大前粟生のレビュー一覧

  • 7人の7年の恋とガチャ

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    私は傑作だと思った。

    「恋愛リアリティショー」「孤島」「ガチャ」「ミステリー」というキーワードを見て興味を持った人はぜひ読んでほしい。

    この状況下ならではの人間心理の描写がリアルで、非常に怖かった。

    ミステリー要素は薄めなため、そこはあまり期待せず、物語を楽しんでほしい。

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    2025年12月01日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    7つの短編集

    新進気鋭の作家たちによる現代のリアルを切り取る7つの物語。

    わかってるようでちゃんと理解していなかった
    「推し活」「VTuber」についての理解が深まりました

    どの作品も味わい深くオススメできるものばかりですが個人的には
    『あなたに見合う神さまを(佐原ひかり)』が一番心に刺さりました

    人を支配するもの、人の幸福を妨げるものはおしなべて暴力よ

    と語る権藤さんのカッコよさと、少しづつ勇気をもって言葉の暴力に立ち向かう主人公。。

    初めて著者・佐原ひかりさんを本作品で知りましたが他作品も追いかけてみます

    あと石田夏穂さん作品はほぼ全部読んでいますが短編向きなのかも、とも感じ

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    2025年11月10日
  • かもめジムの恋愛

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    とても面白かった。

    高校生が、真面目にずっと一人の人を好きでいて。
    真面目にスポーツジムでアルバイトしてて。
    そのジムでは、お爺さんお婆さんが、恋愛とか恋バナして(ちょっと憧れる)。

    なんか、ぽわーんと、面白かったよー。

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    2025年11月06日
  • かもめジムの恋愛

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    ジムを中心にみた相関図のような構成。
    西原さんがいい味出してるなぁ!
    勝手に自分が孤独だなんて思っちゃいけないよね。
    若い2人のその後もストーリー化されないかなぁ!

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    2025年10月28日
  • 物語じゃないただの傷

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    ものすごくよかった。読み始めは自分が何を読んでるのかよくわからず、読み進めてると途中で急にテーマがわかってそこから急に全体が見える。どうやって終わるのか気になって猛スピードで読んだ。タイトルもいい。この人の他の本も読みたい。

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    2025年08月22日
  • チワワ・シンドローム

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    ネタバレ

    琴美は失踪した想い人の新太を親友のミアと一緒に探す。弱い琴美を可愛いと言い、琴美を守ろうとするミアは、弱い人に寄り添いありのままに全肯定してくれるインフルエンサーとして有名だ。失踪の直前、新太にはチワワのピンバッチがつけられていた。他にもチワワのピンバッチを知らないうちにつけられる「チワワテロ」が世間に起こり、そこからチワワがブームになっていく。新太を探すうちに、迷惑行為通報系YouTuberのMAIZUとチワワテロ、MAIZUが炎上するきっかけになった「チワワを救った少年」の事故との関連が浮かび上がってくる…
    世の中の人はみんな弱くなりたい。強いものは責められるから、弱くなって、守られ、肯定

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    2025年07月29日
  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    私は七森や麦戸のように、自分に無関係でもあるすべての出来事に感情移入してしまうタイプなので、自分が肯定されている気がしてとても大事な本になった。

    でもすべて表裏一体で、七森や麦戸の「やさしさ」は時に弱く、甘い。そして、=正しさではない。だから白城の存在が際立つし、彼女のスタンスも=優しくないではなくて、別種の「やさしさ」でもある。

    映画の方が「ぬいぐるみとしゃべることを超え、人間と対話することのあたたかさ」が簡潔にまとめられているけれど、小説の方がどんな人でも物事でもすべて表裏一体でいいや悪い、正しいや間違ってるで括れないことの葛藤がありありと描かれていてよかった。

    この物語に共感できる

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    2025年07月27日
  • 物語じゃないただの傷

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    男のノリについて考えさせられた。
    過去をいじめという可哀想な立ち位置に置きたくなくて、あれは遊びだったと強く言い聞かせる男の葛藤…

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    2025年07月03日
  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    優しさに溢れている人々のお話。

    人によっては周りを気にしすぎなめんどくさい人と思われてしまうのではないかと思うほど繊細で、全ての物事に感情が入り込んでしまう人たち。

    そういう人たちが心を開くときはどんな時なのだろうと考える。そう考えたときに苦しくなっていく自分だからこの本に惹かれたのかもしれない。

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    2025年07月01日
  • 物語じゃないただの傷

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    初めましての作家さん。薄い本に1800円もするなんて購入してまで…。なんて思いながら読んでいたけど、自信家のコメンテーターの男と片足が不自由な男との共同生活から自信家のコメンテーターの内面はおれなんてという全然違う性格で麻酔クリームを塗る事でコメンテーターとして活躍している内情と片足が不自由なだけで就活で内定をもらえず憐れみの目を向けられるだけの卑屈になった男性、浮浪者同然の生き方で真逆の2人がお互いを認め合い生きにくい世の中で心開き存在を認めていく。もう少し掘り下げどう人生を全うしていくのか知りたかったけどみんな悩みを抱えて鎧をまとっているのとそれを開かせるきっかけは自分から変えていかなくて

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    2025年05月30日
  • かもめジムの恋愛

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    地方都市にあるバブルの時にできて、今は存続が危ういかもめジムが舞台。
    会員は高齢の方ばかりだけど、ジムのロビーでは彼らが話す恋バナがいつも盛り上がりを見せている。

    そんなかもめジムでバイトする高校生の柏夢(かしわ・ゆめ)ちゃんは、ひそかに利用者やジムで働くスタッフを観察していろいろと想像を巡らせていたりする。
    そんな中利用者のひとり70過ぎの西原さんと話すようになって、近くの河原で彼の恋愛相談に乗ったりします。
    夢ちゃんも自分の話をするようになり...。

    なんとなく殺伐とした今の時代に、懐かしくしみわたる人の優しさ。
    ちょっとおせっかいかな?と戸惑いながらも人との距離を詰めていく夢ちゃんの

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    2025年05月17日
  • かもめジムの恋愛

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    一言で恋愛といっても色々あるなと思う。
    大前さんの書く、独特な心情の気持ち悪さや気恥ずかしさなどは、とても人間らしくて読む手が止まらない。

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    2025年04月23日
  • きみだからさびしい

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    恋愛にはいろんなかたちがあって、人の数だけ種類がある。いろんな種類があるわけなんだから、それをわざわざカテゴライズしなくてもいいと思うけど、カテゴライズされることで安心するところがあるのもたしかで。人間ってややこしいな〜って思う。多様性、他人を受け入れること、って昨今当たり前になってるけど、言葉にするのは簡単でも、実際自分の身に降りかかってみるとどうしたら正解なのかわからなくなりそう。でもどうしたらいいのか考えて、悩んで、相手を思い遣って、それから自分のことも大事にすることが必要なのかも、と思いました。圭吾くんいい人すぎるよ〜と思ってたけど第三部ずいぶん人間らしくて同じ人間でも恋愛するとこんな

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    2025年04月09日
  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    ついついSNSでメンタルをやられがちな現代人。理由は様々だと思いますが、それを「やさしさ」というワードから、易しい文章で解きほぐしてくれる、優しい小説です。

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    2025年03月30日
  • ピン芸人、高崎犬彦

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    「痛々しく輝きたい」
    「お前の前で芸人辞めたい」
    ぐっとくるフレーズがたくさん。
    話自体は読みやすくて、人間くさい犬彦を応援したくなる。

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    2025年03月10日
  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    すごく繊細で優しすぎる人たちのお話。お互い干渉しないけどただそこにいてくれるだけで救いになることってあると思います。そんな種類の優しさを持てる人間でありたい。

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    2025年03月06日
  • きみだからさびしい

    購入済み

    愛くるしい人々

    大前さんの小説の登場人物ってとにかく可愛くてこわれやすくて、愛くるしい!と思います。
    おもろい以外〜、ぬいしゃべと読んできましたが、
    この作品はその可愛さが最もいい形で活かされているのでは。
    ふたりにうまくいってほしいけど、あやめさんに自分に正直にいてほしい気持ちもわくし……と、
    友達の恋バナを聴いているような気分で読み進めました。

    #胸キュン #切ない

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    2025年03月03日
  • かもめジムの恋愛

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    大前さんらしいやさしい話
    こんなに丁寧なコミュニケーションなかなか取れないよね、祈りみたいな小説だと思った

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    2025年01月04日
  • かもめジムの恋愛

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    高校生の煮え切らない恋話には焦ったさを感じ、おっさんの恋には新鮮味もあり、かもめジムのスタッフとお客さんが妙にひとつになって物語になり、とても楽しく読んだ。続編があってもいいのでは。

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    2024年12月15日
  • おもろい以外いらんねん

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    最初は、お笑いをモチーフにした青春小説かと思った。コンビが結成して方向性の違いにより別れるまでの、青春時代の人間関係や心のうつり変わりを描いたストーリー。けど、読んでみたら、そうだけどそうじゃなくて、そうじゃない部分にしてやられた。この小説におけるお笑いは青春を描くためのただの手段ではなく、お笑いそのものも正面から描き出している。お笑いの持つ嫌な面からも逃げていない。クライマックスのアクリル板を挟んだ漫才の部分なんて、おもしろすぎてニヤニヤしてしまった。そして辿りついた結末に拍手喝采!あ〜おもろかった!

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    2024年11月15日