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Posted by ブクログ
「私はあなたから、人の子の罪の切なさを知りました。罪の持つ清純なものを教わりました。」――『ジロリの女』
私が安吾の文章を読んで、たまらなく悲しく、どうしようもなく切なく、そして苦しいほど何かに向かって声の限りに叫びたくなるのは、たぶん、安吾が優しくて潔癖で、強靭で狂人だからだろう。
「私はいつも神様の国へ行こうとしながら地獄の門を潜ってしまう人間だ。ともかく私は始めから地獄の門を目指して出かける時でも、神様の国へ行こうということを忘れたことのない甘ったるい人間だった。」――『私は海をだきしめていたい』
安吾は自分の弱さを認めている。自分の無知さも認めている。そして彼は、自分の恥も認めている。
それがどれほど絶望的なことかを、安吾は知っているのだと思う。それでいて、いやそれなのに、彼は人間を信じている。人間である自分を信じている。それはもう、驚くくらい一途に信じているのだ。
私は安吾が好きかというと、よくわからない。
しかし、安吾を愛している。
こんなに潔癖で狂人で、強靭で優しい人がいたらと思うと怖い。でも、そんな彼を、とても愛しく思うのだ。
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