上田健次のレビュー一覧
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いつもながら時代遅れと言われかねないほど細やかな接客の宝田硯。
今回も「四方堂」にさまざまな思いを抱えたお客が、訪れて昔の出来事を振り返りながら、文房具を選んでいく。
いつも使うものなのに、ひとつひとつ丁寧に選んだ買ったのか⁇と思うものが、家の中に沢山ある。
宝田硯店主のような細やかな気配りと「四方堂」のような文房具店に足を運んで、迷いながら好きなものを選びたいという気分にさせてくれた。
道具箱〜就職が決まった息子に夫婦が選んだもの。
ファイル〜ほゝづゑのレジスター修理からマニュアル作りまでを完成させた営業マン。
フラワーペーパー〜校長先生になった洋子先生が、中学時代転校先で出会った校務の赤塚さんとの思い出。
スケッチブック〜TVの深夜番組でADをしていた頃に親しくしていた先輩との思い出。
多機能ペン〜ホテルのバーテンダーとして成長したのは、宝田硯の祖父・硯水との出会い。
どれもじんわりと心に染みてくる思い出にプラスして文房具がある。
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Posted by ブクログ
華やかな大通りからビルが立ち並ぶ迷路のような路地を進んだ先にある円筒形のポストが目印の文房具店「四宝堂」。そこの店主である宝田硯の元には様々な悩みを抱えたお客が訪れる。思い出の文房具と硯の言葉に涙なしでは読むことはできない優しい物語。
終始目が潤みながら読みました。
思い出の文房具とともに語られる過去はどれも切なくて優しくてどれもこれもいい話で読んでいるこっちが優しい気持ちになって行きました。
人は様々な出来事の上で生きていて、その上であとほんの一歩が踏み込めず悩んでいることがあるそんなときにこんな文房具店というより宝田硯に会えたらと思った。
あらすじではミステリアスな青年と記載されているが、読めば宝田硯が文房具オタクのおせっかいな性格であることがわかる。
そこまでするの?と読んでいて驚くことも多くあった、だからこそ多くの常連に恵まれるのだろうとも思った。
好きな話はやっぱり一番最初の話で新社会人新田が祖母に送る手紙と万年筆の話
ありきたりだけどだからこそ読んでいてすごく心にささった。素直な気持ちはどんな形でも伝えることが大切なのだと改めて実感した。
文房具は必ず誰もが手にすることになる道具で自分も学生のころは好きな文房具があったことを思い出した。だけど大人になるとケータイやパソコンで全てまかなってしまうこともあり文房具を手にする機会が少なくなって今では使うことは少ない。この本を読んでたまにはお店にいってじっくりと好きだった文房具を探しに出かけてみたくなりました。
文房具店を中心とした短編集で区切りよく読めるので読み進めやすい。過去の話も本によっては急な展開に混乱してしまうものもあるのだがそれがないためとても読みやすくあまり本を読まない人にもおすすめ、また穏やかな雰囲気が好きな人や文房具好きの人にも是非読んで欲しいと思いました。
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「カード」を読んでの感想
人の名前を知ることは、その人を知ることにつながる。
名前の奥には、その人の歩んできた時間や、人柄がにじんでいるのだと思う。
ただ名前を覚えるだけではなく、相手を理解しようとする姿勢そのものが、
「あなたを大切に思っています」という無言のメッセージになるのかもしれない。
丁寧に人と向き合うこと。
それは特別なことではなく、人付き合いのいちばん最初にあるべきマナーなのだと、改めて気づかされた。
何気ないやり取りの中にも、相手を尊重する心は表れる。
この作品を通して、そんな当たり前で大切なことを、静かに思い出させてもらった。 -
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銀座の路地裏にある文房具店。
店主の硯さんは、悩みを抱えてやってくる客に対して、決して教訓を垂れたりはしない。あくまで「黒子」に徹しているのが、何とも粋に感じる。
祖母へ感謝を伝えられない青年や、今日中に退職願を書かなければならない女性。
店主は彼らに解決策を教えるのではなく、ただその人が納得できる形で想いを吐き出せるよう、最適な道具を差し出してくれる。その距離感が心地よい。
立派な定型文や他人の言葉に頼るのではなく、たとえ不器用でも自分の心から出た言葉を大切にする。
あるエピソードで見せた硯さんの「計らい」も、相手に無理強いせず、自らそのことに気づかせるための静かな導きだった。
派手な展開はないけれど、丁寧に淹れたお茶や美味しそうなお菓子を差し出されたような、そんな安心した幸せな時間を過ごさせてもらった。 -
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なんというか、私の価値観にはあわなくて、押し付けがましく感じてしまう。ウザいのだ。これで帯に謳っているように泣くなんてあるものかと思うのだけど、4巻まで買っちゃってるので、そこまでは多分耐えきれたら読む。
第1話 娘に誘われて四宝堂を訪れた夫婦。娘はインクを調合してメッセージを書いてくれていた。2階に案内される。もうじき結婚して国外に行ってしまう娘はいなかった。そこには娘の幼い頃からの写真が並んでいる。
第2話 職場体験実習で四宝堂を訪れた晴菜と瑛太。硯さんは晴菜が万年筆を買いにきたことを覚えていた。普段はやらないラジオ体操と朝礼を行うことになった。2人は催事売り場の入れ替えを頼まれる。勝手にやってもらって構わないそうだ。晴菜は左利き用のハサミに注目する。弱い力でも大丈夫な商品も結構あった。
第3話 登川は退職する。妻にメッセージを投函した。総務部に就職したのだが、まずは掃除からさせられた。挨拶が基本だと言われる。次に町のことを知れと言われてあちこち寄り道を命じられる。そうこうするうちに雑用を頼まれて日中がつぶれるどころか残業まで必要になってきた。
第4話 1巻で正ちゃんからプレゼントされた旅行券を使って硯と良子は温泉に出かけたが、大雪の予報に明日帰れないかもとなった時点で硯が帰りたがり、結局夕食キャンセルトンボ帰りになってしまった。良子は子供時代の硯ちゃんを思い出していた。
第5話 舞台装置や美術セットを用意する会社のメンバー、デイビス。実は日本語がわかる。色鉛筆を探していた。名前を入れてくれるように頼むと、ちょうど店に配達に来ていた良子さんが店番してくれるというので、見学することができた。 -
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四宝堂もいつの間にか第6弾に。
各短編の主人公が過去を振り返るパターンが多いので、なんともノスタルジックな雰囲気が漂っていて、そこが堪らないのです(≧∀≦)
今作では、ヒット曲に恵まれない歌手のお話と中学校の女子バレー部のお話が好きだったなぁ。
今作でも仕事に対するひたむきな姿勢が描かれていて、それは生き方にも通ずるような気がして、私も毎日を丁寧に暮らしていこうと思いました。
中学生のお話も、部活に対する部員それぞれの思い、考え方の違いなどを熱く話し合う場面など、これぞ青春!と爽やかな気持ちになれました。
そしてそして、なかなか進展しない硯ちゃんと良子ちゃんの関係も、なんだか具体的に動き始めてきました(*'▽'*)親戚のおばさんのような気持ちで第7弾を待ちたいと思います。