上田健次のレビュー一覧
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購入済み
海外では最近日本の本が癒されて泣ける、と人気が高いそうですが、この本はまさにそのキーワードにぴったりの、暖かさと優しさの詰まった作品でした。最近ではめっきり使うことがなくなった文房具ですが、今一度、ペンを手にとって紙に一文字一文字何かを大切に書きたい、そう思わせてくれるエピソードばかり。こんな文房具屋さんがあったら行ってみたいです。
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Posted by ブクログ
読み始めは「うきゃ♡」ってなったけど、読み終わりは涙が滲んだよね。
不器用だなぁ。もう。
周りに頼りになる昔馴染みの人たちが沢山いるっていうのにも助けられてるんだろうなぁ。
しかし、この亀のような歩みの焦ったさよ。
サザエさん時空ではないのが分かったものの、これこのまま待っていたら読者は老人になってしまうんじゃあなかろうかという焦ったさ。
前巻でやっとああなって、今巻でこうなったから、次巻はやっとあれで、次々巻でようやく待ちに待ったあれかいな?
いや、もしかすると次々巻と次々次巻の二部作に渡る焦ったさを発揮するかもしれん。
先は長い。
こちらも心してかからねばなるまい。
健康に留意して長生き -
Posted by ブクログ
ネタバレ四宝堂第五弾。
せっかく硯が良子にプロポーズしたというのに、
全然話が進んでいなかった。
店長になって、他の店員との人間関係に悩む女性が登場する「カード」が良かった。
コレクトの秘書カード「交際」というカードの存在を初めて知ったし、
机の小引き出しからインクを出してガラスペンで書くのは、
ちょっとうらやましい場面だった。
インクのシリーズを一色一色買っていくエピソードも良かった。
硯の父親が主役で、
硯と良子の結婚のために日本に呼び戻される話も良かった。
硯が産まれる前に父母が、ジャズシンガーとバンドの運転手として、
日本中を旅していたのも夢があって良かったが、
母親が亡くなった後、父子