上田健次のレビュー一覧
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ネタバレ四宝堂第二弾。
前作より良かった気がする。
店主宝田硯の子供時代、喫茶店の看板娘との出会いの物語「栞」も良かったが、
田舎から高卒で就職した会社で愚直を通し、退職の日を迎えた「名刺」が良かった。
前作にもあった、
真面目な若者が人生の先輩の先達を受けて成長していくお話だが、
登場する「大人」が素敵だ。
「名刺」では毎朝会社の前を掃除する会長で、
新入社員に掃除を教え、仕事を教え、人生を教えた。
会社の金庫の鍵を預けるほど信頼し、彼も信頼に応えた。
それは彼の人生を変えたが、彼自身が変節することはなかった。
退職の日四宝堂の2階で、退職祝いの会と
亡くなった会長が注文した「主任」の名刺が待っ -
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銀座の老舗文房具店『四宝堂』の店主とそこを訪れるお客様たちの物語、第二弾です。
今日も老舗文房具店『四宝堂』は銀座の一角に静かにたたずんでいる。そこに訪れるのは、突然結婚して外国に行くと娘に告げられた父親、クラスにうまく馴染めないことを悩む女の子、長く勤めていた会社を退職することになった人に、久しぶりに来日した日本で思い出の色鉛筆を探す男性。今回は若かりし日の店主、硯と良子の出会いにまつわる話も収録されている。
どれも文房具は一つのきっかけに過ぎないけれど、確かにだれかとだれか、だれかとなにかをそっとさりげなくつないでくれる物語となっている。
前作もそうでしたが、文房具店の店主が、 -
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中学卒業から日本を離れていた吉田は、旧友に誘われた中学の同窓会に赴き、30年以上もほっぽかれたタイムカプセルを開けることに。
吉田のタイムカプセルから出てきたものは…。
そこから一気に中学三年の夏になり、夏休みの夏期講習で他校の東屋と出会うことに…
東屋は、素行の悪さで区内中に知れ渡っている名前だったが、初めて見る姿は不良の感じはしなかった。
吉田と東屋の切なすぎるひと夏に青春を感じるが、けっして青くさいものではなく、ただ東屋が語ることは真っ当で中学生とは思えず驚いた。
食に関して詳しいことと美味しいものをどうやって提供できるか、など観察眼も凄い。
すべては祖父に教わったようだが、孤独であ -
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平凡で普通の「僕」と、最恐の不良と言われる「あいつ」が過ごした一夏の物語。
主人公は、中学の同窓会の誘いを受けて帰京し、そこで御開帳されたタイムカプセルに、中学時代の懐かしい思い出を見つける。
その頃の「僕」は受験をどうするか迷いのある中学三年生。夏期講習で他校の不良と隣の席になったことで、いつの間にか少しずつ彼と交流が生まれていく。名の知れた不良だという「あいつ」は、義理堅くて、読書家で、つまらない夏期講習も真剣に聞いているようなところもあって、縁日の屋台で焼きそばを作る姿が堂に入っている。けれど、平々凡々な一般人である「僕」と四代目を継ぐのだという的屋の「あいつ」とは、住む世界が違 -
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銀座の老舗文房具店『四宝堂』の店主とそこを訪れるお客様たちの物語、第三弾です。
銀座の一角に趣のある佇まいで店を構えている老舗の文房具店、『四宝堂』。そこを訪れる人々は、常連客だったり、ふらりと立ち寄っただけだったりと様々だ。彼らがそれぞれ思い入れのある文具に触れる時、ふと過去を振り返りたくなったり、これからの自分の人生を考えさせられたり。想いを伝えたい時、もう一歩を踏み出したい時、そっと背中を押してくれるような物が、きっとある。
シリーズの前作は四宝堂の店主、硯さん自身のことにも触れたお話がありましたが、今作はお客様中心の物語でした。そして、どのお話も考えさせられることがある、いい -
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人情商店街的な作品だが、舞台は商店街ではなく銀座。老舗や高級店が並ぶこの街と下町のような人情劇のギャップがこの作品の特徴だ。鼻持ちならないお高く留まった店もあるだろうが、本来、長く続いている老舗や高級店はカスタマー・ファーストだからこそ何代も続いているのだと思う。
全5編「万年筆」「システム手帳」「大学ノート」「絵葉書」「メモパッド」どれも心温まる話だったが、「大学ノート」は高校生の爽やかな恋愛の話で少しくすぐったい気もした(笑)。特に気に入ったのは「システム手帳」と「絵葉書」の2編。前者は銀座ならではの高級クラブを題材にしたエピソードで、お世話になった方へ退職を切り出せない気持ちがよく伝わる -
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ほっこりする短編集。
文房具が好きなので読んだ。ファイロファクスの手帳懐かしー!こんな丁寧な文房具屋さんすごいなあ。
お話はいい人しか出てこないが、物語中に蘭亭序や筆耕など知らない事柄が出てきて、文房具というモノだけではなく文字や書くことにまつわる色んな知見を得られて楽しかった。(追記:細かい説明はないので自分で調べたりしましたが)
たまたま最近ポストクロッシングという世界中の誰かとポストカードを送り合えるサービスを知りやってみたいなと思っていたところだったので、絵葉書の短編も興味を持てた(この短編の登場人物の男性はちょっと女性の自分からすると頂けませんが…!)
私は小説に自分が知ってるも