梨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ青臭くて必死な、戦いの記録。
理生が悠真の自殺を怪談に仕立て上げようとしたのは、きっと怪異だけじゃなくて他の色々なものへの抵抗だったのだと思う。
怪異以外の現実的な問題を苦に死んだことにはしたくないとか、よくある事件のひとつとして忘れ去られるのが嫌だとか。
すごく子供じみてるし正しくない行いだとも思うけど、足掻き続ける姿は応援したくなってしまう。
若い子がこの本の影響で自殺を美化してしまうのではないかって危惧がちょいちょい聞かれるけど、それはないと私は思う。
理生の狂った理論を真に受けたらどうなるかって想像すると、たぶん「今すぐ自殺してもいい」というより「もっと精一杯戦え」ってメッセージに受 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最悪でした。(褒め言葉)
イラスト?見て唸ったし。
この本をくれた人に「めっちゃ怖いよ〜…」と文句を言うくらい。
体験談系の話の寄せ集めって事かな?好き好き、面白い〜と思いつつ読み進めて
いや、悪意やば……。
脳内音読について言及するのはやめて貰えませんか?怖いよ。
あのトイレはOD用の薬の引き渡し場所なのか、ドラッグなのか、売春なのか少し気になった。
「俺」は何人いるんだ?と思ったけど、ラストの方までいってやっと何となく納得?かな。
あと、設定的に、ギリ20代の私で通じるくらいだから、それより少し下、20代半ばになるともうわからないかな?
個人サイトって、スマートフォンの登場後、一気 -
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Posted by ブクログ
6つのお話からできているので、寝る前に1話ずつ読み進めてました。
面白い。怖いというよりも。先が気になって仕方なくて、毎回「寝る前に読むもんじゃないよね、もう1話読んじゃおうかな…」ってなってたから、やっぱり面白いが合ってるかも。
1話めのROOFyは掴みどころがなかったから、これはちょっと読み進めるの大変かもって思いましたが、2話めからは読みやすかったです。3話めあたりから、もしかしてお話同士繋がりあるのかも…と思い出してからは、前に戻ったり元のお話に帰ったりと。
どのお話にも共通して、行方不明になったライターさんが絡んでるようだけど、彼はどのタイミングでエレベーターが駄目になったんだろ? -
Posted by ブクログ
ネタバレ久々に本を買って読もうと思ったので、感想も書こうかと。
私が楽しめたのは前提なんだけど、1番読むと楽しめる層に訴求するのが難しそうな話だなぁと思う。ホラーとしてはそんなに怖くはない。モキュメンタリー感もあんまりない。ジャンルとしては青春小説だと思う。人によってはラブストーリーとも読めるかも。私は彼らのことを戦友だなぁと思ったけれど。
ただでさえ家庭環境が終わってる子供たちが、学校で怪異(現象というかなんというか)に巻き取られ、散々怖い思いをして最終的に命を落とす。
死にたいと思ってリストカットしたのに痛くて薄皮一枚しか切れない。常に漠然と死にたいのに怪異に殺されるのは怖い。どうしようもなく追 -
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あ〜すごい。救いがない。
ラストになって、今までの章であった話の解説?といいますか、なんといいますか、「これはこういうものでした」とサラサラと触れられていくのですが、これが大層気持ち悪い。
うわ、うわうわうわ…うわ〜…って感じでした。ほんとに。
幽霊とか、呪いとか、そういうものよりも高次元な、世界のシステムという恐怖。
あと、これはこの作品だけの話ではないんですが、著者の梨さんの書く話し手や人物って全員静かな感情しか持ってないんですよね。
やけに落ち着いているというか、怒りとかそういうアクティブな感情があんまりない。だから尚更、諦念のこもった、救いはない、という形式との相性が良かったんだと思い -
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Posted by ブクログ
ネタバレ天道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道
それぞれに世界に必ず苦しみが待っており永遠に繰り返す救いのないお話。
色々な考察が出来そうで個人的には好きな作品です。
6章の5階(人間道)に住んでいる主人公が落ちた後、どこかの階(六道の6種の世界)の住人になると言っていたので永遠にぐるぐるとそれぞれの世界の苦しみを味わい続けるのかな?
本当に救いがなさすぎる…
だから5章の幽霊は苦しみから逃れるために輪廻から外れた?
目次の意味
1章→ ROOFy(屋根付き)天道?
2章→ FIVE by five(はっきりと聞こえる、順調な)人間道?
3章→FOURierists(フーリエ主義?)修羅道? -
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Posted by ブクログ
ネタバレ短い自由律短歌の連続なのに、毎回きちんと怖い。
面白かった。
セーラー服の少女が屋上から地面を見下ろしている様子が脳裏をチラつく。
最初は詩集かと思っていたのに、通して読めば関係性が薄らと見える。
以下、特に好きだったもの
朝焼けに黒い液体をまきちらして、夜を散骨するように
いっぱい名前を呼んでくれた、死体になってはじめて
夢に出てきた故人にふれると、ブラウン管に
指でふれるときと全く同じ、やわらかな拒絶の触感がする
空が肌色のときだけ現れる鉄塔
一匙のくすりの粉をわけあった日が
プラセボになれますように
静物画みたいな葬儀だった
名札の安全ピンが初めての自傷だった少女 -
Posted by ブクログ
ネタバレ解説とか好きだからもう「はじめに」から面白かった!
ホラージャンルを5W1Hに分類しようなんて思わないでしょ。楽しい。
それで言うと全部の項目に好きなジャンルがあったから、自分って案外ホラー好きなんだな、と思った。
この本は全章怖くなかった。入門書扱いだからかな?ホラー苦手でも読めそう。
[特に良かったやつ↓]
終わった町 芦花公園
とざし念仏 五味弘文
一一分間 瀬名秀明
民法第961条 梨
最近モキュメンタリー(っていうジャンルだって初めて知った)系の小説多いよねって前話してたけど、好きなジャンルはどれだけ増えてくれても有難いな。
梨先生の、「折り目をつけてください」でワクワクしながら -