山口雅也のレビュー一覧

  • フランケンシュタインの工場

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    ネタバレ

    国際低温研究所(ICI)のホップス博士が所有する孤島で、極秘裏に進められる実験計画。死んだ人間に脳や臓器を移植し復活させる手術。手術後、「彼」が心拍と脈拍を取り戻した翌日から、後援者の老婦人エミリー・ワトソンが失踪し、手術の為に集められた医師たちが殺されていく。ICIの活動に疑念を抱いたコンピューター検察局は捜査員のアール・ジャジーンを島に送り込む。潜入捜査を開始するアール・ジャジーン。


    孤島での殺人事件って事でミステリ要素も強めで楽しかった。最終作と言うのは残念。

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    2025年11月25日
  • 生ける屍の死(上)

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    登場人物が外国人なので、読みやすくはない。
    でもスラスラと読めることは読めるが主人公が気の毒で切なく感じた。
    色々と無理矢理な感じはしたが、これまでにないテイスト。

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    2025年10月16日
  • 九人の偽聖者の密室

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    伝説のミステリ小説です。作者はH.H.ホームズ。H.H.  ホームズとは19世紀アメリカで27人を殺した連続殺人鬼の名前だ。これはあくまでペンネームで、その正体は評論家として有名なアンソニー・バウチャーである。おふざけとはいえ現代なら犯罪者の名前を使ったら炎上しそうですよね。

    さて、話はこんなです。

    カルト教団「光の子ら」を糾弾しようと準備を進めていた研究者のウルフ・ハリガンは助手として雇われた作家志望の青年マットと共に集会に参加する。そこで黄衣を着た教祖は呪を唱えてウルフの死を予言する。翌日ウルフは書斎で顔面を撃たれて殺された。現場の窓から黄衣を着た人物が目撃され、書斎は密室だった。

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    2025年03月16日
  • 7人の名探偵

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    「十角館の殺人」刊行から三十周年を記念して出版されたアンソロジー。7人の作家さんが「名探偵」をテーマに本格ミステリを書き下ろした短編集の文庫本。

    ・水曜日と金曜日が嫌い ー大鏡家殺人事件ー 麻耶雄嵩
    →ミステリ作家の主人公が、探偵メルカトルに頼まれた用事の帰りに迷い、大鏡家の邸宅に助けを乞う。休ませてもろてると殺人事件が起きて…。建物の感じとか登場人物の名前とか、どことなく洋風ちっく。鳥を観察するヒュッテ?とか、サラマンダーが〜とか。でも探偵が出てきたらすぐ解決した、すごい…

    ・毒饅頭怖い 推理の一問題 山口雅也
    →落語のまんじゅうこわい、の話が最初に語られ、その後後日談的なスト

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    2025年02月26日
  • 生ける屍の死(下)

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    ネタバレ

    (下巻より)

    シリアルキラーか密室ミステリーかと思わせておいて、
    そこに死亡日時の偽装というか、生きているふりがからんできて、
    謎解きはかなり難しかった。

    確かに革新的な作品だと言われればその通りだが、
    なぜ「このミス」キング・オブ・キングス第一位なのか、
    と問われるとよくわからない。
    海外編が「薔薇の名前」なところから言っても、
    難しいミステリーだから?と思ってしまう。
    わからん。

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    2024年12月21日
  • 生ける屍の死(上)

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    ネタバレ

    このミステリーがすごいのキング・オブ・キングスで1位だったので。

    日本の作家とは思えない文体、
    散りばめられたアメリカの宗教や文化の知識、
    それによる土葬やエンバーミングを踏まえた上の、
    死者のよみがえり設定は素晴らしいと思う。

    霊園と葬儀社の経営者一族の家長が死を迎えようとしている。
    家長の後妻とその息子、前妻の息子たち、娘や孫、息子の愛人とその娘の中には、
    遺言状の変更に一喜一憂する者も。
    そんな中、孫のパンク族の青年が死んでしまう。
    そして世の習いで甦えるが、自分がなぜ死んだかわからないまま、
    次々と人が死んだり甦り、探偵役を務めることになる。

    (下巻へ)

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    2024年12月21日
  • 生ける屍の死(下)

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     様々な謎と混乱を残して下巻へと続いたが、紆余曲折を経て死者が甦る世界線だからこそ成立するフーダニットと「死んでも生き返るのになぜ殺人が犯すのか」という命題に対する答えが秀逸なホワイダニットでもあり面白かった。また、トレイシー警部のへっぽこ推理もお膳立てとして良かった。

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    2024年12月12日
  • 生ける屍の死(上)

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     不可解な死者の甦りが横行するアメリカを舞台にした特殊設定×新本格ミステリーで、上巻の本作は霊園を経営するバーリイコーン一族の遺産相続の問題や不可解な殺人事件に加えてその死者が甦る、はたまた主人公まで死んでから甦ってしまうなど、常識では考えられない設定の数々が下巻への期待を高め、日本と西洋の埋葬や死生観の違いが詳細に書かれていて良かった。下巻でどうなるのか楽しみ。

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    2024年12月11日
  • フランケンシュタインの工場

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    SF。ミステリ。
    貴重なホックの長編作品。
    シリーズものの3作目(最終巻)らしい。
    『フランケンシュタイン』+『そして誰もいなくなった』という設定だけで好き。
    設定も派手だが、ストーリーもなかなかに派手。
    結末は意外とあっさり。
    B級ホラー映画を観ているような感覚。
    変な作品が好きな自分的には、かなり好みの一冊。

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    2024年04月11日
  • 濃霧は危険

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    ミステリー作家の山口雅也さんが、読書通人のための「都市伝説的」作品や本邦未紹介作品を選書する《奇想天外の本棚》

    読書通人を気取りたい小生といたしましてはとても避けては通れない謳い文句であります

    そんな《奇想天外の本棚》二冊目に手に取ったのは、イギリスのミステリ作家クリスチアナ・ブランド女史のジュヴナイル(児童文学のことね)『濃霧は危険』です

    ブランドがこれが読めたら大人の推理小説に進んでも大丈夫という思いを込めた作品とあって、十五歳の少年を主人公にした冒険小説でありながら、大人が読んでも楽しい謎解きが仕込まれていました

    少年少女向けなのでやさしく、さくさく読めて、しっかり面白い

    やる

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    2023年10月07日
  • フランケンシュタインの工場

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     「フランケンシュタイン」+「そして誰もいなくなった」、SFとミステリのコラボ。「屍人荘の殺人」につながっているな。まあまあ面白い。

     バハ・カリフォルニア沖に浮かぶ孤島で、冷凍保存していた複数の人体から手術によって脳やら臓器を取り出して一つの体に移植し、その人間を蘇らす実験が行われる。実験は成功したかにみえたが、実験の関係者が一人ずつ殺されていく…

     本書は50年ほど前に書かれた作品なので、現代の通信インフラの発達は例によって予想されていない。インターネットもスマホもないのだ。孤島とはいえ、科学研究所がある場所で、これはないだろう。そこに違和感があるが、いたしかたないか。

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    2023年09月29日
  • フランケンシュタインの工場

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    山口雅也さん…どっかで聞いたことあるな〜と思ってたんですよ

    そう!『生ける屍の死』の作者やん
    「このミステリーがすごい95国内編1位」で国内編のkingofkingsに選ばれていていつか読もうと思ってたんよね

    その山口雅也さんが選者をつとめ、通のために読んでいる人が少ない、あるいは本邦未紹介の奇想天外な作品を集めた《奇想天外の本棚》シリーズ

    くすぐる〜
    通を気取りたいワタクシのこころをくすぐる〜

    はい!というわけでいきなり最新刊の『フランケンシュタインの工場』です
    売り口上は『そして誰もいなくなった』+『フランケンシュタイン』
    えー!なにそれ〜ど〜ゆ〜こと〜?
    はい、読んでみたら…

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    2023年07月17日
  • 垂里冴子のお見合いと推理

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    山口雅也の連作ミステリ小説『垂里冴子のお見合いと推理』を読みました。
    ここのところ、国内のミステリ作品が続いています。

    -----story-------------
    縁談は事件を連れてやってくる――!

    垂里家の長女・冴子、当年とって33歳、未婚。
    美しく聡明、なおかつ控えめな彼女に縁談が持ち込まれるたびに、起る事件。
    冴子は、事件を解決するが、縁談は、流れてしまう……。
    見合いはすれども、嫁には行かぬ、数奇な冴子の運命と奇妙な事件たちを名人上手の筆で描き出す、特上の連作ミステリーついに文庫化。
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    集英社が出版している月刊小説誌『小説すばる』

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    2023年07月08日
  • 7人の名探偵

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    ネタバレ

    新本格ミステリの作家さん7人による「名探偵」がテーマのアンソロジー。面白かったです。
    メルカトル鮎(シリーズ未読でした)、火村英生、法月綸太郎と名探偵シリーズもあれば、綾辻さんは深泥丘なんだ…という楽しみもありました。探偵AIは2作品。
    「プロジェクト・シャーロック」のみ既読でした。シャーロック・ホームズのAIがあるなら教授もね…という。マイアミの鑑識課員やラスベガスの科学捜査研究所もプロジェクトに参加してくるのも面白かった…以前、募金の名義に名探偵ものの作品の登場人物名を使ってたリストを目にしたことがあって錚々たるメンバーだったのを思い出したりしました。
    「天才少年の見た夢は」の戦中シェルタ

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    2023年06月11日
  • 7人の名探偵

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    日本を代表するミステリ作家による豪華なアンソロジー。
    本格ミステリ界を牽引する方々だけあってクオリティは折り紙つきです。
    ラストを締める綾辻さんの「仮題・ぬえの密室」が本格ミステリの歴史を感じさせて感慨深い気持ちになりました。(あと麻耶雄嵩の扱いで笑いました)

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    2023年05月25日
  • 7人の名探偵

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    新本格ミステリのレジェンド作家による短編集、ではあるけれど、単なるミステリ短編集では済まないのが予想外で面白かった。テーマが『名探偵』であるせいか、『もし名探偵がAIだったら?』という被りもあったけれど、当然物語の展開はまったく違うから、その差異も含めてとても楽しかった。ラストを飾る綾辻行人は、自伝かエッセイのようでもあったけれど、しみじみとした昔語りにレジェンドたちの歴史の重みを感じることが出来、良い余韻の残る締めだったと思う。

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    2023年03月07日
  • 恐ろしく奇妙な夜

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    最初の短編は面白かったが、あとのははじめの方でネタがわかってしまい、さらにドンデン返しがあるといいなと思ったがなかった。発表当時は画期的だったのかも知れないが。

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    2023年02月11日
  • 九人の偽聖者の密室

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    真相自体はそれほど驚くものではないが、ミスディレクションが上手いのでなかなか気づけない。探偵役のシスターアーシェラが魅力的。この作家のものをもっと読みたい。

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    2022年10月10日
  • ミステリーズ《完全版》

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    意欲作がいっぱい!

    どの話も印象的。新しい試みがされていて、ミステリへの愛を感じた。
    CDアルバムを聴くように、どっぷりはまり込んでも楽しいだろうし、
    内容難解なところもあるので、まずはサラッと雰囲気を楽しんでもいいと思う。

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    2022年10月05日
  • 13人目の探偵士

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    面白かった!

    導入ちょっと長かったけど、そのぶん世界観に浸れたかな。
    もともとが懐かしのゲームブックとして作られたお話だということで、遊び心ある構成で好きだった。

    性質上まったく同じことの繰り返し部分がある。そこを我慢してでも、読む価値が有る!

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    2022年09月21日