大前粟生のレビュー一覧

  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    ネタバレ

    島崎和歌子さんが出てきませんが、読んで良かったです。

    優しくあろうとすることは、自傷行為なのかもしれない。

    全ての欲望が暴力に感じてしまう。
    実際、全ての欲望は暴力なのかもしれない。

    何も気にせず豪快に行動してくれることも優しさかもしれないし、気にして何もできなくなることも優しさだと思う。

    てか『優しい』ってなんだろう
    そもそも優しいことは正しいことなのか。

    かといって優しくないことが正しいとも思わないし。

    優しくあることって全然易しくないし、全然柔しくもないし、優しくすらもない。

    それでも優しくあることを諦めない、強烈な弱さと強さを感じました。

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    2026年09月02日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    現実って感じで好きなテーマのアンソロジー

    すき↓
    かわうそをかぶる
    ヤリモク

    どっちも短編としての完成度が高かった
    ・vtuberの人格に乗っ取られて(望んでるから乗っ取られるとは違うか?)、現実の人格が憎らしくなってくるのはバーチャル世界が常になるとそうなるのかな…
    ・ヤリモクは言葉遊びのタイトルに、短い中に伏線を張って、救われない起承転結が見事


    次点で↓
    まぶしさと悪意
    霊感インテグレーション

    snsの功罪って感じのまぶしさと悪意
    インターネットと心霊、都市解で学んだ好きな組み合わせの霊感インテグレーション

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    2026年07月13日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    杉井光さんと浅倉秋成さんの作品を読んだ。
    透き通った世界の短編ということで、数十ページに現代的なトリックを仕込ませた新しいミステリーがとても面白かった。すぐに気づく深町さんも良き。
    浅倉さんのvtuberをネタにした作品。孤独な叫び声を上げながら生きている姿は、何となく命に嫌われているの歌を思い出した。自分には苦しさが気持ちがいいという感覚は分からないが、彼女にとってそれは唯一の生を感じている感情なのだろうか。

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    2026年06月25日
  • 死んでいる私と、私みたいな人たちの声

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    文藝の同じ号に収録されていて遠野遥さんの教育と続けざまに読んだ。かなり対照的な作品だと思った。
    怨霊となった窓子は理不尽な抑圧や支配を強いてきた者たちを破壊する。
    あなたにも。あなたにも。あなたにも。あなたにも。というくだりに励まされもしたけど現実に窓子はいないんだよなとどうしても思う。自分である程度は何とか乗り越えなければならないしどうにかせざるをえない。でも希望が見たいから個人的には好きな話だった。

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    2026年05月26日
  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    優しいと繊細との境界線ってわからないけど、ここには、優しくて繊細な人と、優しくて繊細じゃない人がいた。
    それぞれの考え方と表現のし方を、不器用にでも全力で駆使して、相手に優しくあろうとしている。でも人ってみんな違うから、優しさの受け取り方もたくさんで、ときには真逆になってしまうこともある。
    なんだかやりきれない。そのやりきれなさを描いているのかもしれないなあ。
    仕方がないから、今日も自分のやり方で、優しくいたい。

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    2026年02月12日
  • チワワ・シンドローム

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    ネタバレ

    弱くあり続けて欲しい、弱ければ非難されることもなければ誰かに陥れられることもない。

    変わらないでいてね、と言われたり 変わらないでと思ったことって誰にでもあると思う。あたしも友達や恋人だった人たちが変わらないでくれたら良いのになって思ったことがある。

    大前さんの小説はいつもやさしいな〜。

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    2026年02月11日
  • マリッジ・アンド・ゴースト・ストーリー

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    ネタバレ

    2人がついに籍を入れ、そして些細な喧嘩であっさり離婚したところが何とも言えないもの寂しさを覚えた。あの喧嘩がなくても、普段の様子から見ると何だかんだやっていけなくなるだろうな、とも。
    ヒロという人物にはミステリアスで危うい魅力がある。あっけない事故で亡くなったのが悲しい。

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    2025年12月26日
  • 7人の7年の恋とガチャ

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    恋愛リアリティーショーという、何とも現代らしいテーマ。人の弱いところの描写がうまいのは大前さんらしい筆致。
    伏線の回収や読後感に、もっと納得のいくものだったらさらによかったかも。

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    2025年12月16日
  • マリッジ・アンド・ゴースト・ストーリー

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    結婚した直後に離婚しても仲の良い二人。
    そこに加わったゴーストは花でエネルギーをチャージ。
    親子の関係、友人関係。いろいろあるけどこれで良いと思う。

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    2025年12月04日
  • マリッジ・アンド・ゴースト・ストーリー

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    まず装丁が綺麗で手に取り、書名を読んでマリッジアンドゴーストとは何だ?…となったので読みました。
    大学の同級生で恋人関係だったさやかと春崎が27歳になり、結婚を意識し始めてからの葛藤がリアルでした。これを言ったら相手が傷つくかもしれないから言わない、ではなくちゃんと言い合ってぶつかることは大事ですね。そんな2人の前に現れた幽霊のヒロ。3人の関係が素敵です。

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    2025年11月24日
  • 7人の7年の恋とガチャ

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    30日間、離島を舞台として7名の男女の恋模様を描く「恋ガチャ」。前半は恋愛ゲームでしたが、7年後に再び集められたものの後半はデスゲームに。
    個性がなかなかに強い7人でしたね。え?こんな展開になるの?と思いながらいつの間にか読み終えた感じです。想像してたストーリーではなかったですが、前半の何故?が後半でちゃんと解明はされたのでスッキリはしました。

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    2025年09月21日
  • かもめジムの恋愛

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    ネタバレ

    かもめジムのスタッフや顧客4人それぞれの視点で各章が語られる。最初は、高齢者の出会いの場になっているというかもめジムや、そこで31歳下の男性に恋をして「やりてえ」とか言ってる75歳のおじいさん(西原さん)についていけないというか、そのノリに合わないような気もしたけど、現代的な繊細で優しい感覚で恋愛が語られていて、最終的にはよかった。告白はされたものの遠距離恋愛になるから、付き合うかどうか会いに通って決める、という道重徳弥に、一方的に決めるのはキモいから私からも会いに行く、っていう柏夢の最後の考え方がとても好きだ。恋愛の責任はどちらかが負うものでもなく、主導権も片方の手にあるのではなく、担いあっていかないとね。『ぬいぐるみとしゃべる人は優しい』の方が静かで繊細な恋模様で好き。

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    2025年07月29日
  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    ネタバレ

    ぬいぐるみに話しかける活動をしている部活で、傷つきやすい学生たちを描く表題作のほか、計4篇の短編集。ちょっとファンタジーが入った、心優しい作品という感じかな。少し苛つくかもしれないが、まあまあ良かった。

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    2025年07月18日
  • かもめジムの恋愛

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    ラストシーンが可愛かった〜
    『つきあうかつきあわないか
    一方的にそっちが決めるのは
    かなりイライラするしキモい
    だから私もどうするか決める』
    と好きな人に言えちゃう夢ちゃんの健全さがとても可愛いなとほっこりしました。

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    2025年06月16日
  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    映画が良かったので読みました!
    文体というか雰囲気が独特で…たまに戻りながら読みました。本作の雰囲気を残しつつ、かつ描きたい主題やキャラを損なわず映像化できた映画に改めてすごいと思いました…。
    小説でもう少し欲しいなと思った情報を、映画がしっかり補完してくれていたイメージ。

    ほか収録作品も良かった。
    辛いよ!しんどいよ!みたいな事があって、それでも各々のしんどさがあって、でも譲れないところもあって、生活しながらちょっとずつしんどさと向き合い手放さず、極端に後ろ向きや過激にもならず…
    明るさは本人の努力、みたいな言説をしみじみと思います。

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    2025年06月05日
  • 物語じゃないただの傷

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    ただの傷を語る場面はやっぱり痛くて、日常でもなんでもないある出来事で、その傷に物語をつけたくなくて否定してしまおうと蓋をしてきたことが、男性にもあるのだなと思えたし、男性のキャラクターが「あれは被害だったのか?」という葛藤をこういうふうに語ることで巷のジェンダー論に広がりがうまれるような気がした。

    小説としてはもっと愛染の言論や行動などを描いてキャラクターに深みを持たせてほしかったし、セリフで展開しまくるのでそりゃ主人公もずっと混乱してしまうよな、と思う。でも書きたいことは伝わってきたし、いい小説を読めたと満足を感じる。

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    2025年05月28日
  • 物語じゃないただの傷

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    男たちの話。風変わりな友情の話。
    世の中の薄っぺらな部分を風刺していると思う。
    大前さんの感性が好きだ。

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    2025年05月28日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    SNSにうっすら蔓延る嘘をテーマにしたアンソロ。お気に入りは、炎上したVtuberの浅倉秋成「かわうそをかぶる」と、本当にホラーが起こるアプリの新名智「霊感インテグレーション」。石田夏穂「タイムシートを吹かせ」はらしさが凄い。これ絶対将来的読み直したい。

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    2025年05月04日
  • かもめジムの恋愛

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    読みやすく、気がつけば読み終わっていました。
    いろんな愛に溢れている物語。登場人物みんな良く、程よい距離感でみんなの恋愛模様を観させてもらいました。
    ありがとう!

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    2025年04月30日
  • ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

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    自分が言葉にできない生きる苦しみが言語化されていて感動した。七森みたいな生きづらさを抱えてる人はどれくらいいるんだろう。

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    2025年04月11日