【感想・ネタバレ】13人目の探偵士のレビュー

あらすじ

ミステリのすべてがこの1冊にある! ――奇妙な童謡を模して、探偵ばかり狙う殺人鬼・猫(キャット)。残忍かつ狡猾な見立て殺人は、13人目の犠牲者に向け研ぎ澄まされていった。密室で発見された探偵皇(たんていこう)の死体、血文字の伝言(ダイイング・メッセージ)と記憶喪失の男、そして消えた凶器。探偵が支配する探偵だらけのパラレル世界で、様々な謎が煌(きらめ)き、可能性が揺らめく。ミステリの真髄!

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Posted by ブクログ

「寝ている猫はそこにいる。だが、厳密に言えば、寝ている猫はそこにはいない。

なぜなら、“寝ている”も“そこにいる”も運動であって、位置をもたないからだ。

この世界とは、そうしたことで成り立っている。そいつがわかれば、これが現実のことか、幻想か、なんて下らねえ疑問は湧いてこねえはずだぜ。」

謎は難しくはないけど、めちゃくちゃ面白い。選択肢の分岐点で何度もやり直して謎解きをする構成が素敵。

あと、世界観が好き。清涼院流水のJDC的な世界観はたまらない。

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2015年10月24日

購入済み

面白かった!

導入ちょっと長かったけど、そのぶん世界観に浸れたかな。
もともとが懐かしのゲームブックとして作られたお話だということで、遊び心ある構成で好きだった。

性質上まったく同じことの繰り返し部分がある。そこを我慢してでも、読む価値が有る!

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2022年09月21日

Posted by ブクログ

キッド・ピストルズシリーズ長編。とはいっても本作は元がゲーム・ブックとして書かれていた物なためいつものシリーズ物とはちょっと違う形式となっている。キッド・ピストルズシリーズの世界観としてはいつも名探偵が出てくるわけだが本作品内ではそれが特に顕著。なんせ登場人物が探偵ばかりという探偵博覧会状態なのだ。そして内容としても犯人に至るまでの伏線の緻密さもさる事ながら、ミステリマニアが思わずニヤッとしてしまうガジェットがふんだんに盛り込まれているので、ミステリマニアなら読んで損はしないだろうと思う。

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2021年09月24日

Posted by ブクログ

ゲームブック形式で読者が探偵士を選択するという、多重解決に仕上げたユニークな作品。優秀な探偵士にしては、未完成なまま推理が披露されているのが滑稽だが、それも含めてこの英国パラレルシリーズの図式なのだろう。ダイイングメッセージが実に見事であった。

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2017年06月08日

Posted by ブクログ

くうわぁ~~やっぱいいっすね~。
山口氏のパラレルワールド本格推理!
おまけにいろいろな名探偵たちも大集合&殺されていくんですね~。これまた私の大好きな設定!
本書でもキッド・ピストルズとピンクがいい味を出しています。
で、ドンデン返しがさらに面白くしていることは言うまでもありません。
本書はゲームブックになっていたんですね~。
私もハマって何冊かやった覚えがありますが、本書のことは覚えていませんでした。
ということで、今回、文庫化するために加筆訂正された模様。
むかしの本を知っている方も読み直されてはいかがでしょうか。
舞台はパラレルワールドですが、山口氏ですもん。
本格推理の定義は忠実に守られていますし、クスっと笑える場面もたくさんあります。
ツウにはメジャーな山口氏ではありますが、もっとたくさんの人に読んでもらいたいものだわ~。

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2015年01月18日

Posted by ブクログ

 読み始めてから気づいたけれども、以前にこの小説のゲーム版(どっちが先かはわからないけど)を見たことがあった・・・
 トリックは忘れていたから普通に楽しめたけれども。


 ゲームブックとかいうもので、小説中に出てくる選択肢を自分で選んで、その選択肢に見合ったページに移動して読み進める。
 子どものころに児童書でこの仕組みのものを楽しんだことはあるけど、小説の文庫本であるとは思わなんだ。

「ゲームブック」という作りが変わっているし、小説の舞台も独自の設定(探偵制度のあるイギリス)だけど、ストーリーやトリックはイロモノではないので自分で推理も可能。

 三人の探偵それぞれが、それぞれ違う解決を推理するというのが面白い。一つの事件を多様に解釈できるようにするのはきっと難しいのでは。まあこの三人の解決はどれも未解決部分が残ってしまうけれども。


 まあ私は日本が舞台のミステリが好きなので、この人のシリーズはたまに気分転換に読めばいいかな という感じです。

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2011年09月19日

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二十世紀末の英国で、探偵ばかりすでに11人殺してる連続殺人鬼“切り裂き猫(キャット・ザ・リッパー)”が、12人目の探偵を殺した死体のそばに、目覚めると居合わせた「私」は記憶喪失で、なぜ自分はここにいるのか? 自分は何者か? 切り裂き猫とは誰なのか?…を、3人の探偵士の中から選んだ人と協力して真相を解明していく…って話なのですが、実際に本の途中で読者は選択をせまられます。
つまり、ABC…どの探偵を選ぶかで、その後のストーリーが変わるのです。それが面白かった。
パンクな刑事のキッド・ピストルズも出てくる。彼は敵なんだか味方なんだか…。

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2010年12月18日

Posted by ブクログ

元はゲームブックを長篇に仕立てた直した作品だそうです。
舞台は「パラレル英国」。
事件発生後72時間は私立探偵が捜査権を持つ。
〈探偵士百年祭〉を控えたロンドンで
殺人鬼・猫による探偵士ばかりを狙った連続殺人事件が起こり
探偵皇までもが12人目の被害者に。
そして密室で死体とともに発見された「私」は記憶を失っていた。
殺人鬼・猫の正体は?「私」は何者なのか?事件の真相は?
色んな名探偵の名前が出てきて楽しいし、事の真相には
なるほどと思ったけど、やはりゲームブックは好みじゃないです。

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2010年05月09日

Posted by ブクログ

パラレル英国を舞台にミステリ要素を盛り込んだ意欲的作品。
奇妙な童謡を模して,探偵ばかりを狙う殺人鬼。
13人目の犠牲者,密室,ダイイングメッセージ,消えた凶器。
そこに倒れていた記憶喪失の男が主人公。
探偵3人の誰を頼るかで物語の展開が変わるが結末は一つ。
ゲーム化もされているようで,選択による様々な展開が描かれる。
パラレル英国とたくさん登場する探偵の設定が面白い。
その分,謎は比較的簡単で深さはいまいち。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

再読。元々がゲームブックで、普通の小説と違う流れ。ミステリとしては王道の筋だと思うけど、作りがゲームブックのテイストなので重さはなくて軽い感じが否めない。面白いんだけど惜しい、かな。元のゲームブックの方も手にして見たいかも。

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2009年10月04日

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