山口雅也のレビュー一覧

  • 7人の名探偵

    Posted by ブクログ

    新本格ミステリ30周年記念アンソロジー。ミステリを象徴する「名探偵」たちが登場する。特に、麻耶雄嵩「水曜日と金曜日が嫌い -大鏡家殺人事件-」、有栖川有栖「船長が死んだ夜」、法月綸太郎「あべこべの遺書」は、それぞれ名探偵のメルカトル鮎、火村英生、法月綸太郎が登場する、とても良い作品。また、山口雅也「毒饅頭怖い 推理の一問題」は、落語をテーマにした作品で、かつ最後のサプライズに驚かされた。

    0
    2024年11月30日
  • キッド・ピストルズの冒涜~パンク=マザーグースの事件簿~

    Posted by ブクログ

     パラレル英国を舞台にした本格ミステリーで、全編マザーグースが絡んでいるところや主人公のキッド&ピンクのキャラが魅力的だった。全編もれなく面白く、特に『曲がった犯罪』はトリックは勿論ラストの余韻も最高だった。

    0
    2024年10月08日
  • マニアックス

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    よい塩梅

    私はコテコテの推理小説が好きで、最初は驚いたけれど、
    この作者さんのトンデモ展開は面白く読めた。
    話の持っていき方や、語り方や、トンデモ部分の割合…よいバランスだから成り立つのだと思う!

    0
    2023年08月21日
  • フランケンシュタインの工場

    Posted by ブクログ

    ホックの未訳というだけでも嬉しい。訳者が違うけど、ホックの不器用な文体だ。特殊な時間設定が、目新しいゴシック感をもたらしている。終盤近くのサスペンスもあったし、意外な結末もあった。

    0
    2023年06月02日
  • 誰?

    Posted by ブクログ

    なぜ今バドリス?という意表をつく国書刊行会というより山口雅也氏のチョイス。
    舞台はソビエト連邦ありし日の冷戦時代、国境付近の研究所での事故で重傷をおった研究員がソ連に収容されサイボーグ化され解放。顔はロボコップなみに仮面で覆われ体も多くが機械となって解放された。果たして本物の研究員なのかスパイなのか?

    第三次大戦前夜の位置付けとなった現代において、もはや洒落にならない情報戦。歴史は懲りずに繰り返してしまうのか。という表面上のサスペンスもどきどきなのですが、この本の本質である自分とは何であるかどのように証明できるのか?という深いテーマが1周回って現代的。一度疑われたりレッテルを貼られたら「そう

    0
    2023年03月16日
  • 誰?

    Posted by ブクログ

    はじめの方は退屈だったが、だんだん面白くなった。最後は少し判じ物。スパイスリラーに見せかけた、天才的科学者の成長と喪失の物語。

    0
    2023年02月09日
  • 生ける屍の死(下)

    Posted by ブクログ

    死者が甦るという現象がアメリカの各地で発生したことが主軸の舞台となる特殊設定ミステリ。最初は設定が突飛すぎて読もうかどうしようか悩んでいたのだが、いざ読み進めてみるとこれが滅茶苦茶面白い!死んだ人間が甦るわけだが、死者には死者なりの悩みや葛藤がありそこには勿論生者の思惑も絡んでくる。途中まではしっちゃかめっちゃかの乱痴気騒ぎの無礼講パーティーという有り様で、この五里霧中状態にどんな収拾をつけるのか気になって気になって頁をめくる手が止まらなかった。そうして最後に告げられた犯人の名を示す手掛かりは、きちんと作中に散りばめられていたのに全く気付かなかった。うーん、見事にしてやられた!でもこの感覚が最

    0
    2021年11月10日
  • 7人の名探偵

    Posted by ブクログ

    ミステリーアンソロジー7作品短編集。あとがき解説無。
    新本格30周年記念に寄せて7人の名探偵を一気に味わえる心にくい演出です。
    順に読み進め7作目の『仮題・ぬえの密室』に全てが集約され、ずっしりとした本格の歴史を感じました。これから読まれる方にも入りやすい作品を探すのにお勧めです。

    0
    2020年11月03日
  • 7人の名探偵

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    新本格30周年の記念アンソロジー。
    新本格に夢中になってたのが20年前くらいなので、思えば自分も年をとったものだなあと。あと、出産~育児で読書から離れていたのもあり、これで久しぶりに読んだ作者も結構いたりして懐かしくなった。
    全体を通して、ストレートな本格の割合が低くて、結構意外だった。全員の個性が良く出ているというか。意外とみんなゴリゴリの本格というわけではないんだねえ、なんて思った。でもそれがつまらないわけでは無くて、それもとても楽しめた!!

    ○「水曜日と金曜日が嫌いー大鏡家殺人事件―」
    麻耶雄嵩らしい。「7人の名探偵」と言われてメルカトル出してくるのがすごいと思ってしまった。でもやっぱ

    0
    2020年09月07日
  • キッド・ピストルズの妄想~パンク=マザーグースの事件簿~

    Posted by ブクログ

    パラレル英国を舞台にしたマザーグースミステリ短編集。さまざまな形での狂気や妄想に囚われた奇妙な人たちが引き起こす奇妙な事件。だけれども、狂気や妄想なりにもそこには一貫した論理があって、きちんと論理的に解かれる爽快なミステリです。イロモノ感はとても強いシリーズだけれど、本格度も高いなあ。本当に読んでいて楽しい♪
    お気に入りは「神なき塔」。実はこういうの、一番嫌いなタイプのジャンルなんですけどね(苦笑)。物理大嫌い。ていうか、もう受け付けない。でもダンプリー博士の講義が意外とわかりやすかった……。そして事件の解決に続き、あの結末。キッド、よくやった! と思ってしまいました。

    0
    2019年06月19日
  • 垂里冴子のお見合いと推理 vol.3

    Posted by ブクログ

    やーおもしろかった。 読み進めると、結構グロいシーンもあったけど、どうやら、クロスオーバー作品らしく、そちらの作品(トーキョーサム)も購入してしまいました(。・m・)クス 解説を読んでさらに、ふむふむほーほー。 なんとドラマ化されていたそうで、冴子さんは若村麻由美!ん〜いいんだけど、わたしはやっぱり檀蜜だなぁ。 この作者、もっと追いかけていくつもりです☆

    0
    2019年06月12日
  • 続・垂里冴子のお見合いと推理

    Posted by ブクログ

    あーおもしろかった!それが第一声☆相変わらずの冴子さんだったし、続編もやっぱり楽しめました。 あともう一冊、冴子さんシリーズがありますが、読むのが惜しい!空美や京一のキャラもイキイキしてていい☆ひそかに合子おばさんが好きだな。もっとシリーズ化して、ドラマ化とかしてほしい!

    0
    2019年06月12日
  • 垂里冴子のお見合いと推理

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初めての作家さんだったが、お見合いと探偵というギャップに惹かれて購入。買ってはじめて、短編集だと気づく。サクサク読めて、ほんとにライトミステリって感じ。嫌いじゃないけど、あとには残らない感じ。冴子さんのイメージは絶対壇蜜☆意外とドラマ化したらおもしろいかも☆

    0
    2019年06月16日
  • キッド・ピストルズの最低の帰還~パンク=マザーグースの事件簿~

    Posted by ブクログ

    シリーズ4冊目。初文庫化ってことで初読作品ありだわ~♬
    読んでる時にラジオからアニメでパタリロ演じた声優さんの訃報と共に『クックロビン音頭』が流れて感慨深いものがあったぞ

    0
    2019年04月14日
  • キッド・ピストルズの冒涜~パンク=マザーグースの事件簿~

    Posted by ブクログ

    改訂決定版で再読。マザーグース&見立て殺人が大好物なので、もうこのシリーズは大好きとしか言いようがありません。でも読んだのが昔なので、かなり忘れてました(苦笑)。
    パラレル英国を舞台に繰り広げられる、イカレたとしかいいようのない事件の数々。フィクションだからこそ楽しめるこういう事件が楽しくって仕方ありません。事件現場のシチュエーションだけでも楽しめるのに、もちろん本格的な推理も楽しめ、最高!
    お気に入りは「曲がった犯罪」。マザーグースの物語への密着度も高いし、やはりこれが一番本格として綺麗な解決だったなあ。さりげないところにあった伏線にもあっと驚かされたし。まさかそこから証拠が出てくるとはっ!

    0
    2019年01月17日
  • 古城駅の奥の奥

    Posted by ブクログ

    本書がジュブナイルの「ミステリーランド」で書かれたことの目論見、『ステーションの奥の奥』から改題された意図、舞台に東京駅が選ばれた理由、登場人物の名前や言動に隠された意味。
    すべての描写がプロットに貢献し、伏線が回収される快感を味わえる。
    無駄がないことの気持ちよさ。
    ラストの余韻も心地よい。

    0
    2017年01月28日
  • 13人目の探偵士

    Posted by ブクログ

    「寝ている猫はそこにいる。だが、厳密に言えば、寝ている猫はそこにはいない。

    なぜなら、“寝ている”も“そこにいる”も運動であって、位置をもたないからだ。

    この世界とは、そうしたことで成り立っている。そいつがわかれば、これが現実のことか、幻想か、なんて下らねえ疑問は湧いてこねえはずだぜ。」

    謎は難しくはないけど、めちゃくちゃ面白い。選択肢の分岐点で何度もやり直して謎解きをする構成が素敵。

    あと、世界観が好き。清涼院流水のJDC的な世界観はたまらない。

    0
    2015年10月24日
  • ミステリーズ《完全版》

    Posted by ブクログ

    趣向を凝らした短編集としてはどの作品も読み応えがあり、特に「不在のお茶会」は哲学的に『私』を論考するにあたって最良のメタミステリーかもしれない。謎、わからないものとしての「ミステリー」を解き明かしていく過程で、ページをめくる指はなかなか止まらない。

    0
    2014年11月17日
  • ミステリーズ《完全版》

    Posted by ブクログ

    5 

    CDを模した構成に強烈な共感を覚える。と言うのも、私も自分の創作物を並べる際に、同様のことをするからだ。

    オープニングトラックはコレ、2番目はヘヴィなヤツ、3番目はキャッチーなコイツ、インストゥルメンタルはこの位置、これはバラードだから後ろから2番目、いや3番目かな、終わりにアウトロも付けよう、先行シングル(ダイレクトメール)はコレね、とかなんとか。

    さらにかつては家族や知人が呆れるほどのCDやらなんやらのコレクターだった。音楽好きで、オーディオ好きで、蒐集家で、表現者で、ミステリ好き。登場人物に我が身を重ねる。
    「蒐集の鬼」のマッケリー氏は私だ。“人知れず埋もれている宝物を掘り出

    0
    2012年12月21日
  • ミステリーズ《完全版》

    Posted by ブクログ

    「このミステリーがすごい」95年度版国内ミステリ一位を獲得した作品。


    「DISC-1」 「DISC-2」 の二部に分けられたアルバムに似た作りがなんともいえず洒落ている。


    それぞれの作品群はというとこれまた素晴しい音を奏でる物ばかり。

    クラシックからロック、パンクに至るまで古今東西の音を楽しめる・・・。


    ・・・・・・

    ・・・・・・・・・・・・

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


    物語という音の余韻に浸ろう・・・・・・。

    0
    2009年10月04日