大前粟生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
圭吾はランニング友達のあやめに惹かれているけれど、恋愛に臆病になっていました。それでも告白。するとあやめは自身が「ポリアモリー」だと打ち明けます。複数の異性と同時に付き合えるというあやめの価値観に圭吾は戸惑います。
圭吾は「好き」という気持ちと「性欲」を分けて考えてしまうので、あやめに踏み込めない。性欲は「気持ちが悪い」と感じてしまう。でも頭では色々考えるけど、「好き」という気持ちは止められないわけで。
一方あやめも圭吾と付き合うことになったものの、もう一人のパートナーに別の交際相手ができたことにモヤモヤしてしまいます。人間のこころというのは合理的に枠にはまるものではないと感じました。
最後に、圭吾とあやめは少しだけ距離を置くことになりますが、またすぐ再会するんだろうなと思います。恋愛というのは、かっこよく、きれいになんかいかないものだと改めて感じました。 -
Posted by ブクログ
7名の若き作家たちのSNS系など令和の時代のアンソロジー。目玉は杉井さんだろうか。「世界でいちばん~」の続編?のような短編で唯一の書き下ろし。他は小説新潮で特集された作品と結城さんの「#真相を~」から1編。目玉の杉井さんが一番のキャリアというのがうむうむ、というところか。全体的にシニカルな作品が多くやはり令和を切り取ることになるとこういった作風が増えるのだろうか。その中で佐原さんの作品は純粋?な青春もので良かった。
浅倉秋成 かわうそをかぶる
Vチューバーを題材にした作品。一番怖かった作品かも。タイトルの良さと2重人格?のような造りがよかった。
大前粟生 まぶしさと悪意
文藝出身ながらエンタメに寄った印象。そうだよなぁ、という読後感が強い。あまり残らず。
新名 智 霊感インテグレーション
明らかに連作短編の1つだろうな、という作品。ホラーとミステリーの掛け合いは相性がいい。ただあまり怖くはない。
結城真一郎 ヤリモク
バカ売れした「#真相を~」からの作品。オチはすぐに分かるが何故そうするのか?というホワイダニットが面白い。
佐原ひかり あなたに見合う神さまを
もっとも青春らしい1編。佐原さんは奇妙な青春の1ページを切り取るのが上手い。推し活に勤しむ彼女はカッコよくタイプは違うが成瀬みたいな存在。ラストに爽やかな風が吹く。
石田夏穂 タイムシートを吹かせ
SFみたいな読み口。企業小説現代バージョンみたいな感じ。この作者は何作か読んだがものすごく硬い印象を受ける。何だがハードボイルドのようだ。
杉井 光 君がため春の野に
恐らく目玉に、と思って書かれた書き下ろし。まあまあな出来上がりかなと思う。実は暗号ミステリーでそれがタイトルにかかってくるのがミソ。但しこの暗号文は分からないぜ。