坂口安吾のレビュー一覧

  • 堕落論

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    堕落論だけ無料の電子書籍で読んだことがありますが、紙で欲しかったのと、ほかの評論も読んでみたかったので手に取りました。
    同じことを何度も言うからか話がややこしく感じ、読むのに時間はかかりましたが、坂口安吾の考え方自体はとても面白いので好きです。

    この中ではとくに「戦争論」が興味深かったです。
    結論については賛同しかねますが…戦争がもたらした恩恵を考えることと戦争を推し進めることとはイコールではないという考えは、とても腑に落ちました。
    何にでもあてはまることですし、感覚で考えていることを言語化してくれるので、やっぱり安吾は面白いなと感じます。
    考えさせない、考えられない方が政府からしたら操りや

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    2019年10月02日
  • 不連続殺人事件(新潮文庫)

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    ネタバレ

    目次
    ・不連続殺人事件
    ・アンゴウ

    ずっと読みたかった坂口安吾のこの本。
    ところが本の厚さよりも登場人物表に載る人物名の名前の多さにうんざりし、それが揃いも揃っていけ好かない人たちばかりなのにさらにうんざり。
    もう、夫婦や元夫婦が不倫やら何やらで、戦後の倫理観ってどうなってるの?って感じ。

    けれど、一つ一つの事件で誰が犯行可能で誰が不可能なのかを考えて読むにつれ、誰が犯人なのか、動機は何かがわからなくなってくる。

    犯人捜しの再会者発表の中で安吾が書いている。
    『犯人の間違った答案の多くは、消却法を用いられているが(中略)ところが、消却法による限り、必ず犯人は当たらない。いわば探偵小説のト

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    2019年09月17日
  • 桜の森の満開の下

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    読書会きっかけで読んでいたものの、読書会過ぎて漸く読み終わりました。
    面白かったです。
    時代物・歴史物のお話たちでした。
    課題本だった表題作が好きです。
    狂い咲く桜と、血を求める女とそれを叶える男…狂気的ですが幻想的です。「彼自らが孤独自体でありました」全て桜の花弁になるラストシーンの凄絶な美しさも素敵でした。
    「夜長姫と耳男」も好きです。「好きなものは呪うか殺すか争うかしなければならないのよ」

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    2019年06月09日
  • 桜の森の満開の下

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    映画を1本見終えた時の様に柔らかく余韻が身体を暖めてくれます、一文字一文字がビジュアライズされ、読み終えた時に何故だか「目が覚めた!」と感じた。

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    2019年01月04日
  • 堕落論 アニメカバー版

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    この本を読んで正直ほっとした。人間は堕落する、そのこと以外に人間を救うことはできない、とのこと。だから我々は落ち込んだ時には徹底的に落ち込んでも良いのだ。そのあとにそこから見えてくる世界があるはずだからだ。人間は結局のところ孤独な存在なのだ。だから無理に人にこびへつらうことも、無理に友達をつくる必要もないのだ。少し安心した。堕落によって人間が誕生した、生きよ堕ちよ、堕落すべき時には真っ逆さまに落ちねばならぬ、地獄において人生を生きよ、生きることにはあらゆる矛盾があり、不可欠・不可解である等人生に自然体で接している。考え方で今までとは違うので徹底的に堕ち込んでみるのも良いかもしれないと感じた。

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    2018年12月16日
  • 桜の森の満開の下・白痴 他12篇

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    すべての短編に女性が登場します。
    耽美的な短編集です。耽美、というと谷崎潤一郎が真っ先に思いつくかもしれませんが、谷崎とは少し違う方向で、一線を画している感があります。
    しかし、女性の美しさを描く言葉の端々に、作者の女性に対する一種の崇拝のようなものを感じ、そこは谷崎作品と通ずるところがあるのではないでしょうか。
    谷崎好きなら、ぜひ。

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    2018年11月29日
  • 不連続殺人事件

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    おもろいわ。
    しかし本筋から逸れますが、とても今では使えない言葉が生き生きと溢れかえっており、遥かにクリーンな現代の文章の水面下にはこんなあられもない姿の心が波打ちのたくりまわっているのだなと思うとゾクゾクしますね。

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    2018年10月03日
  • 不連続殺人事件(新潮文庫)

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    安吾は堕落論と桜の木の下しか読んだことなかったんで、推理小説書いてんのか〜!と今頃知りました。
    しかしブンガクしてない!(笑)
    というか、古い推理小説てなんか文体、登場人物がやたらデカダンで変なしゃべり方するの多いよね?(ざっくりしたイメージ)
    最初はどうも読みづらかったけど、進むうちにおもしろくなってきました。

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    2018年09月27日
  • 不連続殺人事件(新潮文庫)

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    犯人当てゲームに特化した話。
    派手なトリックとか探偵の大活躍とか期待してると、あれ?とか思うかもしれないけど、作者が『ミステリはヒントを読者にも見える形で正々堂々と書いてちゃんと犯人をあてられるようにしてある論理的なのが一番良い』みたいな考え方の人なのでそういうところを目指した作品としてはすごく面白いと思う。
    些細なこととかあれは何か関係してたのかな…みたいなとこが全部ちゃんと考えられて書かれてたってことが最後わかるのですごいなぁと。
    犯人を知ってる状態でもう一回読みたくなる。

    最初は登場人物の多さと、やたらと入り乱れた関係性についていけなくてなかなかノれなかったけど、それに慣れてきて事件が

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    2018年09月19日
  • 堕落論 アニメカバー版

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    ホントそうだなあって思えるとこもあれば、いやいやそれは…ってとこも。
    まぁそれは当然なことだけど。

    『青春論』に、『独身者は何かまだ一人前ではないというような考え方で、…』と書いてあってその辺のことは今もその当時も変わらないのだなぁと。そういうふうに感じるところが何箇所かありました。
    もちろん当時より少しずつでも変わってはきているのだろうけど、やはり時間をかけないとそう人間変われないものなんだろうなあ…。

    この中では『不良少年とキリスト』がすごく好き。
    他のより感情がすごくのってるというか文体が全然違くて、怒りや悲しみや悔しさなんかが文章から滲み出ててやはり太宰の自殺に思うところがかなりあ

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    2018年01月01日
  • 堕落論【語注付】

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    ‹内容紹介より›
    「日本は負け、そして武士道は滅びたが、堕落という真実の母胎によって始めて人間が誕生したのだ」生きよ、堕ちよ。堕ちること以外の中に人間を救う道はない、と説く「堕落論」。救われない孤独の中に、常に精神の自由を見出し、戦後の思想と文学のヒーローとなった著者の、代表的作品を収録。

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    ☆4の評価は、『堕落論』と『続堕落論』に関してです。そして『日本文化私観』も参考になる作品でした。
    他の作品群については、「読みにくいなあ」という印象で、正直なところ、坂口安吾の作品が好きなのかどうか、と言われると迷いが残ります……。

    ただ、『堕落論』と『続堕落論』については、すごい作品だと読

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    2017年09月09日
  • 桜の森の満開の下・白痴 他12篇

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    男と女。退屈、悲しみ。狂気。行きつく先を探しても、見つからないけれどそれでも生きる。安吾の魅力満載の短編集。

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    2017年09月06日
  • 堕落論 アニメカバー版

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    青空文庫で読んだ「不良少年とキリスト」に感動して、紙の本でも欲しいと思い購入。カバーがアニメのものになっていたことが不満。知識不足もあり理解できない話が多々ありましたが、面白い考えを持った人だなと思いました。やっぱり紙媒体で読んだ方が心に直接響いてくるような感動があって好きです。

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    2017年07月25日
  • 白痴・二流の人

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    なんというか、人間を暴く感じが凄いです。
    善きも悪しきも併存するのが人間だと思いますが、それを赤裸々に描いていて、洞察力が深すぎて怖いと感じることも。
    この歳になって初めて彼の作品を読みましたが、この年齢で読んで良かったと思います。
    若い頃だと、少し理解できなかったところがあったかもしれません。
    久しぶりに良い本だと思った一作です。
    ぜひ。

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    2017年07月01日
  • 堕落論・白痴(まんがで読破)

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    人間は生き、人間は堕ちる。
    人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。
    人間という生のどうしようもない弱さ、その冷徹な事実と共にそれでも生きる一筋の光を観ている。

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    2017年04月08日
  • 白痴 青鬼の褌を洗う女

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    時代は戦中、戦後すぐくらいの短編集。
    なんだか切ない。時代のせいなのか人間のせいなのか。
    それともそういうものなのか。

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    2017年02月18日
  • 桜の森の満開の下

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    安吾の言葉から、血の力がプツプツと泡立ちながら吹きだしている。凄まじい叙情性の記録映画の中に、入り込んでしまったような錯覚。
    表題作「桜の森の満開の下」に至っては、活字が次第に文字言語でさえなくなってしまうような耽美性、危険な力が充満していた。眠る前に読んだ時、桜の舞い散る嵐の中で死を夢想しながら佇んでいる、現実と夢との境界が崩壊したような生々しい夢を見た。

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    2016年09月19日
  • 堕落論・日本文化私観 他22篇

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    読んでいて、正直難しいと思う部分が多かったです。
    しかし全体を通して、筆者の一貫した思いを感じるエッセイでした。強い思いがあって書かれたものだと感じました。だからこそ、書かれた当時から時代は変わっても、変わらず読み継がれ、胸に響く文章なのだと思います。

    とにかく、苦しくても悲しくても、もがいて生きよう、という気持ちにさせてくれました。
    もう少し内容が理解できるようになった頃に、また読みたいです。

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    2016年09月14日
  • 堕落論【語注付】

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    敗戦によって、近代日本の茶番劇だったことは暴露されたが
    それだからといって卑屈になることはない
    背を向けるにせよ、居直るにせよ
    誰もが地に足をつけて生きる必要にかられている
    その真摯さを堕落と呼ぶならそれもいいだろう
    ならば我らは生きるために堕ちるべきなのだ
    といったような
    茶番をなつかしむ感情と否定する感情の錯綜するうちに
    混乱の中で編まれたエッセイ・短編小説集

    「桜の森の満開の下」
    美は崩壊する茶番劇にほかならない
    それにとりつかれ、翻弄されて、茫然自失の男を描いた本作は
    決戦を避けて生き延びた日本男児たちの戯画である
    現実がそんな美しいものではなかったにせよ
    太宰の「桜桃」と並べ、戦後

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    2016年05月05日
  • 肝臓先生

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    流行性肝臓炎との闘いは、ある意味戦争との闘い。それでも患者と向き合い、そして戦争の犠牲となってこの世を去る。短編の中に偉大な人物像が凝縮されている。

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    2015年08月12日