上田健次のレビュー一覧

  • 銀座「四宝堂」文房具店6

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    銀座にある、老舗文房具店「四宝堂」
    「宝田硯」を主人とした、このお店には様々なお客が訪れる。

    初期に比べて文房具の1つ1つよりも
    訪れる人や、主人公「宝田硯」の物語が深く描かれているように思う。

    「レポートパッド」の学生たちの物語は誰もが通る友人との気まずさや隔たりを、青春ならではのノリで乗り越える場面が微笑ましくも羨ましく、何だか涙が出た。

    「折り紙」の舞台となるホテルの薔薇のオーナメントが表す「一輪でも美しく、より添うことで、さらに美しく」という言葉を心に働いているという場面も、素敵な職場だなと羨ましくなった。

    このシリーズも、六冊目。
    今作も、美しく温かな物語に溢れていた。

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    2025年10月14日
  • 銀座「四宝堂」文房具店

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    よかったです。
    弓道部の女の子の話がときめきました。
    最近、手紙とかメモを取るとかしなくなって、そもそも手書きの物に触れることが滅多にないな〜と気づいて、たまには何か紙に書いたりするのもいいなと思いました。
    万年筆とか革の手帳とか、手に取ってみたくなる作品でした。

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    2025年09月23日
  • 銀座「四宝堂」文房具店5

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    優しい物語に温かい気持ちになりました。最後の主人公の父親の話にグッときて、泣きそうになりました。人と人との縁は不思議ですね。続きが楽しみです。

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    2025年09月23日
  • 中野「薬師湯」雑記帳2

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    "中野薬師湯シリーズ"の第2段。
    銭湯の仕事を手伝うことを条件に、部屋代や食事(朝食・夕食・営業後の夜食)無料で"薬師湯"に住み込んでいる大学生の蓮。前の住人・ケロとユーちゃんの次の住人がなかなか決まらないため、住み込み仲間のゲンさんや葵とともに忙しい毎日を送っている。そんななか、挫折した元甲子園球児・文也と、会社の専務との不倫の末に妊娠してしまった女性・千夏と出会う。

    まぁまぁ面白かった。
    けれど、真面目な蓮に対して周りの人がバカにするような言動をする場面が多かったのが残念ポイント。また、前作に比べてオカミさんが千夏や文也に対して無断

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    2025年09月07日
  • 銀座「四宝堂」文房具店5

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    実在するなら入り浸ること間違いなしの文具店「四宝堂」。2階の畳敷で喫茶「ほゝづゑ」のコーヒーとサンドイッチをいただくのが私のささやかな妄想です。本作も店主硯さんの人たらしが炸裂。安定の四宝堂ファン獲得戦略進行中です。ハードボイルドタッチで展開するご両親の若かりし頃の話もあって、あれ?そろそろ完結?の雰囲気も感じましたが、どうやらまだまだ続きそうなここ四宝堂でありました。それにしても人の機微を汲むのがなんて上手い人なのでしょう。

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    2025年09月05日
  • 銀座「四宝堂」文房具店5

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    ネタバレ

    【収録作品】ものさし/カード/ナイフ/サインペン/絵具
    ものさし…オーストラリアからの短期留学生
    カード…新規出店した店の店長
    ナイフ…孫と銀座に来た祖父
    サインペン…ライター
    絵具…硯の両親の出会いのエピソード

    物にまつわる思い出とそこから今を生きる人の思いが胸に沁みる。

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    2025年08月15日
  • 銀座「四宝堂」文房具店5

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    ネタバレ

    コレクト秘書カード
    ・ 焦らずに毎日少しずつでいいからその人のことを もっとしろう って気持ちで接していると 意外といろんなことが分かってくる
    ・ その人がしてくれたことを覚えておく いつどこで どんな場面で 誰に対してどんなことをしてくれたのか ってことを
    ・ 失敗や ひどい言動をすることもあるけれど それは絶対に書き留めてはだめ
    ・ 上司として指導しなければならないと思ったらその日のうちに口頭で注意をしてそれでおしまい失敗や過ちをカードに書き残して相手が忘れた頃に あの時はああ だった こうだった とやってしまったらその瞬間に 閻魔帳になってしまう 絶対に良いことだけを書き残すように

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    2025年08月09日
  • 銀座「四宝堂」文房具店

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    人間模様と文房具が交差する心温かな短編集です。
    全部いい話で、いつの間にか涙が溢れてきてた。
    温かくて優しさが胸に染みる物語。
    物語を読んで、様々な文房具があることを知った。
    文房具が必ず登場するたびに、ネットで調べてみたりすることも楽しかった。

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    2025年08月03日
  • 銀座「四宝堂」文房具店

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    ネタバレ

    可愛いカバーの本だなと手に取った作品。

    文具屋の店主と少しのきっかけが欲しい人たちの短編集。
    すごく背中を押してくれるというよりは、自分の中である程度決まってて後一押し…の一押しをしてくれる店主。

    この作品を読んで一言日記をつけ始めた。
    いつまで続くか分からないけど、文字にする事で自分の想いを自分にしっかり伝える事をしてみたいと思った。

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    2025年07月30日
  • 中野「薬師湯」雑記帳

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    大学入学を期に、田舎から上京してきたばかりの手塚蓮。部屋探しに途方にくれて偶然下りた中野駅で出会った青年・ケロに住み込みで下宿できる銭湯へと案内される。銭湯の手伝いをする代わりに、部屋代と朝夕の食事代が無料になる好条件に惹かれ、蓮は"薬師湯"に住み込むこととなる…。

    面白かった!
    たまに「ん?」と思う言動をする登場人物もいたが、概ねほんわかしていて良かったと思う。こういうシェアハウス物は好きかも。
    中野という街には行ったこともなかったが、行ってみたいなと思わされた。

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    2025年07月21日
  • 銀座「四宝堂」文房具店

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    ほっこりキチンとたんたんと...な人たち。 
     
    自分の現実に向き合う元気がない時に 
    ストーリーの人達の人生を覗かせてもらって
    こころを落ち着ける感覚。 
     
     
    私は『万年筆』と『絵葉書』が 
    気に入りました。

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    2025年07月17日
  • 銀座「四宝堂」文房具店5

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    「ちょっとしたことかもしれないけれど、ちょっとしたことの積み重ねが、お店の雰囲気を作り上げる」

    「私、本当に嬉しくて。自分が大好きな商品を誰かが手にとってくれる、買ってくれるというのがお店で働く一番の喜びだから」

    私もお店を経営していますが、この2つのセリフで初心帰るに思いでした。

    丁寧に真心こめた接客、商品をお買い上げ頂いたときの嬉しさをこれからも大切にしていきたいと思いました。

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    2025年07月09日
  • 銀座「四宝堂」文房具店5

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    優秀な兄と比べる父に言えない思いを抱える短期留学生の少年・ジャックが四宝堂で見つけたものとは…『ものさし』。
    新店舗を任されスタッフの扱いに悩む新米店長の女性は、四宝堂で上品な老婦人と出会い…『カード』。
    中学生になった孫との距離感に悩む男性が骨董市で見つけた肥後守。遠い昔の祖父との記憶が蘇り…『ナイフ』。
    銀座の商店会の会報の取材で訪れた女性記者が、新人時代にお世話になった先輩女性記者との思い出を語る『サインペン』。
    良子と硯の婚約が決まり帰国した硯の父・墨舟が亡き妻・里利の思い出を振り返る『絵具』。

    今回は亡き人との思い出が蘇るエピソードが多かった。それと人との距離感に悩む人々というのが

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    2025年06月09日
  • 銀座「四宝堂」文房具店

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    文房具愛に溢れている、するっと読めて人の情を感じる一冊。

    今や文具は、100均で買うものとなってしまった私にとって「文房具店」の響きがとても懐かしく感じました。

    老舗文房具店の青年店主、宝田硯。この店主、普通の店主とは違います。客の話を親身に聞いてくれるばかりでなく、的確なアドバイスもしてくれ、お茶、時にはお菓子も出してくれるのです。何という至れり尽くせり!

    ふらっと立ち寄れて気持ちを受けとめてくれる文房具店、近くにあるといいな。でもそれは、現実的には無理なので、昔よく行った銀座の伊東屋さんに行きたくなりました。万年筆の性能についての記述、勉強になりました。(万年筆は毛細血管現象を用いた

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    2025年06月01日
  • 銀座「四宝堂」文房具店5

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    銀座にある、老舗文房具店「四宝堂」
    「宝田硯」は若いながらそのお店の店主だ。

    今回の主役となる文房具は
    ものさし、カード、ナイフ、サインペン、絵具だ。

    これからの人生に必要となるもの、気付きを与えてくれたもの、思い出に残るものと、それぞれ立場は違えど、短編の主人公に寄り添っていた。

    本当の主人公、「四宝堂」店主の「宝田硯」はその思い出や気持ちに温かな彩りを添える役割を担っている。
    幼なじみの良子との婚約も成立し、彼自身が人生の岐路に立ち、「絵具」では両親のエピソードが描かれた。
    やわらかくて優しい物語の連続に今回も心が穏やかになった。

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    2025年05月31日
  • 銀座「四宝堂」文房具店5

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    あ!4巻飛ばしたかな。
    まぁ、単体で読んでも楽しいし。

    今回は「ものさし」の物語が好き。
    ものさしと定規の違いって
    何回か聞いたことがあるけど
    すぐ忘れてしまう。

    「ナイフ」の話も、大切に使われ
    引き継がれていく文房具の話で良かった。
    あと、硯の両親の話もしんみりと。

    各話、知ってる文房具が出てきたら嬉しいし
    知らないものが出てくると
    現物を見てみたくなる短編集です。

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    2025年05月29日
  • 銀座「四宝堂」文房具店4

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    ネタバレ

    『スクラップブック』

    私は誰か有名人を熱狂的に好きになったことがなく、お金も時間も費やして熱心に応援する心理がわからず、もっと違うことにそのエネルギーを使えばいいのにと思っていましたが、仕事など自分の日常生活に還元し、より充実した毎日を送ることもできるのだとこのお話を読んで思いました。

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    2025年03月22日
  • 銀座「四宝堂」文房具店3

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    ネタバレ

    宝田さんのきめ細やかで優雅な接客がお客様の素敵なエピソードを引き出しているのではないかと思いました。

    つらいこともあるけれど、人と人とのつながりで大抵のことは乗り越えられる、そのように思わせてくれたお話でした。

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    2025年03月22日
  • 銀座「四宝堂」文房具店2

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    ネタバレ

    『名刺』

    肩書は立派ではなくても、心の底から慕ってくれる人がどれだけいるかが本当の人間の価値を決めるのだと感じました。

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    2025年03月22日
  • 銀座「四宝堂」文房具店3

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    シリーズ3作目。相変わらず読むと心が温まる上にめちゃくちゃ文房具店に行きたくなる。あと、色んな人の働き方や想いが綴られてて働くのがんばろって共鳴してる。本好きとしてはブックカバー作りのワークショップとか行ってみたいなぁ。

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    2025年03月10日