上田健次のレビュー一覧
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華やかな大通りからビルが立ち並ぶ迷路のような路地を進んだ先にある円筒形のポストが目印の文房具店「四宝堂」。そこの店主である宝田硯の元には様々な悩みを抱えたお客が訪れる。思い出の文房具と硯の言葉に涙なしでは読むことはできない優しい物語。
終始目が潤みながら読みました。
思い出の文房具とともに語られる過去はどれも切なくて優しくてどれもこれもいい話で読んでいるこっちが優しい気持ちになって行きました。
人は様々な出来事の上で生きていて、その上であとほんの一歩が踏み込めず悩んでいることがあるそんなときにこんな文房具店というより宝田硯に会えたらと思った。
あらすじではミステリアスな青年と記載されてい -
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「カード」を読んでの感想
人の名前を知ることは、その人を知ることにつながる。
名前の奥には、その人の歩んできた時間や、人柄がにじんでいるのだと思う。
ただ名前を覚えるだけではなく、相手を理解しようとする姿勢そのものが、
「あなたを大切に思っています」という無言のメッセージになるのかもしれない。
丁寧に人と向き合うこと。
それは特別なことではなく、人付き合いのいちばん最初にあるべきマナーなのだと、改めて気づかされた。
何気ないやり取りの中にも、相手を尊重する心は表れる。
この作品を通して、そんな当たり前で大切なことを、静かに思い出させてもらった。 -
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銀座の路地裏にある文房具店。
店主の硯さんは、悩みを抱えてやってくる客に対して、決して教訓を垂れたりはしない。あくまで「黒子」に徹しているのが、何とも粋に感じる。
祖母へ感謝を伝えられない青年や、今日中に退職願を書かなければならない女性。
店主は彼らに解決策を教えるのではなく、ただその人が納得できる形で想いを吐き出せるよう、最適な道具を差し出してくれる。その距離感が心地よい。
立派な定型文や他人の言葉に頼るのではなく、たとえ不器用でも自分の心から出た言葉を大切にする。
あるエピソードで見せた硯さんの「計らい」も、相手に無理強いせず、自らそのことに気づかせるための静かな導きだった。
派手な -
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なんというか、私の価値観にはあわなくて、押し付けがましく感じてしまう。ウザいのだ。これで帯に謳っているように泣くなんてあるものかと思うのだけど、4巻まで買っちゃってるので、そこまでは多分耐えきれたら読む。
第1話 娘に誘われて四宝堂を訪れた夫婦。娘はインクを調合してメッセージを書いてくれていた。2階に案内される。もうじき結婚して国外に行ってしまう娘はいなかった。そこには娘の幼い頃からの写真が並んでいる。
第2話 職場体験実習で四宝堂を訪れた晴菜と瑛太。硯さんは晴菜が万年筆を買いにきたことを覚えていた。普段はやらないラジオ体操と朝礼を行うことになった。2人は催事売り場の入れ替えを頼まれる。勝 -
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四宝堂もいつの間にか第6弾に。
各短編の主人公が過去を振り返るパターンが多いので、なんともノスタルジックな雰囲気が漂っていて、そこが堪らないのです(≧∀≦)
今作では、ヒット曲に恵まれない歌手のお話と中学校の女子バレー部のお話が好きだったなぁ。
今作でも仕事に対するひたむきな姿勢が描かれていて、それは生き方にも通ずるような気がして、私も毎日を丁寧に暮らしていこうと思いました。
中学生のお話も、部活に対する部員それぞれの思い、考え方の違いなどを熱く話し合う場面など、これぞ青春!と爽やかな気持ちになれました。
そしてそして、なかなか進展しない硯ちゃんと良子ちゃんの関係も、なんだか具体的に動き始めて