上田健次のレビュー一覧
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中学卒業から日本を離れていた吉田は、旧友に誘われた中学の同窓会に赴き、30年以上もほっぽかれたタイムカプセルを開けることに。
吉田のタイムカプセルから出てきたものは…。
そこから一気に中学三年の夏になり、夏休みの夏期講習で他校の東屋と出会うことに…
東屋は、素行の悪さで区内中に知れ渡っている名前だったが、初めて見る姿は不良の感じはしなかった。
吉田と東屋の切なすぎるひと夏に青春を感じるが、けっして青くさいものではなく、ただ東屋が語ることは真っ当で中学生とは思えず驚いた。
食に関して詳しいことと美味しいものをどうやって提供できるか、など観察眼も凄い。
すべては祖父に教わったようだが、孤独であ -
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平凡で普通の「僕」と、最恐の不良と言われる「あいつ」が過ごした一夏の物語。
主人公は、中学の同窓会の誘いを受けて帰京し、そこで御開帳されたタイムカプセルに、中学時代の懐かしい思い出を見つける。
その頃の「僕」は受験をどうするか迷いのある中学三年生。夏期講習で他校の不良と隣の席になったことで、いつの間にか少しずつ彼と交流が生まれていく。名の知れた不良だという「あいつ」は、義理堅くて、読書家で、つまらない夏期講習も真剣に聞いているようなところもあって、縁日の屋台で焼きそばを作る姿が堂に入っている。けれど、平々凡々な一般人である「僕」と四代目を継ぐのだという的屋の「あいつ」とは、住む世界が違 -
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5つの中編すべてが心に染み入る、改めて大切に読み進めたいと思えるシリーズ。
・第1話:お互いへの愛と尊敬を感じる、温かい家族の関係
・第2話:タイプの違うクラスメイトの意外な一面に励まされる青春
・第3話:恩師の教えを忠実に守り抜く真摯な姿勢が紡ぐ絆
・第4話:店主・硯と、幼馴染の良子の出会いのエピソード
・第5話:世間ではなく「他者の普通」を大事にし、すぐに何かを変えることはできなくても、その声に耳を傾けることの大切さ。
社会的な成功やワクワクドキドキといった、華やかな展開や大きな感情の揺れはないけれど、「普通の人」の「普通の幸せ」が丁寧に描かれていて、人として大事なものを教えてくれる。 -
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シリーズ7作目。
4作目を超えたぐらいから、若干マンネリ化して来て、今回もちょっと読むのを止めようかなぁ、と思ってたんだけど、結局習慣的に読んでしまった…
結果…
今作の登場人物は割と年齢層が高く、その人物たちの過去が多く描かれ、どの作品も心に沁みるものがあったので、読んで良かった。
特に好きなのは、「フラワーペーパー」。
悲しいお話で久しぶりに読んでて、涙が出た。
どの文房具も生きて来たどこかの時代で接点があるものだが、「フラワーペーパー」はさすがに学生時代以降手にすることがなかったので、最初は懐かしいと思いながら、読み進めていたのに、ラストに悲しい出来事が待っていたとは…当時中学生だった洋 -
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銀座に構える老舗文具店、四宝堂。
そこに悩みを抱えた人々が訪れる。
訪れた人々それぞれのストーリーが一人称視点で展開される。
祖母に感謝を伝えたい青年、退職届を出したい女性、思いを伝えられない女子高生、弔辞を書かないといけない男性、恩人に招待状を書きたい男性。
人の数だけ語られるストーリーがあるというけれど、十人十色の人生が文房具を通して広がっていて、
他人の人生を覗き見てるかのような気分になった。
大切な気持ちを持っているほど、人ってより魅力的なのかも。
祖母への感謝を伝えたい青年の話がとてもハートフルだったな。どれもハートフルだけども。