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「法の支配」が崩れた世界でできることとは? アナ-キーで弱肉強食! 国際社会を生き延びる知恵。 米中対立、ウクライナ侵攻、イスラエル・ハマス衝突――。 国際秩序とルール・規範の崩壊によって、 地政学的危機と地経学的危機のマグマが共振しながら噴出する「危機の20年」。 武力紛争を回避するためには地政学を学び、 米中対立の時代を乗り切るためには地経学で考えなければならない。 そのリテラシーを磨くための一冊。
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Posted by ブクログ 2024年01月20日
新型コロナの流行、ロシアのウクライナへの侵攻、そしてイスラエルによるパレスチナへの報復等、国際情勢は日々目まぐるしく変わり、少し先の未来ですら何が起こるか予測のつかない状況になっている。何より習近平体制で年々力を強め、今や世界第2位のGDPを誇る中国の動き方が世界の最大の注目ポイントである事は間違い...続きを読むない。民主的な国家と違い、先制主義的な体制は瞬く間に国家を一定の方向へと導き、その政策スピードには日本のそれは愚か、米国ですら追随するのは難しい。諸外国は中国の出方を窺い、その発言や行動に振り回される。残念ながら日本をはじめかつての先進国は中国のプレゼンスには遥かに及ばない状況が続く。一方でこの中国の動き方はある意味分かりやすく、一帯一路政策や台湾、南シナ海をその手中に収めようとする動きは単なる自国最優先の覇権主義でしかないとも言える。中国の利益の源泉をしっかり見極めれば、ある程度先の動きは読める。然し乍ら、それがわかったとしても、相互に経済的にも依存関係を持ってしまった一国が単独で挑むのは不可能である。 本書は中国とアメリカを中心とした世界感を地政学的にそれらを取り巻く周辺諸国の在り方、そして将来の日本の動き方を示唆する内容となっている。役割として影響力の大きいインドやオーストラリア、そして東南アジアに南米やアフリカ諸国との信頼関係をどの様に気づいていくかの参考になる。なお従来の地理的な距離感を意識した地政学の世界から、現在はサイバー空間や宇宙空間までを結ぶ距離感の測れない、無いに等しく経済的な繋がりこそ電子空間上で決済の大半は繰り広げられる世界となった。よって直接の行使力を発揮できる地政学から経済中心の地経学に変わってきている。ロシアがウクライナを侵攻した際に国際的な決済システムであるSWIFTから除外された事は記憶に新しいが、そうした経済制裁はある意味軍事力による制裁よりも恐ろしい。それらを踏まえて本書を読んでいくと、過去の失敗に縛られ、失敗を恐れ中々前に進めず政策スピードの遅い日本が世界の中心点から徐々に離れていくのを感じる。一時期安倍政権時にはTPPなどで国際的に再び日本がイニシアチヴを取るチャンスは訪れたが、コロナやトランプの登場により停滞を余儀なくされた。また日本のインテリジェンスは未成熟で外交に必要な各国情報の入手にも未だ未だ課題は多い。日本企業特有の決定スピードの遅さからくる技術革新能力不足も相まって、外交面でも民間の力においても官民課題山積の状態にある。 日本人特有の気質なのか、過去の過ちからくる徹底した失敗への恐怖なのか、やり方も考え方も大きく変えなければ、このまま世界の主要舞台に残る事は愚か、中国に尖閣も沖縄も併合されるのを指を咥えて見ているだけになる。そろそろアメリカの抑止力が効かなくなった後の事を真剣に考えるきっかけになる本であろう。
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地政学時代のリテラシー
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船橋洋一
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