坂口安吾のレビュー一覧
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歴史心理小説
秀吉と秀次の、兄弟の確執を描写した作品。物理的なアクションでなく、心理描写にかなりの重点が置かれている。説得力はそれなりにあるが、面白いかと言われると微妙。論理は安吾流だが、筆力がイマイチ、という感じかな。
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購入済み
UN-GOの「因果論」の
原案となった話である。宗教否定という安吾定番のテーマで、実に楽しげに、怪奇趣味で飾り立てて書いているが、少々竜頭蛇尾の感がある。恐らく紙数の関係上であろうが、犯人逮捕の場が直接描写されないのは、興醒めと言わざるを得ない。
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Posted by ブクログ
わかる部分とわからない部分、共感できる部分と共感できない部分が多い。また、俺はあまり文学作品を楽しめない人間だけれど、感じるところは多かった。
作中に多くあった男女についての考えは、強く印象に残った。自分のことを考えるなら。恋人との肉欲に溺れた経験がなく、ゆきずりみたいな経験しかない自分の歪みを自覚していた。けれど、坂口安吾を読むとそれを歪みと感じるのは、俺の勘違いなのかもと思う。普通の幸せを知らないことを、俺はひどく不幸だと思っているんだろう。
「その程度の差異で」と言われた気がする。人間の歪みとは何なのか、自分にとって重い、通常とされるものとの差異を歪みというのは、中二病の名残でしかな -
Posted by ブクログ
ネタバレ一言で言えば、小難しい。
何言ってんのか訳分からんしつまらん、てのが正直半分くらいの感想。
でも時々すごく面白いところもある。
これはエッセイ集みたいなもので、
かの名高い「堕落論」はそれ自体は10ページ足らずのもの。
第2次大戦になる前、また突入して、そして終わるという時代背景がある。
多数のエッセイで、似たようなことも書かれているが、個人的には「デカダン文学論」が一番ぐっときたかなぁ。
まぁしかしあれやこれやを書いて書いて書きまくっている。
各方面同時代作家に対する批評がすごい。
特に夏目漱石に対するディスりようが白眉。
そういうあなたもそれ屁理屈こねこねしてるだけじゃないの、と思った -
Posted by ブクログ
“捕物帖のことですから決して厳密な推理小説ではありませんが、捕物帖としては特に推理に重点をおき、一応第二段に推理のタネはそろえておきますから、お慰みに、推理しながら読んでいただいたら退屈しのぎになるかも知れません。作者はそんなツモリで捕物帖をかいているのです。第三段の海舟が心眼を用いるところで本をふせて一服しながら推理することに願います。海舟は毎々七分通り失敗することになっていますが、今までの探偵小説では、偉い探偵の相棒にトンマな探偵が現れて大マチガイの推理をはたらかせてあんまりバカすぎたようです。よんでいる方でも、自分の推理が当たらないと、トンマな探偵氏と同じようなトンマに見えて自分がイヤに