上田健次のレビュー一覧
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今回も良かったなぁ。
特に最後の「色鉛筆」が良かった。
言いたいことは沢山あるけど、ネタバレしちゃうしなぁ。
「普通という言葉はよく分からないことを曖昧にしたい時に使う言葉じゃないか」といったところが出てきててね。
なるほど!って思ったんだよね。
元々私は普通という言葉がどうもあまり好きではなくて。
そういうことか!と腑に落ちた。
色鉛筆の色だってそうよね。
世間一般でなんとなく統一しているだけだもんね。
娘たちが色鉛筆を使うようになって、「はだいろ」が「ペールオレンジ」や「うすだいだい」と名前が変わっているのに気付いたとき、私は何も考えずにこの色を使っていたんだなって反省したんだよね。
こ -
Posted by ブクログ
お祭りの縁日などで見る、大きな鉄板で焼きそばを焼いている人、そして向かい側に誰かが立っているイラストが表紙。この鉄板(テッパン)が大きな意味を持つ…
主人公は中学卒業と同時に渡米していたが、同窓会で当時作ったタイムカプセルを開けるために久しぶりに帰国。そしてタイムカプセルに入っていた『おみくじ』だけを手に握り締める…忘れもしない中学三年の夏休みに出会った、中学生ながら屋台を営む町一番の不良、東屋(あずまや)との思い出の品だった。
そこから物語は舞台を80年代の東京に移し、回想シーンが描かれてゆく。
回想シーンの中で、彼と僕のひと夏の切ない物語が展開する。この不良の東屋がいい奴。家庭が複雑 -
Posted by ブクログ
シリーズ第5弾。
大好きなこのシリーズもすでに5巻目、文房具好きにはたまらない。
たくさんの文房具類が出てくるのも楽しみのひとつである。
そして、店主の宝田硯の気遣いのある丁寧で優しい接客に惚れ惚れする。
「ものさし」〜短期留学生の中学男子の悩み
「カード」〜オープン店の新米店長の苦悩とは
「ナイフ」〜祖父が小学生の頃に少しの間、暮らした祖父との思い出
「サインペン」〜出版社に就職した時期に取材や原稿の書き方を教えてくれた先輩との思い出
「絵具」〜硯の父(天才画家・墨舟)と早逝した母(里利)との出会い
硯と隣りの良子との結婚に向けて、今まで触れてこなかった硯の父が「絵具」で出てく