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Posted by ブクログ
私は七森や麦戸のように、自分に無関係でもあるすべての出来事に感情移入してしまうタイプなので、自分が肯定されている気がしてとても大事な本になった。
でもすべて表裏一体で、七森や麦戸の「やさしさ」は時に弱く、甘い。そして、=正しさではない。だから白城の存在が際立つし、彼女のスタンスも=優しくないではなくて、別種の「やさしさ」でもある。
映画の方が「ぬいぐるみとしゃべることを超え、人間と対話することのあたたかさ」が簡潔にまとめられているけれど、小説の方がどんな人でも物事でもすべて表裏一体でいいや悪い、正しいや間違ってるで括れないことの葛藤がありありと描かれていてよかった。
この物語に共感できる人はきっと繊細で人の気持ちに敏感なやさしい人なのかもそれない。でも、この物語に共感できない人を「やさしくない」と決めつけてしまうことも暴力性があって嫌だなと思う。
そういう風に、「〇〇は〇〇だ。」と確定的な意見を言えないことは配慮という優しさでもあるし、時に自分の意見を持つ覚悟が足りないことでもあるなと思う。
私みたいな弱い人間にとって、この本はお守りになりました。この本を書いてくれた大前さんに、心から感謝を申し上げたい。
Posted by ブクログ
映画が良かったので読みました!
文体というか雰囲気が独特で…たまに戻りながら読みました。本作の雰囲気を残しつつ、かつ描きたい主題やキャラを損なわず映像化できた映画に改めてすごいと思いました…。
小説でもう少し欲しいなと思った情報を、映画がしっかり補完してくれていたイメージ。
ほか収録作品も良かった。
辛いよ!しんどいよ!みたいな事があって、それでも各々のしんどさがあって、でも譲れないところもあって、生活しながらちょっとずつしんどさと向き合い手放さず、極端に後ろ向きや過激にもならず…
明るさは本人の努力、みたいな言説をしみじみと思います。
Posted by ブクログ
ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいのか?
私には分かりません。
自分の気持ちを隠すのが他人への愛なら優しいけど、単に自分が否定されたくないからだとしたら優しさっていうよりはただの盾なんじゃないですかね?
あくまでも「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」というフレーズはぬいサー創設者の言葉であり、語り手の言葉ではないから賛否両論だろうな。
「繊細で色々考えすぎちゃう」のはZ世代あるあるだけど、それは臆病なだけだとも私は思うんですよね。
ぬいぐるみではなく、七森にしゃべった麦戸ちゃんの方が優しい気がします。
かといって必ずしも他人に話したほうが優しいとは限らずケースバイケースだよなぁ。麦戸ちゃんに優しさを感じるのは自分のエゴで発言していないからだもん。心許せる人には言わないとって思ったから言ってるんだろう。
図太くなりたくはないけど、「否定されてもいいからちゃんと思った事を言おう」という時がないと人は壊れちゃう気がする。
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