大前粟生のレビュー一覧
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podcastで紹介されていた本なので。
思っていたより難しかった。特に滝馬の人間性が。
何どこにでも馴染めて何にでもうまく対応できる、からっぽだからユウキは彼を求めた。自分の理想の漫才のために。
咲太はその事が分かっていて、滝馬が学校で人を笑わせたり楽しませたりする一方で自分の前ではありのままのからっぽの姿を見せることにどこか安心していたのだろう。そのことがわかっていたのに、滝馬がユウキと組むことを黙って見届けて、いずれどうなるかももしかしたら薄々とわかっていて、だから心配で馬場リッチバルコニーの亡霊で居続けたのか。そんな気がしてしまう。
ユウキくんはいい人ってことやな。とほぼ初対面の頃に -
Posted by ブクログ
劇団俳優の日記という形式で書かれた小説。この日記の書き手が演じる役(菜月ちゃん)について解釈し、自分のものにしようとする様が描かれている。
菜月ちゃんの幼少期に先生からかけられた「呪いの言葉」、母親との関係、最後は「ぶつかり女」になるという筋書きを自分なりに肉付けしながら菜月ちゃんの感情をトレースしていく。
菜月ちゃんの睡眠時間だとか、使っているシャンプーが何かといった細かい部分まで設定して入り込み、最後には役に喰われてしまう。とまとめると、ストーリーとしてはありきたり感があるが、日記形式で読むと主人公が日々少しずつ変化していく様子が生々しく感じられた。
そして途中から、この日記は誰が書いてい -
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ネタバレくっついたり離れたりの2人。そして結婚。そして。一緒にいて気があって楽しくて、でも言いたいこと言い合えてるかと言えばそうではなくて。飲み込んだ言葉や気持ちが澱のように溜まっていく。結婚ってそんなところも折り合いつけていかなきゃなんだろうけど。許せない一線って人それぞれだからね。そんなどうにもならなくなった2人の間に友人の幽霊が現れたことによって奇妙な3人同居生活。おもしろかったです。前半は2人にモヤモヤしたりもしたけど、友人幽霊が登場してから一気にファンタジー。いや、原因や生い立ちなどはしんどくなるけれども3人だからやってける感じがよかったです。
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Posted by ブクログ
よき。テーマに共感。
僕自身、男性的な社会の気持ち悪さとその気持ち悪さに加担してしまってることへの罪悪感を抱えて生きてきたから七森に共感。
でもその上で、白城の立場にもすごく共感した。
あとがきを読んでいても思ったが、白城が悪人として描かれていないのがすごくいいと思った。
結局、他人は他人だし傷つけたくないんだけど、でも関わりたいんだよね。
96 白城もその場にいて、麦戸ちゃんになにも聞かないぬいサーの空気を、破滅しあうようなやさしさなんじゃないかと感じた。ただ、そこにいるだけを肯定したり、しんどい状態でいることを肯定する空気。それは、でも、そこから抜け出さなくてもいいといってるみたいに見え