山口雅也のレビュー一覧

  • キッド・ピストルズの冒涜~パンク=マザーグースの事件簿~

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    並行世界のロンドン。パンク刑事が……ちゃんと推理して活躍する。カバは忘れない、のノリが好きだったなあ!ミステリーで馬鹿笑いすることってないんだけど。曲がった犯罪はまさかまさかの。はじめのアレにもちゃんと意味があったとは。マザーグースは全く詳しくないのだけど、そこにいる人たちに共通して染み付いた「何か」に見立てられるように行われる殺人というのは、推理する側も読む側もまるで導かれるようにそうなっていくことを受け入れてしまうんだねえ。その見立ても意味があったりなかったり、偶然そうなっていたり(偶然となるとちょっとしたオカルトだよね)。ちょうどダブル・ダブルを読んだあとだったので、巻末のなぜ駒鳥を殺し

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    2022年09月03日
  • マニアックス

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    「ミステリーズ」に続く「Mシリーズ」の二冊目。短編集。「Mシリーズ」の三冊目にあたる「モンスターズ」を先に読んでいたのだが、この「マニアックス」が今まで読んだ「Mシリーズ」の中で一番面白く読めた。本書はタイトルどおりマニアックな人々を中心にして起こる事件が書かれているが、そのどれもが悲劇であったり喜劇であったりと様々な色に満ち満ちている。その色彩豊かなマニアックな世界がとても面白かった。一番好きなのは「孤独の島の島」かな。ある意味ホラーな真相にゾッとした。

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    2021年12月11日
  • キッド・ピストルズの最低の帰還~パンク=マザーグースの事件簿~

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    キッド・ピストルズシリーズ。五編収録されている。相も変わらず今作でもマザーグースがモチーフとなってそれぞれの事件に彩りを与えている。その中でも一番異色なのは超能力を持った子供たちがメインの「超子供たちの安息日」だろう。特殊設定ミステリでありながらもちゃんとした論理でもってキッドが謎解きをしていく様はまさしく本格の正しい姿といえる。

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    2021年10月04日
  • 13人目の探偵士

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    キッド・ピストルズシリーズ長編。とはいっても本作は元がゲーム・ブックとして書かれていた物なためいつものシリーズ物とはちょっと違う形式となっている。キッド・ピストルズシリーズの世界観としてはいつも名探偵が出てくるわけだが本作品内ではそれが特に顕著。なんせ登場人物が探偵ばかりという探偵博覧会状態なのだ。そして内容としても犯人に至るまでの伏線の緻密さもさる事ながら、ミステリマニアが思わずニヤッとしてしまうガジェットがふんだんに盛り込まれているので、ミステリマニアなら読んで損はしないだろうと思う。

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    2021年09月24日
  • キッド・ピストルズの妄想~パンク=マザーグースの事件簿~

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    キッド・ピストルズシリーズ中編集。今作では三編収録されている。「冒涜」に続くシリーズなのだが今回もとても面白かった。毎回マザーグースがモチーフとなっているのでそろそろそこらがくどく感じるかなーと思っていたのだがそんな事はなく楽しめた。特に一番気に入ったのは「永劫の庭」かな。犯人とキッドの最後のやり取りには胸にくるものがあった。どの話も「妄想」と言われているだけあって狂人の論理が蔓延っていたわけだが、「永劫の庭」ではその狂人の論理にも何か明るい響きを感じられて好き。

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    2021年09月17日
  • 7人の名探偵

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    どの作者名を見ても、ミステリ好きなら知らない者はいないと言ってよい作家ばかりで、その人たちの個性が感じられるアンソロジーなのである。
    7人の名探偵とは、とりもなおさず作者達自身のことであり、この名探偵達の生み出す世界にゆったりとひたるのがよい。
    とはいえ、一つ一つは決して長くないので、どんどん読み進めることができる。

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    2021年02月28日
  • キッド・ピストルズの慢心~パンク=マザーグースの事件簿~

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    改訂決定文庫版で再読。クリスティーのマザーグース物について論じられた巻末特典も、マザーグースミステリ好きとしてはたまりません。読んでいないものが多くて楽しみです。
    お気に入りは「執事の血」。この真相は見抜けた! と思ったのですが。その裏にさらに隠された犯罪があったかもしれないだなんて……ぞくりとさせられました。
    「ピンク・ベラドンナの改心」も、ピンクが好きなので嬉しい一編。SM殺人ってのでかなりイロモノ感がある気がしたけれど、ミステリとしてはしっかり本格。いつもはお荷物感(笑)のあるピンクがしっかり活躍してるのが良いし、そしてキッドとピンクが警察に入ったいきさつがまさかそういうことだったとは。

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    2020年08月15日
  • 生ける屍の死(下)

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    そうきたか!っていう意外性にやられた。
    動機がかっ飛んでて、ポカーン。
    はー、そうでしたか。
    はー。
    そんな感じでした。

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    2020年04月15日
  • キッド・ピストルズの最低の帰還~パンク=マザーグースの事件簿~

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    20190702

    キッドに中古の霊柩車を買わせ、趣味の悪いピンク色に塗らせた発案者はピンクだった。彼女のアメリカ時代のボーイ・フレンドがそういうシロモノを乗り回していたのだそうだ。
    (p.188)

    棕櫚の葉のように屹立したモヒカン刈りの頭に、鋲打ちの皮ジャンパー姿の男は、キッド・ピストルズ、いっぽう、赤いメッシュ入りの染め黒髪に蜘蛛の巣のようなアイシャドーという、やはり悪趣味なパンク族風体の女はピンク・ベラドンナ。
    (p.26 誰が鉤鳥を殺そうが)

    隣の助手席に座って三本目のチョコレートバーをしゃぶっている女の名は、ピンク・ベラドンナ。今は黒く染めた髪(本来の色など本人も忘れている)にメ

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    2019年07月10日
  • キッド・ピストルズの冒涜~パンク=マザーグースの事件簿~

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    以前に読んだ同シリーズの「慢心」の方はイマイチ興が乗らなかったので、かなり迷いましたが、『改訂新版』の言葉に恐る恐る購入を決意。

    結論:買って正解でした(嬉しい誤算)。

    マザーグースに題を取った四編の中短編集を収めた本作。
    動機ありまくりな容疑者ならもっとうまい殺し方があったハズ、という着眼点から推理がスタートする【「むしゃむしゃ、ごくごく」事件】と【カバは忘れない】。
    「衆人環視が作り出した密室もの」の【パンキー・レゲエ殺人】。

    上記三編ともに面白かったんですが、特に気に入ったのはは三編目に収録された【曲がった犯罪】です。パラノイアな登場人物、パラノイアなまでにマザーグースの一編を再現

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    2018年11月23日
  • キッド・ピストルズの冒涜~パンク=マザーグースの事件簿~

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    不良刑事のキッドとピンク、胡散臭い探偵士ホームズJr.、いつぞやのブル博士、マザーグースになぞらえたイカれた事件は、イカした奴らが解決。「曲がった犯罪」は衒学趣味の傑作。ジャンクアーティストの奇想はあまりにクレイジーだが、それだけでなく古典的な仕掛けも随所で光っている。どいつもこいつも曲がったやつばかりだ。

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    2018年10月21日
  • 13人目の探偵士

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    ゲームブック形式で読者が探偵士を選択するという、多重解決に仕上げたユニークな作品。優秀な探偵士にしては、未完成なまま推理が披露されているのが滑稽だが、それも含めてこの英国パラレルシリーズの図式なのだろう。ダイイングメッセージが実に見事であった。

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    2017年06月08日
  • 13人目の探偵士

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    くうわぁ~~やっぱいいっすね~。
    山口氏のパラレルワールド本格推理!
    おまけにいろいろな名探偵たちも大集合&殺されていくんですね~。これまた私の大好きな設定!
    本書でもキッド・ピストルズとピンクがいい味を出しています。
    で、ドンデン返しがさらに面白くしていることは言うまでもありません。
    本書はゲームブックになっていたんですね~。
    私もハマって何冊かやった覚えがありますが、本書のことは覚えていませんでした。
    ということで、今回、文庫化するために加筆訂正された模様。
    むかしの本を知っている方も読み直されてはいかがでしょうか。
    舞台はパラレルワールドですが、山口氏ですもん。
    本格推理の定義は忠実に守

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    2015年01月18日
  • 垂里冴子のお見合いと推理

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    2014.7.5.きっと、本流ではない作品から山口雅也さん初読み。お見合いするたびに事件に巻き込まれる垂里冴子。破天荒な妹空美弟京一三人きょうだいのキャラ設定が面白かった。もちろん事件もそれぞれ、なぜだろうっていう興味が一つ一つ解決できて良かった。解説が加納朋子さんで、それも面白かった。

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    2014年07月05日
  • PLAY プレイ

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    人形、ボードゲーム、隠れ鬼、RPGゲーム

    「遊び」にとり憑かれた人々は・・・

    4作品からなるホラーミステリ
    どれも「あるかも・・」という感じでなかなか読みごたえあります

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    2013年08月27日
  • ミステリーズ《完全版》

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    推理小説です。期待せずになにげなしに買ったのですが、面白かったです。十分、楽しめる、大穴みたいな本かもしれません。

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    2011年07月04日
  • 奇偶(下)

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    奇偶。

    タイトル通りの奇偶尽くしの上下刊は圧巻。

    奇偶なのは読んだタイミングと、オープニングの原発事故?!

    読まされた感のある一冊です。

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    2011年03月29日
  • 奇偶(上)

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    奇偶。

    タイトル通り、奇偶尽くしの上下刊は圧巻。

    何より奇偶なのは読んだタイミングと、オープニングの原発事故?!

    読まされた感のある一冊です。

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    2011年03月29日
  • PLAY プレイ

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    この人の本初めて読みました。
    なかなか読みやすい!面白かった!
    ミステリーホラーとなってますが、ホラー色が強かったのは「蛇と梯子」かな。これが1番すきでした。
    「黄昏時に鬼たちは」は完全ミステリーだよねぇ。

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    2012年01月11日
  • ミステリーズ《完全版》

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    面白い。全部がミステリーではない気もしますが。「解決ドミノ倒し」が一番笑えます。「私が目撃者です」はちょっとどきりとしました。

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    2010年05月03日