上田健次のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
5つの中編すべてが心に染み入る、改めて大切に読み進めたいと思えるシリーズ。
・第1話:お互いへの愛と尊敬を感じる、温かい家族の関係
・第2話:タイプの違うクラスメイトの意外な一面に励まされる青春
・第3話:恩師の教えを忠実に守り抜く真摯な姿勢が紡ぐ絆
・第4話:店主・硯と、幼馴染の良子の出会いのエピソード
・第5話:世間ではなく「他者の普通」を大事にし、すぐに何かを変えることはできなくても、その声に耳を傾けることの大切さ。
社会的な成功やワクワクドキドキといった、華やかな展開や大きな感情の揺れはないけれど、「普通の人」の「普通の幸せ」が丁寧に描かれていて、人として大事なものを教えてくれる。
目の前の人に寄り添う優しさが詰まった心温まる1冊。 -
Posted by ブクログ
シリーズ7作目。
4作目を超えたぐらいから、若干マンネリ化して来て、今回もちょっと読むのを止めようかなぁ、と思ってたんだけど、結局習慣的に読んでしまった…
結果…
今作の登場人物は割と年齢層が高く、その人物たちの過去が多く描かれ、どの作品も心に沁みるものがあったので、読んで良かった。
特に好きなのは、「フラワーペーパー」。
悲しいお話で久しぶりに読んでて、涙が出た。
どの文房具も生きて来たどこかの時代で接点があるものだが、「フラワーペーパー」はさすがに学生時代以降手にすることがなかったので、最初は懐かしいと思いながら、読み進めていたのに、ラストに悲しい出来事が待っていたとは…当時中学生だった洋子先生と校務員の赤塚さんと一緒に過ごした短くも濃い時間に、涙が止まらなくなった。
だが、7作目を終えても、まだ硯と良子は結婚しておらず…一体いつ結婚するんだろう? -
Posted by ブクログ
銀座に構える老舗文具店、四宝堂。
そこに悩みを抱えた人々が訪れる。
訪れた人々それぞれのストーリーが一人称視点で展開される。
祖母に感謝を伝えたい青年、退職届を出したい女性、思いを伝えられない女子高生、弔辞を書かないといけない男性、恩人に招待状を書きたい男性。
人の数だけ語られるストーリーがあるというけれど、十人十色の人生が文房具を通して広がっていて、
他人の人生を覗き見てるかのような気分になった。
大切な気持ちを持っているほど、人ってより魅力的なのかも。
祖母への感謝を伝えたい青年の話がとてもハートフルだったな。どれもハートフルだけども。