坂口安吾のレビュー一覧

  • 肝臓先生

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    流行性肝臓炎との闘いは、ある意味戦争との闘い。それでも患者と向き合い、そして戦争の犠牲となってこの世を去る。短編の中に偉大な人物像が凝縮されている。

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    2015年08月12日
  • 堕落論

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    坂口安吾『堕落論』角川文庫

    表題作品の「堕落論」の他、日本文化、青春、文学、夫婦、恋愛、小林秀雄、太宰治等に関するエッセイが収められている。

    ー生きよ堕ちよ、その正当な手順のほかに、真に人間を救い得る便利な近道がありうるだろうかー「堕落論」より

    戦後70年ということで、当時の若者たちの絶大な支持を得たらしい本著を読みました。

    おもしろい。

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    2015年08月01日
  • 肝臓先生

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    短編集。出始めは読み方が良く分からなく、読みのペースがつかめなかった。無頼派とのことだが、何が無頼なのか小説からは、分からないが、思い出せない漢字はひらがなのままでいいという、この当時の小説家ではあまり言いそうもないことが無頼派か。もっとも無頼派とは私生活のことであろう。表題は、ずいぶん前に映画で見たが、小説の方も正体不明の迫力が映画同様であり、読み返してしまった。

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    2015年03月09日
  • 桜の森の満開の下・白痴 他12篇

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    女にまつわる作品が数多く載せられている。爽やかな作品もあれば、幻想的かつグロテスクな作品もある。いづれを読んでも、その作品世界の奥行きに感動させられるものばかりである。

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    2015年01月12日
  • 堕落論【語注付】

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    圧倒的否定力。それが彼の強みなのではないだろうか。世間の常識を撃ち抜く透徹とした視線。戦後悲嘆にくれる社会にあって彼の論説はスカッとさせるものでもあり、彼自身抑圧されてきた民衆にとっての代弁者であったに違いない。

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    2015年01月04日
  • 白痴・二流の人

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    福岡書店員の激押しブックフェアで。海援隊の二流の人もここからなのかね。堕落論という歌もあったもんね。

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    2014年11月09日
  • 白痴・二流の人

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    『白痴』が、とにかく凄かったです。
    心理描写はさることながら、空襲の描き方…
    見事すぎる!

    他は、『青鬼の褌を洗う女』が良かったです。

    今読んでも斬新すぎて、ついていけない話もありましたが…笑

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    2014年10月11日
  • 明治開化 安吾捕物 その八 時計館の秘密

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    驚きの幕切れ

    幕末から明治初期へかけて、息の長い推理小説である。と言うよりも、ほとんど時代小説、ないしは風俗小説とでも言いたいような内容だ。推理要素は非常に薄いが、一人の男の流転の人生行路や、貧民窟描写に面白味が多い。安吾はやっぱり、貧乏やら闇市やらと相性の良い作家なのである。
    ここでの新十郎も、小粋で話の分かる探偵をやっている。

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    2014年07月03日
  • 明治開化 安吾捕物 その五 万引家族

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    表面上の問題と、裏に隠れた事件

    上手いな〜と思いました。謎が解かれ、全部の不審な点の、裏の事情が明かされていく爽快感。しかも隠された真実が明らかになった後の、探偵の台詞

    「末長く◯◯をお続けなさいませ」

    こんなの、他の誰に書ける!? ああ、革命的なるかな、安吾。
    結城新十郎は、「UN-GO」とはちょっと違い、不愉快な真実を公表しないことを、快しとすることもあるのであった。

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    2014年06月30日
  • 明治開化 安吾捕物 その二 密室大犯罪

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    原案にはなってないが

    アニメ第3話での唐突な乗馬シーンが、ここから取られていると分かる。
    番頭、店主、後妻、不義……話としてはえらく古臭いが、安吾の自由な筆致で読ませる。寄席や縁日の賑わいが、風流な雰囲気を醸し出す。
    お梨江のキャラクター造形は、今読んでも生き生きしている。
    しかし勝海舟は、しょっちゅう瀉血をしているが、ちょっとやり過ぎじゃないだろうか。どんだけ血の気が多いのか……。

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    2014年06月23日
  • 明治開化 安吾捕物 その一 舞踏会殺人事件

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    UN-GOを観たのを機に

    読んでみました。アニメ化で改変されたポイントが、作者安吾の人生観とちゃんと絡めてあったことが分かる。マア、美少女・美少年キャラを水増しもしてるわけですが。
    作者へのリスペクトのある映像化って良いものですね。
    小説としては、海舟の悠揚迫らざる雰囲気など、のんびり読めるところが良い。
    本格推理ファンには、物足りないかも知れませんが。

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    2014年06月23日
  • 明治開化 安吾捕物 読者への口上

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    安吾らしい

    率直で気の利いた挨拶である。読もうという気にさせる。
    それと、この人はやっぱり、筋金入りの合理主義者である。無論、情理主義者でもあるわけだが。

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    2014年06月23日
  • 堕落論

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     第二次大戦直後に若者達の強い支持を得た「堕落論」ほか数編を収めたエッセイ集。「堕落論」で展開される考え方もよかったが、むしろ他のエッセイで書かれた文章の中に興味深いものが多い。文化、文学、恋愛、内省、実存、政治、宗教など、ほとんどの分野における著者の考え方を網羅しているといえるのではないか。それぞれの場面で本業ともいえる文学論を絡めているため、一本筋の通った思想を読み取ることができる。なかには、現代においては一般的な考え方が、当時では異説として扱われていた様子をみてとることができ、そこに時の流れが感じられるような点もまたおもしろい。いずれにしても、作家など自分の思想を表現することを生業とする

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    2014年01月25日
  • 桜の森の満開の下・白痴 他12篇

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    青鬼の褌を洗う女が、大好き。
    こんな淡々とけだるくて色っぽい女になりたい!
    「私は男に肩を抱かれたり、手を握られたりしても、別にふりほどこうともしないのだ。面倒なのだ。それぐらいのこと、そんなことをしてみたいなら、勝手にしてみるがいいじゃないか。」
    「返事の代わりに笑うのだ。」
    わたしはすぐ、嫌だといったり、照れたり焦ったり、笑ったりするから、こんなふうに人を惑わす女の人にすごく憧れる。男の人といっしょにいると、この話の一文を思い出すくらい。
    ラスト3ページが死ぬほど大好き!

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    2013年12月30日
  • 桜の森の満開の下

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    一本の桜がひらひらと花びらを舞い散らせる光景は綺麗だ。
    しかし数え切れないほどの桜の森で花びらが降り注ぐ光景というのは、音の無い、しんとした寒々しい世界を想像してしまう。
    この話が何の寓意なのかはわからない。寂しさとか、そういうものなのかもしれない。
    美しいけどもじっとその場でうずくまっていると、狂ってしまうような場所が、「桜の森の満開の下」だった。


    表題作含め13作が収録されている。
    持統~孝謙・称徳までの女帝時代の歴史小説、「道教」がおもしろかった。
    悪人かと思ってたけどちょっと道教好きになった。孝謙・称徳女帝も好きだ。可愛い人だったんだな。

    「梟雄」も好きだ。斎藤道三

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    2013年11月23日
  • 日本文化私観

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    昔読んだ工場の美しさのくだりは、激しく同意。機能美と言ってしまえばそれまでだけど、感覚的に分かる。かっこいい。
    秀吉のくだりもなかなか興味深い。

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    2013年10月07日
  • 明治開化 安吾捕物帖

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    ネタバレ

    アニメから入った。歴史に詳しくないので言葉の節々やニュアンスはよくわからないけど、それでも面白い。どうしてかわからないけど引きつけられる文章だった。

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    2013年08月01日
  • 堕落論

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    ネタバレ

     最も読んでよかったのは、『不良少年とキリスト』だ。フツカヨイ的……。なんてすげぇ言葉だろう。太宰治についてこう書かれたことは、もっと多くの人が知るべきだと思った。『人間失格』を読んで、偉人を同一視して同化し、浸る人は多いんだろう。その多くの人が、どこかで誰かや何かに出会い、人間の闇を知った上でそれだけじゃないと学ぶ。間違いなく名著であり、読まれるべき本であったけれど、太宰治が自身を追い詰めた決定打にもなったんだろう。読めば、より同一視が進む人の方が多いのかな? 俺はそうだった。今回は免疫から、少しの間で消えるものだったけれど。読後、多くの人が克服して人生に支障が出なくなるものに、作者自身が終

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    2013年06月20日
  • 桜の森の満開の下・白痴 他12篇

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    全14編のうち既読6編、今回初めて読んだのが8編。
    「桜の森の満開の下」「夜長姫と耳男」「アンゴウ」の3編(いずれも既読)が
    入った1冊はないかと探したら、この本が見つかったので購入。
    テーマは戦争と恋愛に傾いている印象。
    もっとも、執筆・発表年代を考えたら戦争が取り扱われているのは当然だし、
    明日にも焼け出されるかもしれないといった危機感の中で男女が愛欲に溺れる、
    というのも、まあそうか、そういうものかな――と、呟きながら、
    バタイユ『青空』を思い浮かべたが、ともかくも、
    極限状況の中で男より女の方が肝が据わっているというのは、
    リアリティがあって頷ける(笑)

    久しぶりで特に楽しみにしてい

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    2017年05月11日
  • 堕落論

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    ただ一言、「なんと無茶苦茶な文章なんだ」と言いたい。
    初めはいくらか理路整然としていて、言いたいことをしっかり言っている。
    ところが、終わりになるに連れて、何を言いたいのかわからない。酒に任せ、急いでつけたような結論。
    だがそれが、人びとにこの堕落論が面白いと言わせる所以たるものなのかもしれない。わかったふうな口を利いているが、ぼくは実は何も理解してはいない。ただただ親近感が湧いている。思わず苦笑してしまうような文章。
    ためになる、ならないで二分するような本ではないだろう。読むか、読まないか、ただそれだけである。人に読ませる本である以前に、これは坂口安吾が自分で書いたその証左であるだけにすぎな

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    2013年03月11日