船橋洋一のレビュー一覧
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船橋洋一氏は朝日新聞が創った「知の巨人」&「Global」
これだけ国際ネットワークを持っている人はいない
読み進めるほどに元気がなくなるが、日本の足元は米国の中国戦略の転換に乗って流れは良い
1.バブル敗戦は必然
①プラザ合意②半導体協定③BIS規制の三位一体で攻められたが、日本は局地戦の対応に追われて終始狼狽
「国家戦略」としてまとめ上げる組織・人材は居なかった
2.デジタル敗戦
①失敗の許容vs官僚無謬のフィクション
②原則自由vs業法による官の縛り(1940年体制)
③制度改正のスピードvs時間音痴・先送り・調整優先
戦時体制の韓国・台湾に劣後した
3.尖閣ショック
日本と中国 -
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「フクシマ戦記(下)」
1.天皇の理解と行動
3月15日午前 田中俊一前原子力委員会委員長代理がご進講
①炉心が溶融している「メルトダウン」
②事故はスリーマイル・アイランドのスケールをはるか超えている
③3月16日ビデオ収録・放映
厳しい状況の認識と国民への激励
→「天皇が東京に残っている」との驚きと感嘆の声
「自衛隊・警察・消防・海上保安庁らの努力に感謝」
仙台松島航空基地で昼食 制服自衛官と初めて
2.マイケル・マレン統合参謀本部議長
①日米間の情報共有が不十分
②日本政府は資源を活用できていない
③戦略的・長期的取組になっていない
→日本側は反発 最後は自衛隊の覚悟ある
3.米 -
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2026/06/09「フクシマ戦記上」船橋洋一
「カウントダウン・メルトダウン」の10年後に書き改めたモノ。
1.福島第一原発の1,2,3号機が次々とメルトダウンを起こし、4号機が火災を起こした「並行連鎖原災」だが、本質は「人災」
①絶対安全神話の罠
②安全規制ガバナンスの不全
③安全規制のガラパゴス化
④国策民営化の曖昧さ
⑤国家的危機での危機管理とリーダーシップの欠如
2.官僚機構の劣化こそが問題
福島第一の危機管理は
①炉の冷却安定
②放射能封じ込め
③住民避難
3.自衛隊の二正面作戦 「①地震・津波」「②原発事故」
折木統合幕僚長へワシントンより電話17日07:00
国家の存亡の危機に -
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2026/06/01「原発敗戦」船橋洋一
2011.3.11の東北大震災は①地震②津波③原発の3つの災害をもたらしたが、最大のモノは「原発」である。しかし直接の死亡者が限定的なためか、あるいはその後の国家経済に直結するためか、原発の被害意識は少しずつ矮小化されてきている。
本書はそのような日本的な幕引きに「No!」を迫るものである。「危機を直視しない国家は滅びる」
そのために「先の敗戦」と重ねて「原発敗戦」を見る。まさに現代版「失敗の本質」であり、第2部では、野中郁次郎先生、半藤一利氏との対談が用意されている。
1.危機の備え無き組織運営は、「兵站」無く、「玉砕」を強いる。
2.情報軽視・イン -
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「トゥキディデスの罠」を米中首脳会談で習近平が言及していたのをきっかけに本書に辿り着きました。
約10年以上前の本ですが、名著です。
覇権国と新興国との衝突は歴史的にも繰り返されてきており、その根本には新興国の承認欲求と覇権国の焦りがあると言う「トゥキディデスの罠」ですが、とても本質的で目から鱗でした。
例えば、イギリスがアメリカに対してかつて戦争を回避するために世界のリーダーを譲り渡したのと同じ様に、アメリカも中国のナンバーワンを容認するのか等、興味深い問題定義が数多くあります。
諸行無常、アメリカがずっとトップに君臨することは不可能である中、日本がどういった立ち位置に着くべきか再考できる本 -
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平和安全法制、オバマ大統領の広島訪問、消費税増税、戦後70年談話など、それぞれのイシューについて、与党重鎮や官僚をどのように動かし(根回し、人事配置を含め)、米国大統領・ホワイトハウス、中韓首脳とどのように対峙してきたか、安倍元総理の行動記録がよくわかる本。関係者への多数のインタビューを通じ事実ベースで語られており、高い解像度で安倍元総理の考えや行動を理解することができる。
上巻だけでも、安倍元総理がいかにして本来の意味で「戦後」を取り戻したかったのか、それをどのように実現しようとしていたのか、が如実に伝わってくる。安倍元総理の理念を継ぐとされる高市現総理の政権下の今後を卜う意味でも参考になる -
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2022年の参院選の遊説中に奈良の駅前で暗殺された安倍元首相の年代記。
上巻はトピック毎に経緯がまとめられている。
章立てに沿って、再登場、アベノミクス、靖国神社、尖閣諸島、TPP、慰安婦、戦後70年首相談話、平和安全法制、ヒロシマ/パールハーバー、消費税増税。
所謂リベラルからすれば国粋主義の巨頭なのだろうが、筋の通った国家観や国家運営の原則に則って司られた7年半の実績の重さを実感する。
著者は「通貨烈々」などを著した船橋洋一。
経済、安全保障などの外交交渉の裏側を掘り下げた著作に定評があり、本書も公開情報やインタビューなどを通じ、項目毎に米大統領から本邦各省庁職員に至る交渉関係者の言 -
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下巻は外交、天皇退位と改元、コロナ、そして退陣について。
北方領土問題の難しさがよく伝わった。日ソ共同宣言で二島返還を合意してしまった以上、二島返還で動くというのも政治決断としてはあり得るとは感じた。ロシアのウクライナ侵攻により、当分は北方領土問題の進展は難しいだろう。
そして、本書のタイトルの『宿命の子』の意味が最終章で説明されていた。安倍晋三は東条内閣の閣僚、国論を二分する安保改定を行った総理大臣岸信介の孫として生まれ、普通の家庭とは異なる環境で育っている。生まれながらにして歴史の当事者として、歴史に向き合うことを余儀なくされた人生だったのだろう。
また、安倍晋三は卓越した外交実績を残した -
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第二次安倍政権発足から、アベノミクス、靖国参拝、尖閣問題、TPP、戦後70年首相談話、平和安全法制、消費税増税などについて。参院選までに上下読もうと思っていたが、結局この時期になってしまった。
印象深かったのは戦後70年首相談話と平和安全法制の章である。
終戦の節目のたびに首相談話が中国の歴史戦の道具にされては敵わない。安倍は70年談話を最後の談話と位置付け、村山談話を踏襲しつつも「謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」との文言を盛り込み、国内でも中韓でも一応それなりに理解を得られた。
自身で言うように保守派の安倍晋三だからこそ、リベラル派からの期待値は低いし、保守派からの理解も得やすかっ -
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2025.07.21
人の真の評価は棺に蓋をしてからしかする事ができないのだということを痛感させられた一冊。
アベ政権には毀誉褒貶がつきまとうが、本人は国論を二分する議論ができるのが民主国家だという趣旨のことを述べていたと知り、懐の深さに想いをいたし、マスコミのアベ批判の浅薄さを振り返る。
また、昨日.2025.07.20の参議院選にも大敗し、明日をも知れぬ石破政権をみていて確実にいえる安倍政権の功績というか強みを2つだけ指摘する。
ひとつは長期政権は外交力を生み出すということ。
もうひとつは、国家的な課題に対処するには長期政権、力のある政権にしかなしえないということ。
いわゆるリベラルの人に -
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重厚な取材に裏打ちされた記述。
紹介される話のネタがイチイチ面白い。安倍本人がエピソードトークが上手いというのが頷ける。それを丹念な取材で掘り起こして紡いでいるものだから、本の分厚さとは裏腹に読みやすいというかグイグイ引き込まれる。
(是非はさておき) 構想・理念を掲げて国内外の重要な政策課題にあたった政権だったのだなと再認識させられた。だがそれ以上に、リアリズム、実務主義、戦略的な歴史観、「開かれた保守」のように表現される、柔らかな立ち居振る舞いの数々が新鮮で印象に残った。
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自己啓発的トリビア・備忘として
「反省ノート」(p574)
・政策が正しくても優先順位が正しくないと、結果と -
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デフレ経済下で金利を下げて金融緩和するのはマクロ経済の観点からは当然の政策で、これによって派遣切り、ブラックバイトみたいな困窮が解消されたのは事実。日本のリベラル界隈は安倍晋三の右寄りの政治姿勢嫌いを拗らせて緩和的、反緊縮的な財政政策すら敵視し、マスコミを巻き込んで反安倍晋三キャンペーンを展開、一般にも悪者という印象を与えてしまったのは日本にとって不幸だと思う。某政党に至っては堂々と減税に反対する有様だ。
本書ラスト近くで消費増税に関する記述があるが、今や財務省ベッタリの自民党政調会長が安倍晋三によって財務省の影響力を抑えるために抜擢されていたというのは非常に驚いた。また消費増税のような国民生 -
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シンクタンクとは何か
政策起業力の時代
著:船橋 洋一
中公新書2532
今日本に必要なのは、私企業を支援し、私利暴利を得るのに加担するコンサルティングファームではなく、複雑な社会全体の問題・課題に取り組み、それを解決に導く、シンクタンク、ドゥタンクである
■シンクタンクとは
政策立案者と一般市民が公共政策についてのより良い意思決定を行うために、国内・国際問題の政策志向の調査・研究、および助言を行うための永続的な組織・機関である
シンクタンクの共通の機能
①政策研究集団
②政策分析と政策提言を行う シンク・アンド・ドゥタンク
③政策課題の解決のために、多様なアクターを巻き込む活動