坂口安吾のレビュー一覧
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作家が趣味を書くと
逆目に出ることが多い気がする。思い入れが強すぎるためだ。これはそういう一例。
安吾は碁の達者で、素人離れのした腕前だったようだが、それだけに作中での碁の存在感を強調しようとして、却ってテンポも面白味も削いでしまっている。挙句に紙数が足りなくなり、当初の千頭家の謎はどこへやら。単なる殺人事件になってしまった。
出だしはそこそこ面白いだけに、残念! -
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わからん
100年近くも前の作品である。坂口安吾初期の傑作と言われている作品であるが、読み終わってもちっともわからない。ナンセンス小説のはしりということだが、どこが一体面白いのだろうか?きどった文体もやや鼻につく。
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購入済み
伏せ字が多くて
この作品が書かれた当時の流行なのか私小説的な色合いを持った作品である。本書の真ん中あたりにある、心理分析的な2ページ以上に渡る長広舌 長台詞も、またこの当時の流行だったんだろうな。今となっては大変に読みにくい という印象を受けざるを得ない。何よりも広範にわたって頻出する伏せ字で読む気をなくしてしまいそうになった。