上田健次のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
シリーズ第6弾。
いつもながら「四方堂」店主・宝田硯の接客は丁寧で柔らかい物腰に老若男女問わず誰からも愛されて、品揃えもよくて知識の豊富さには頭が下がる思いだ。
今回もいろんな思いを秘めて文具店にやってくるお客様に寄り添い丁寧に接客する。
そこから繋がる縁も良い方に向かい、また顧客を増やすことになるのだろうと思う。
スタンプ〜父の急逝により実家の旅館を継ぐことになった青年は、鄙びた温泉街をスタンプラリーでの集客を考える。
フェルトペン〜歌手の駿が海原勝男の付き人になり、教えられたことは忍耐と優しさと感謝とココアの美味しさ。
消しゴム〜今でも手帳に予定を書き変更のときは消しゴムを使う浜田 -
Posted by ブクログ
七光とは正反対の心情。同じ道には進みたくない2世も多くいることでしょう。異国の地で囲まれた不安に対する打開策を見出す。じぶん物差しは良いですね。人の基準はその人のみぞ知る。他人には干渉されずに計れるのがいい。
少し前に「キッチン常夜灯」を読んでいたので、飲食店のスタッフ同士の関係性が改善する話は親近感を覚えた。読書の連鎖がもたらすちょっとした喜びでした。硯さん、文さんご両名は策士ですね。
竹とんぼは子供の頃に竹を削って作りました。飛行機の羽のような形に整えると推進力がグッとついて一気に浮上する感じが手のひらを通じて分かる瞬間は嬉しかった。少しずつ高く舞い上がる形が分かるようになるともっと -
Posted by ブクログ
本当にいい人しか出てこない物語です。
(あ!イヤな社長が一人いたかも!)
5冊目にもなると、今までのお話の中で登場した人がちょくちょく登場して嬉しくなります。
そして何よりも表紙の絵がいつもと違う!
いつもはお店の外観が描かれていたのですが、今作はお店の中が!
私が想像していたより数段広い店内。これは見て回るのがとっても楽しそう(≧∀≦)
前作でズズっと前進した硯ちゃんと良子。今作では結婚式?なんて期待していたけれど、なかなかののんびり具合ですねー(^^;)
その代わり、硯の父と母の過去のエピソードが。少年時代の硯のこと、ちょっと心配だったのだけれど、やっぱり人って話してみないと分からないも -
Posted by ブクログ
以前に読んだ『テッパン』という小説が面白く、かつ現役のサラリーマンの方が書かれてるとのことで、もう1冊くらい読まないと…と手に取ってみた。こちらはシリーズ化されている。(現在では4作品)
銀座の路地に佇む老舗文房具店の四宝堂において店主の宝田硯(たからだ・けん)が店を訪れるお客の様々な悩みを解決してゆく。
銀座の文房具屋と言えば思い浮かぶのは伊東屋に鳩居堂のような老舗でもチェーン化しているような店。
この四宝堂は天保の時代からの老舗とあるが、そこの店主が何故に青年なのか。
万年筆、システム手帳、大学ノート、絵葉書…文房具の名前がそれぞれお話になっている。
ホロッとくるようなエピソードも…