2.物語の始まり
    ネット上で同人活動をしていた人が、同じくネット上で仲よかった人たちと同人誌を作ろうという話に。そこで出会った人の一人と遭遇した怪異。

    3.世界観や価値観
    梨(筆者)が集めた話をもとに構成されている。作中作の形をとるモキュメンタリーホラー。

    4.物語のキーワードとテーマ
    作中作の形をとることで、読者が本に没入しやすいようになっている。考察することで、より恐怖が体験できる形となっている。

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    2024年12月08日
  • その怪文書を読みましたか

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    これ、考察することを楽しむ作品なので、シンプルにただの怪文書集だと思って低評価つけてる方は読み方を間違えてます。
    作り物が多い、というのも実はそこがヒントで、あまりネタバレはしませんが、本物の怪文書と作り物の怪文書の違いを意識してみるとこの展示会(書籍)の目的が見えてきます、、

    と、カラクリは面白いものの、ほとんどの読者に低評価つけられちゃうほどの分かりづらさ、そして分かったとしてもそこまでゾクゾクしないので3です。

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    2024年11月30日
  • お前の死因にとびきりの恐怖を

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    ネタバレ

    QRコードが新鮮で世界観に入り込みやすい作品だった。斬新なミステリーで死を選びやり遂げた事を肯定していたのが印象的な作品。

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    2024年11月14日
  • SCPって何ですか?: 1

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    今やネットホラーの一大ジャンルとなったSCP。
    それをテーマにした漫画を描いてみないか、と主人公たち2人に話が持ち掛けられるのが物語の発端です。
    一巻ですので、今後の伏線や種蒔きに終始している様に伺えます。先が気になる作りではありますが、読んでいるこちら側としては答えの一部分だけでも見せて欲しかった。
    とはいえ一巻ですので、次の巻に期待したいと思います。
    主人公たち2人のキャラクター、その掛け合いは凄く楽しめました。

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    2024年10月17日
  • お前の死因にとびきりの恐怖を

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    まず、表紙。
    著者・梨さんだからホラーとはわかってるけど、さわやか青春小説?と思うほどの淡い水色のきれいな表紙に困惑。
    そして「きみとの明日を消したい理由(櫻いいよ)」の表紙と酷似。
    間違えて手に取ってしまったほど。
    最後まで読むと、さわやかな表紙にも著者の思惑が織り込まれていることに感嘆。

    内容は調査から入るモキュメンタリーホラーで、え?どういうこと?と困惑するパートとゾゾゾとするパートが入り乱れ、ティーンたちのモヤモヤや鬱々とした気分・死に惹かれる心がまざまざと書かれていて、気持ちが持っていかれそうになる。
    ただ、これを読んだ10代たちには、この本が言いたいことは「自死を肯定してるんじゃ

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    2024年10月04日
  • お前の死因にとびきりの恐怖を

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    読む前と読んだ後で、タイトルの印象はガラリと変わる。
    ストーリーも想像していたものとは違った。
    ホラー小説を読む気でいたのに、いつのまにか青春小説を読まされていた。
    こういう関係性をもアリなのかな。
    誰からも理解されなくても関係ない。
    たとえ友情とは呼べなくても、相手に対する尊重の気持ちはあったと思うんだよなあ。

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    2024年09月21日
  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語

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    ホラーを便宜上5W1Hで分類分けして何でそれが怖いのかを暴き、その上で名手の書き下ろし短編を読むのだ。澤村伊智の『みてるよ』、五味弘文の『とざし念仏』は特に解説あっても普通に怖くてむかついた。良かった

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    2024年08月17日
  • その怪文書を読みましたか

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    この怪文書もう一回確かめたい!も思ったときにすぐ読み返せるので書籍は便利だな〜と思いました。怪文書が全体的に詩的で読み応えがありました。映像作品はなんとなくしか伝わらず残念。あとアレのホームページは消えちゃったんですねぇ…。

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    2024年08月14日
  • お前の死因にとびきりの恐怖を

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    ネタバレ

    ホラー小説のはずなのに青春映画のように爽やかな不思議な物語。
    自分たちの力では抗えない現象に死ぬ気で抗ってそして死んでいく。
    自分で死を選ぶ事は必死に生きた事の証明で、怖いと感じられるの生きているから。怖いという感情から逃げるのではなく、どこまでも怖がる事で怪異に対抗する。
    彼、彼女らは恐怖に抗い続けたからこそ自ら死を選んだのだろうなと思った。命を絶った二人に心からの賞賛を送りたい。

    今まで私が読んできたホラー小説とは恐怖への解釈が全く違ってとても新鮮だった。
    これまでの梨さんの作品とは方向性の違う物語だった。
    梨さんという作家のターニングポイントの一つになる作品だと思う。

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    2024年08月13日
  • お前の死因にとびきりの恐怖を

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    梨さんらしい淡々とした資料考察型ホラーに、ジュブナイルが組み合わさった小説。
    「おや?」ポイントに読者自ら気づいてヒリヒリして、それが回収されていく流れは「かわいそ(笑)」と同じですが、どちらかというと今回はその全容を小説として読ませるパターン。
    個人的に、前半と後半は別物(別ジャンル)でとらえたほうが楽しいかも?と思いました。私はホラーが読みたかったので、前半と後半の評価を足して2で割ってこんな感じです。
    前半の湿度と、後半の湿度はかなり違います。後半は「小説的」なので、登場人物に感情移入できなかったり、ホラー小説ならスルーできる違和感がスルーできない点になる可能性もあります。ホラー展開と彼

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    2024年08月10日