上田健次のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
平凡で普通の「僕」と、最恐の不良と言われる「あいつ」が過ごした一夏の物語。
主人公は、中学の同窓会の誘いを受けて帰京し、そこで御開帳されたタイムカプセルに、中学時代の懐かしい思い出を見つける。
その頃の「僕」は受験をどうするか迷いのある中学三年生。夏期講習で他校の不良と隣の席になったことで、いつの間にか少しずつ彼と交流が生まれていく。名の知れた不良だという「あいつ」は、義理堅くて、読書家で、つまらない夏期講習も真剣に聞いているようなところもあって、縁日の屋台で焼きそばを作る姿が堂に入っている。けれど、平々凡々な一般人である「僕」と四代目を継ぐのだという的屋の「あいつ」とは、住む世界が違 -
Posted by ブクログ
いつもながら時代遅れと言われかねないほど細やかな接客の宝田硯。
今回も「四方堂」にさまざまな思いを抱えたお客が、訪れて昔の出来事を振り返りながら、文房具を選んでいく。
いつも使うものなのに、ひとつひとつ丁寧に選んだ買ったのか⁇と思うものが、家の中に沢山ある。
宝田硯店主のような細やかな気配りと「四方堂」のような文房具店に足を運んで、迷いながら好きなものを選びたいという気分にさせてくれた。
道具箱〜就職が決まった息子に夫婦が選んだもの。
ファイル〜ほゝづゑのレジスター修理からマニュアル作りまでを完成させた営業マン。
フラワーペーパー〜校長先生になった洋子先生が、中学時代転校先で出会った -
Posted by ブクログ
華やかな大通りからビルが立ち並ぶ迷路のような路地を進んだ先にある円筒形のポストが目印の文房具店「四宝堂」。そこの店主である宝田硯の元には様々な悩みを抱えたお客が訪れる。思い出の文房具と硯の言葉に涙なしでは読むことはできない優しい物語。
終始目が潤みながら読みました。
思い出の文房具とともに語られる過去はどれも切なくて優しくてどれもこれもいい話で読んでいるこっちが優しい気持ちになって行きました。
人は様々な出来事の上で生きていて、その上であとほんの一歩が踏み込めず悩んでいることがあるそんなときにこんな文房具店というより宝田硯に会えたらと思った。
あらすじではミステリアスな青年と記載されてい