坂口安吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
14冊目。
表題作、他4編。『白痴』(新潮文庫)と収録作が2作被ります。
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私はもはや恋をすることができないのだ。あらゆる物が「タカの知れたもの」だということを知ってしまったからだった。
ただ私には仇心があり、タカの知れた何物かと遊ばずにはいられなくなる。その遊びは、私にとっては、常に陳腐で、退屈だった。
満足もなく、後悔もなかった。(『私は海を抱きしめていたい』)
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こう書いておきながら、一方で女に
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然し、恋の病的状態のすぎ去ったあと、肉体だけが残るわけではありますまい。
私は恋を思うとき、上高地でみた大正池と穂高の景色を思い出すの -
Posted by ブクログ
2014/6/19再読。
安吾がすきといいながらも全然手をつけてなかったエッセイ集に手を出してみけり
なんかあれ思い出した
ひょっこりひょうたんじまの
「泣くのはいやだわらっちゃお!」
ってやつ
「文学のふるさと」すきだなぁ
「それならば、生存の孤独とか、我々のふるさとというものは、このようにむごたらしく、救いのないものでありましょうか。私は、いかにも、そのように、むごたらしく、救いのないものだと思います。この暗黒の孤独には、どうしても救いがない。我々の現身は、道に迷えば、救いの家を予期して歩くことができる。けれども、この孤独は、いつも曠野を迷うだけで、救いの家を予期すらもできない。そうし -
Posted by ブクログ
坂口安吾は天才だという。そうかもしれない。この文章は誰のものでもなく、独特のものがある、と昔感じたが今はまた違った意味ですごいなと感じる。文庫には解説がついているが、多分そのとおりなのだろうが、今この小説が書かれてから60年もたっていても何か現代に訴えるものがある。と思う。白痴には怒りがある。戦争のくだらなさに、それによって自由な表現を奪われたことにも、「気違い」「白痴」といっている町の人々もまた「気違い」であり、本能と欲望のまま生きる「白痴」は死をすぐ傍らのものとして生きているとき最も純粋に感じる。書いた作者が何を表現しようとしたかは多分解説のとおりなのだろうが、それを読んで何を感じるかは読