坂口安吾のレビュー一覧

  • 恋愛論(乙女の本棚)

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    最初は恋愛を知らない子の純粋な恋愛に関する気持ちかと思ったが読み進めていくうちにだんだんと悲しみに満ちていくようなそんな風に感じました。
    恋愛というのは目にはみえない心でのやり取りなので難しいですね。

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    2024年02月18日
  • 桜の森の満開の下(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    女はいつから男自身だったか。旧い女房を一人殺したときからか、首を集めはじめた頃からか、そんな日々に倦んだ頃からか。あるいは、はじめからか。どんなに残酷であっても自分の内なる鬼を殺してはいけなかったとしたら、どうやって鬼と生きていけばよいか。どうしたら桜の森の満開の下を怯えずに居られるか。

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    2024年02月04日
  • 白痴・二流の人

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    どんなに世界に呼びかけても世界は応答をせず、救いやチートも与えてくれない。それが徹底的にわかってる深い絶望。安吾の描くこの絶望はなぜか清々しいものが感じられて、人生なんてそんなもんだと悲嘆した心に快い風が吹き抜けるような気分になる。
    個人的に「二流の人」と「紫大納言」はそれを感じて本書のなかではお気に入りの部類でした。

    黒田官兵衛/如水のイメージは戦国BASARAのせいで運のない男という感じなんだけれども、二流の人の黒田如水もやはり天運に恵まれない男という風に思う。天下への気力や智力をもっていながら、天下に挑む挑戦権すら手に入らなかった。もう本当に茶番としか思えないが、その姿は秀忠が感じるよ

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    2023年12月15日
  • 桜の森の満開の下

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    恐ろしいものは美しいし、美しいものは恐ろしい。
    坂口安吾の作品2個目だけど、恐ろしいものを描写するときの生々しさが凄まじいな。体の芯が冷えるほど恐ろしくて、でも美しくて、儚くて。
    桜の樹の下には死体が埋まってるなんて話は聞いたことあるけど、桜をこんな風な見方をするのは初めてかも、、!

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    2023年12月12日
  • 悪魔 乙女の本棚作品集

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    乙女の本棚シリーズでお馴染み、イラストレーターのしきみさんがこれまで手掛けてきた作品の中から、ご本人が厳選したカットを一冊にまとめたイラスト集。
    ずいぶん前に読んでいたものをこうして見返すと、イラストの素敵さにまた溜め息がでるよう。
    萩原朔太郎「猫町」の、可愛いながらも妖しく奇妙な世界観。
    坂口安吾「桜の森の満開の下」の綺麗な女性と、般若の老婆の恐ろしさギャップ。
    この二作は特にお気に入りです。
    また、描き下ろしで芥川龍之介「悪魔」も収録されている。赤い瞳に赤い髪をもつ悪魔の悲しさが、普段よりも大きなページにとても美しく表れている。

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    2023年12月05日
  • 夜長姫と耳男(乙女の本棚)

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    長者の美しい娘のために弥勒を彫ることとなった、馬のように耳が長い仏師の青年の話。
    彼が、弱冠13歳の夜長ヒメの闇深いサイコパスっぷりに振り回される姿は、悲惨でありながらもなぜかそこに愛おしさを覚える。
    ヒメを憎み恐れながらも離れられない。彼女は彼女で、自分が彼に呪われていることを知りながらも処刑したりなどしない。
    そんな歪な関係を築く二人はついに……。ヒメはただどこまでもずっとヒメらしいままで、勇ましさ、芯の強さすら感じた。
    「好きなものは呪うか殺すか争うかしなければならないのよ。」
    彩鮮やかでファンシーな表紙からは想像もできない話……と思ったけれど、よくよく見たら上から無数の蛇が吊るされてい

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    2023年12月01日
  • 白痴

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    ハンチバックの市川沙央氏が対談でおすすめしていた。情欲や愛情、戦中前後の暮らしぶりや人間模様、生き様が新鮮だった。

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    2023年11月14日
  • 桜の森の満開の下(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    女が美しすぎるだけでも十分なのに、ふっくらとツヤのある透きとおる声。これはもう間違いなく、目も魂も吸い寄せられてまう。

    個人的には夜長姫の方が好みだが、今回の女もなかなかやってくれていた。

    怖れの心になじみがなく、羞じる心にも馴れていない。苦笑という意地の悪い笑いも知らなかった男が、女によって蝕まれていく様子にはゾクゾクっとした。挿絵の女の表情の変化にもホラー感増々。

    一度は女を殺そうとしながら、殺さずに背負って山に帰る男。しかし…
    不可解で、不協和音的な終わり方が、この物語の救いになっているような気がした。

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    2023年10月12日
  • 堕落論・白痴(まんがで読破)

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    学生の時に読んでいたが、もう一度読み返して見ようと思った。
    でも、読み返しみても分かったような、分からなかったような、とにかく内容が難しい。
    人間は流されて生きている、というのを言いたいのかな、とそんな曖昧なことしか感じ取れなかった。
    もっと色んな本を読めば分かるようになるだろうか。
    学生の時もあまり意味を理解できていなかったと思う

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    2023年10月08日
  • 桜の森の満開の下(乙女の本棚)

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    鈴鹿峠に住む山賊は、新しいたいそう美しい女房をさらってきた。彼女は彼のことを恐れないばかりか、わがままを言い、そして……。

    桜の森の満開の下で人は狂わされる。
    なかなか残酷でグロテスクな物語だった。

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    2023年07月01日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 堕落論

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    ①堕落論、②続堕落論、③日本文化私観、④farce(喜劇)について、⑤風博士(短編小説)の5部作からなる。
    ③は日本文化について論じ、④喜劇について論じている。
    堕落論、続堕落論は、読み手側がどう捉えるか、又は何度か読む事で解釈が変わりそう。
    自分は生きるエネルギーを感じた。必死に、全力で生きていない事の恥じらいを感じた。
    NHKテキスト100分de名著の解説を併せて読みたい。

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    2023年05月13日
  • 堕落論

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     堕落論について卒業論文を書いた。
     戦前、戦時中の日本にとっての天皇制や武士道の精神は日本の体裁上必要なものであり、それらを高貴なものとしてその姿勢を守り続けていくことで支配のバランスを保っていたともいえる。ある意味日本で大事にされてきた決まり事を守って、自分たちはしっかりやれている。と、既存の物に頼りきりで堕落するのではなく、そのバランスを崩し「自分自身の武士道、自分自身の天皇をあみだすために」は、自分自身を再発見する必要がある。
     戦後の混乱している社会の中に身を置いて自分自身を見つめ直すこと。それこそが安吾の唱える「堕落」なのだと考えた。

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    2023年04月22日
  • 不連続殺人事件(新潮文庫)

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     1947(昭和22)年から1948(昭和23)年に連載された、坂口安吾の本格推理小説。
     学生の頃、安吾の初期小説やエッセイにはまっていたのだが、ちくま文庫の坂口安吾全集が絶版になってしまったため、より後年の著作は読んでいない。
     坂口安吾はミステリを読むのが大好きで、犯人当て推理なんぞも楽しんでいたそうだ。そんなミステリ好きが書いた、本当にミステリらしいミステリとなっている。
     冒頭の1章が長く、ここに大量の登場人物が次々に登場して辟易させられる。そして、その人物たちの無軌道な性の乱脈ぶりや、互いに攻撃し合う猛々しさに驚く。なんだか凄まじい世界を描いている。安吾、暴れているなあ。
     私のメ

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    2023年03月07日
  • 白痴

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    6冊目『白痴』(坂口安吾 著、1948年12月、1996年6月 改版、新潮社)
    坂口安吾の代表作「白痴」を含む、全7編が収録された短編集。
    全ての作品に共通して描かれるのは堕落と肉欲。
    人間の生の本質を、男女のまぐわいを通して描き出そうとする安吾。明確な答えを読者に提示するタイプの小説は一つとしてない。執筆をしながら作者本人が自問自答を繰り返し、その答えを探求しているかのような印象を受ける作品が揃っている。

    「火も爆弾も忘れて、おい俺達二人の一生の道はな、いつもこの道なのだよ」

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    2023年02月12日
  • 白痴

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    大東亜戦争末期、敗戦直後の作品ならではの退廃感に満ちた作品群。 『堕落論』の実践、と言われる小説のようだが、堕落論を読んでいてもよく分からないところが多く、少々ぶっ飛んだ感ある。

    表題作の「白痴」では、ブラックジャックの「白痴」の回を思い出した。小学生の時に「白痴」ということばをそのとき初めて聞いたので。

    人間は堕落する生き物である、というよりは、楽をしたいプログラムが埋め込まれているから省エネで餓死せずに生き残ってきたのだろうとおもう。

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    2023年01月24日
  • 明治開化 安吾捕物帖

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    アニメun-goの原作ということで読んでみました。
    以前にも堕落論など安吾作品に触れてきましたが、本作は安吾なりの時代風刺がとても面白く読めました。
    また、推理小説としてもおもしろく。とてもフランクに推理を楽しむことができるのも魅力的でした。
    ただ、「石の下」に関してはよく理解できなかったのが残念でした…
    個人的には「時計館の秘密」が好きな話でした。

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    2023年01月23日
  • 白痴

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    長らく積みっぱなしだったものより。積読崩しの一環として。坂口安吾ってやっぱ人としてどうかしてる(ここでは誉め言葉として使う)んだろうけど、だからこそこういう文章を書くんだろうなと。

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    2023年01月20日
  • 堕落論

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    本書に収録されている「戦争論」などを読むと、坂口安吾は確かに戦争を厭う人だったのだろう。「兵器の魔力が空想の限界を超すに至って……もはや、戦争はやるべきではない」とある。世界単一国家などの概念は私も賛同する。しかし、「戦争の果たした効能」を是とするあたり、読んでて苦々しく思わずにいられない。「特攻隊に捧ぐ」で特攻隊を「可憐な花」であると讃美し、「愛国殉国の情熱」を偉大と見るあたり、読んでいて薄ら寒くなる。本書には興味深い論考やエッセイも多いだけに(論旨が読み取れないエッセイもあるが)、戦争関連の項が持つ欠点が惜しい。

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    2023年01月03日
  • 肝臓先生

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    身体を売りながら逞しく生きる女を描いた「行雲流水」がお話としては一番わかりやすい。

    表題作の「肝臓先生」は名医なのか藪医者なのかいまいち分からなったが、仁徳を慕われていたのは確かのようで、散り際も美しかった。

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    2022年12月14日
  • 不連続殺人事件(新潮文庫)

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    舞台設定は非常に好みだったが、やたらに屋敷の構造が複雑なのと、登場人物も多く、入り込んでいくのに苦労した(文体が現代風でなかったのもある)。
    純粋に犯人当てを楽しむことができてよかったが、真相については個人的にはあまり興奮するものではなかった。
    緻密に作り込まれている点は本当にすごいと思う。

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    2022年12月11日