坂口安吾のレビュー一覧

  • 桜の森の満開の下(乙女の本棚)

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    山賊の女房は8人。
    連続殺人事件!1番新しい女房の夫を切り殺し、その美しい女房を自分の山に連れて帰り、
    その美しい女房の言いなりで、
    古い女房を6人一気に斬殺。
    びっこの古い女房は殺さずに残す。
    しかし、サイコパスなのは新しい女で、
    我儘放題。
    京に移り住み、首をコレクションする。
    集めた首で、ままごとのようなことをする。人形遊びのようなこと、首遊び。
    恐ろしい。
    山賊は都ではなく山で暮らしたい。
    女もついて行くと言う。
    真実なのか?
    再び女をおぶって山に帰る途中、
    女の正体がわかる。
    これは激しい恋愛ストーリー。
    ラストが美しすぎる。
    グロい話なのに美しい。

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    2021年03月31日
  • 桜の森の満開の下・白痴 他12篇

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    私は作品を読むときに「どう死なすか」を重点的に見ているのだが,その視点からすると,坂口安吾の作品は随分と手ぬるいものだ。とはいえ無意味に死なす近年の感動を求める風潮?に比べればはるかにマシ。現代において,坂口安吾の示す姿勢は参考になるだろう。

    以下主要作品についての感想。

    「白痴」

    戦火と微睡みが両立する世界観に単純に惹かれた。理知に対するカウンターとしての白痴の女が終始まとわりつく,感情は古い。p94「その戦争の破壊の巨大な愛情が,すべてを裁いてくれるだろう」しかし,いつだって破滅的願望は叶わないものだ。

    「戦争と一人の女」

    p163「女は戦争が好きであった。〜爆撃という人々の更に

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    2021年03月31日
  • 桜の森の満開の下

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    花といえば奈良時代は梅だが、平安以降は桜がクローズアップされる。「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」在原業平は不安に駆られるほどの桜の美しさと恋心を重ねて、あんなもんなければのどかな心でいられるのに、と詠んだ。桜は狂気を呼び込む。坂口安吾の「桜の森の満開の下」は美しく残酷な女に翻弄される山賊の話だ。金品同様攫った女を自分のものにするしかない山賊の暮らし。山賊が魅せられた女は人間の生首を集めて並べたがる。満開の時に通ると気が狂うと言われる桜の森で、男は鬼女になったその女を斬り殺す。すると女は花びらと共に風に飛ばされ消えて行ったという狂気と幻想の話だ。花吹雪の中、立ち尽くす男に残

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    2021年05月14日
  • 堕落論 アニメカバー版

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    エッセイという読み物として見た時、今まで読んできた、まぁあまり多く無いけど、その作品達とは一線を画す。言いたいことの重心がブレていない文章を文豪が書くとここまで力強く印象づけられる。帰納していく段落は美しく見えて、そこに坂口安吾がいるかのような印象を持たされる。
     堕落。
     彼の発する堕落は多くの現代人には理解できないだろう。僕もその1人だ。なぜならみんな堕落して無いから。けれど、そのうち彼の言う堕落が現れて目の前を塞ぐ事態になるだろう。その時はじめてこの「堕落論」の爆発的な力を見るのだろうと思う。

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    2021年03月06日
  • 不良少年とキリスト(新潮文庫)

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    坂口安吾めちゃくちゃ良い、、!
    「自殺とあっては、翌朝、目がさめないから、ダメである。」
    はっとさせられる部分もあり、笑える部分もあり。
    坂口さんはウィットに富んだ人だなー。

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    2021年02月11日
  • 堕落論【語注付】

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    戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。
    終戦後翌年発表され影響は凄かったらしい。
    自死した太宰治を分析した不良少年とキリスト他。
    ちょっと賢いジャイアンがぶった斬る戦後。
    戦後75年経った今日にも通ずるかも

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    2021年01月26日
  • 堕落論【語注付】

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    坂口安吾の代表作を収録した一冊。「堕落論」は昔読んだことがあったけれど「桜の森の満開の下」はちゃんと読んだことがなかったので読んでみた。「堕落論」に始まる数々の評論は深く頷けるものもあればいまいちピンとこないものもあったが、全編に通じて頻繁に登場する「孤独」というキーワードとそれにまつわる感情はとても面白く感じられる。「孤独は、人のふるさとだ。」なんてかっこよすぎてビリビリきちゃう。

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    2021年01月13日
  • 堕落論【語注付】

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    いやぁ、知らなかった。
    ついぞ知らなかった、坂口安吾がこんなに面白いとは。堕落論、続堕落論他七篇からなる作品。
    ラジカルというより率直、堕落というより追求である気がする。
    武士道、貞淑、封建を日本人の性における橋頭堡というみなしかたは「男らしくしなさい」と母から言わなけれるか弱い男の特性と似ている。

    「不良少年とキリスト」は太宰への愛あふれる弔辞だし、「日本文化私観」では美を意識していては美は生まれないと言い切る率直さに思わず手を叩きそうになる。

    もっと坂口安吾を読みたくなる。

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    2021年01月11日
  • 白痴

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    肉慾、肉慾、肉慾、、、
    うんざりするほど脂身だらけの描写。
    なのに、読むことを放棄しないのは
    通奏低音の堕落論に自分を見るからか。

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    2020年12月09日
  • 堕落論 アニメカバー版

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    坂口安吾(1906~1955年)は、新潟県に生まれ、東洋大学印度哲学倫理学科を卒業し、終戦直後に発表した『堕落論』、『白痴』により注目を集めて、太宰治、織田作之助、石川淳らとともに無頼派・新戯作派と呼ばれた、近現代日本文学を代表する作家の一人。
    『堕落論』は、1946年(昭和21年)4月に雑誌『新潮』に掲載された作品で、同年12月に続編『続堕落論』が雑誌『文學季刊』に掲載された。書籍では、1947年に単行本が出版され、文庫版は角川文庫のほか、新潮文庫、岩波文庫、集英社文庫などから出ている。
    角川文庫版には、『堕落論』、『続堕落論』に加え、1942~48年に書かれた随筆・評論、『日本文化私観』、

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    2020年12月03日
  • 不良少年とキリスト(新潮文庫)

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    タイトルに魅かれて。
    「二合五勺に関する愛国的考察」が面白かったです。延々キリシタンの信仰心を莫迦にしていて笑えました。
    表題作は読むたびに理解が変わっていく感じがします。今回はその前に太宰たちとの座談会が収録されていたので太宰の死がより生々しく感じられてしまいました。

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    2020年08月30日
  • 堕落論

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    最後の方は歴史に疎い私にとって読みにくく、内容は全然頭に入っていないのですが、前半の評論は楽しませていただきました。『日本文化私観』は一部を高校の時に読みましたが、こうやって全体を読むとまた新しく学ぶことがあって良いですね。戦争という大きな局面を乗り越えながら、時代の移り変わりを冷静に捉えた評論が多くとても感心しました。彼の世界観が如実に表れた評論集だと思います。

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    2020年07月26日
  • 不連続殺人事件

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    ネタバレ

    奇人変人と思われる人が、田舎の一家に集まり、連続殺人事件が起こる。いかにも、といった設定だが、犯人の見当がつかない。
    最後の事件で、何となく犯人が分かった。なかなかのトリック。
    時代がかった表現は作品当時を反映したものだろうか。登場人物の相関関係が、なかなかつかめず苦労した。

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    2020年06月07日
  • 明治開化 安吾捕物帖

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    短編集。
    テイストがバラエティーに富んでいて、複数の本を読んでいるような異なる読みごたえ。
    時代背景が明治ということもあるだろうが、国や法制が固まりきっていない時代だからこその事件が多く監視社会に生きる現代人が読めば「こんな抜け道あるはずないじゃん!」っておもわれるこどが沢山。
    でも、よく考えればそうなんだ。スマホに情報を吸い上げられることもなく、監視カメラに姿が映ってしまうこともなく、完璧な戸籍とマイナンバーで身元が証明されている時代じゃないんだから。たかが100年。されど100年。
    あと100年たったらなにがどう変わってるんだろう?

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    2020年05月06日
  • 不連続殺人事件(新潮文庫)

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    ネタバレ

    本格ミステリとして楽しめるだけでなく、ことばのテンポがとても良い。
    一方、巻末に収録されている「アンゴウ」は別の作者かと思うほどしんみりしてまたいい。

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    2020年03月07日
  • 桜の森の満開の下・白痴 他12篇

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    ネタバレ

     「夜長姫と耳男」と「桜の森の満開の下」のみ。後者は再読。
     「夜長姫と耳男」はあらすじは知っていたものの、やっぱりじわじわくる怖さ。まともな感覚がだんだんなくなってくる。耳男は最初は夜長姫のことを「あいつ、むかつくー」と思ってたろうけれど、弥勒を掘り始めるあたりから、一種の(勘違いから生まれたかもしれない)恋だったのかなーとか。特に笑顔に縛られているあたりは。最後のシーンは客観的にはグロテスクではあるけれど、それだけでは収まりきらない妖艶さ?美しさ?があると思った。
     その後に「桜の森の満開の下」を読むと、女が夜長姫よりちょっとマシだけど、やっぱり狂ってるって印象が強くなる。特に首を求めると

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    2020年02月15日
  • 堕落論

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    「堕落論」
    人は生まれながらにして弱いので、まずはその弱さを自覚する所から始めなければいけない。そこからどう対策を練るのかが大事だ、と坂口安吾氏は主張しているように感じた。自分も含めて多くの人は法律やモラルに囚われ、何故その法律やモラルが存在するのか、と言う本質的な問いについて考える余裕もなく大人になってしまう気がする。例えば”喧嘩”などがあると思うが、それ自体は”堕落”でそれが人間本来の姿。そこに足を踏み入れて初めて自分の本質的な欲求や弱さを知る。そこからより良い道に帰るにはどうしたら良いのかを考える事が大事だと。まさにその通りだと思うし、大人になり世の中の”常識”に縛られてしまう前に幼い子

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    2020年02月13日
  • 不良少年とキリスト(新潮文庫)

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    愛すべき友よ、この時代よ。

    坂口安吾の太宰治論が読みたくて手に取った。しかし、それ以上に「恋愛論」などその他のエッセイを楽しんだ。座談会は、実は最近色々なところで読んだものだったけれど、これをへべれけでやっていたかと思うと面白い。文豪たちの交友に思いを馳せる。

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    2019年12月31日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 堕落論

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    堕落論とは、「社訓はがその会社の真逆の真実を述べている」と等しいくらいのことを述べている。例えば、天皇制、農村文化。

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    2019年10月27日
  • 堕落論

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    ネタバレ

    日本文化私観、堕落論、続堕落論のみを再読

    日本人としての強みは旧来の道徳観や美徳、情緒。その回帰こそが、堕ちてく社会、民主主義、資本主義の中で重要なことになりそうな予感はしていた。

    一方で、旧来の道徳観などが崩れ去り、新たな価値観が日本に導入されようとしていた全く逆のタイミングでかかれた堕落論。ではその内容も全く正反対のものなのか。決してそうでなかった。

    日本文化私観では、古くからある伝統的なものに対して、厳しい態度を取りながらも、真に必要なものであれば生き残るべしという姿勢を見ることができる。

    また堕落論、続堕落論では、旧来の道徳、思想、価値などすべてを剥ぎ取り、徹底的に落ちることで

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    2019年10月14日