あらすじ
大学入学を機に上京した手塚蓮は、ひょんなことから中野にある銭湯に住み込むことになった。そこにはすでに3人の若者が暮らしていたが、彼らの抱く夢は蓮の目にまぶしく映り……。人々の触れ合いを優しく描く、心温まる書き下ろし連作短編集。
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Posted by ブクログ
大学生が銭湯に住み込む、そんな設定に惹かれて手に取った一冊です。おいしそうなご飯と下町や銭湯の穏やかな日常に心が癒やされました。
夢を追う若者、少しお節介ながらも見守る人たち、登場人物が素敵でした。ただ、主人公は存在感薄めな感じがしました。続編もあるので、これからの成長に期待なのかな。
他者との関係が希薄になりがちな時代だからこそ、いいことばかりではないにせよ、このようなコミュニティに憧れます。
Posted by ブクログ
賄い付きの中野「薬師湯」という銭湯に住み込むことになった大学生の蓮。家賃不要の代わりに銭湯の仕事を手伝うのが条件。この設定にワクワクした。同じく住み込んでいる仲間や常連のお客さんたちとの日常は、楽しく清々しい。明るく世話好きなオカミさんも魅力的。第2弾も読んでみたい。
Posted by ブクログ
中央線沿線に住んでいるので、馴染みある駅名、地名、寺社、施設が出てきて嬉しい。
シゲさんと亡き大将とのご縁、咲良さんのブラジル料理のエピソード、美川造園さんとオカミさんのご縁など、泣ける部分もあるが全体的に爽やかで楽しかった。
蓮君は、苦労して入った大学を休んでばかりいないだろうかと少し気を揉んでしまった。
Posted by ブクログ
とても優しい物語でした。
作品の舞台は中野の薬師湯という銭湯。
そこを手伝うのを条件で、水道光熱費無料、朝晩2食付で無料で部屋を借りられる。
そこに縁あって入居した大学1年生の手塚蓮が主人公。
そして、彼を合わせて4人の住人と店の主、風呂焚き当番の6人が主要人物。
彼が薬師湯に住むようになってから次の春までの、心あたたまる優しい物語が描かれていました。
Posted by ブクログ
大学入学を期に、田舎から上京してきたばかりの手塚蓮。部屋探しに途方にくれて偶然下りた中野駅で出会った青年・ケロに住み込みで下宿できる銭湯へと案内される。銭湯の手伝いをする代わりに、部屋代と朝夕の食事代が無料になる好条件に惹かれ、蓮は"薬師湯"に住み込むこととなる…。
面白かった!
たまに「ん?」と思う言動をする登場人物もいたが、概ねほんわかしていて良かったと思う。こういうシェアハウス物は好きかも。
中野という街には行ったこともなかったが、行ってみたいなと思わされた。
Posted by ブクログ
上田健二さんの本なので、読むのを楽しみにしていたが、ちょっと私にははまらなかった。
何気ない毎日、まったりと優しい時間が流れていく。
おいしいご飯に、志のある心根の良い人ばかりが現れて‥昔懐かしい青春ドラマを観ているようだ。
嫌な人が全く出てこないのでストレスフリーのはずなのだが、なんか今一乗れない。
主人公に全く魅力を感じていないのも一因なのだろう。
いろいろな経験から何かしら感じてはいるのだろうし、まだ表現力が追いつかないのも理解できるが、あまりにも存在感がない。
多分この先成長していく姿を見ることができるのだろうが、もういいかなって気分である。
2025/01/04 23:01