船橋洋一のレビュー一覧

  • 宿命の子 上 安倍晋三政権クロニクル

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    安倍総理については、橋本五郎の本もあるが、中身が非常に偏った、かつ、間違った内容が書かれていた印象。それと比べると、舟橋洋一氏の取材力に圧巻される。特に外交については、この本を読んで初めてアメリカや中国との関係などが分かったような気がした。消費税率引上げについても、知らなかった側面をしることができて、非常に面白かった。

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    2024年12月08日
  • 宿命の子 下 安倍晋三政権クロニクル

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    上巻に続き650ページもの長編。
    トランプ、プーチン、習近平など
    お互いに自国の国益を守るために
    戦った様子が生々しくえがかれていた。
    なかでもトランプとのやりとりは興味深かった。
    私は安倍さんが好きだったので、約10年前に
    地元に来た時に見に行ったのだが、今はもう見ることができないのが、とても残念だ!

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    2024年11月22日
  • 宿命の子 上 安倍晋三政権クロニクル

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    550ページもの大作、やっと読み終えた。
    安倍さんは私の最も尊敬する政治家です。
    いろいろあったことが、なまぐさく書かれていて、当時のことを思い出しながら読み進んだ。
    下巻はトランプやメルケルなどとのやりとりが
    でてくるようで、楽しみ。

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    2024年11月20日
  • シンクタンクとは何か 政策起業力の時代

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    シンクタンクとは何か
    政策起業力の時代
    著:船橋 洋一
    中公新書2532

    今日本に必要なのは、私企業を支援し、私利暴利を得るのに加担するコンサルティングファームではなく、複雑な社会全体の問題・課題に取り組み、それを解決に導く、シンクタンク、ドゥタンクである

    ■シンクタンクとは

    政策立案者と一般市民が公共政策についてのより良い意思決定を行うために、国内・国際問題の政策志向の調査・研究、および助言を行うための永続的な組織・機関である

    シンクタンクの共通の機能
     ①政策研究集団
     ②政策分析と政策提言を行う シンク・アンド・ドゥタンク
     ③政策課題の解決のために、多様なアクターを巻き込む活動する

    シンクタンクの活動
     ①長期、短期の調査・研究の実施
     ②本の出版、具体的な行動志向のペーパーに発表
     ③世論、政策当局者、メディアに訴える
     ④政府に継続的に人材を提供する

    多種多様な利害関心層を境界横断的に招き、多様な視点から問題検証の場を設定する
    タスクフォース、スタディーグループといった有識者会合を開催する
    ブリーフィング・ペーパー、エグゼクティブ・サマリーをタイムリーに情報発信する
    本や本格論文を刊行する
    「提案なくして敬意なし」オリジナルの提案を行いつづける。斬新であればあるほど、そのリスクを負う
    シンクタンク存続のためのエコ・システムを形成する
    政権への参画:入口、政権からの退場:出口。これを回転ドアという

    シンクタンクが提供するのは、政策研究者である
    インターンシップ、フェローシップが若手研究者を支える

    ■米国

    ・カーネギー国際平和財団
     国家間の紛争を一刻も早く廃止することが目的

    ・外交問題評議会(CFR)
     フォーリン・アフェアーズの発行
     太平洋戦争後の日本の青写真を作った
     マーシャルプランへ(欧州復興計画)への参画
     キッシンジャー

    ・ブルッキングス研究所
     税制金融政策のエキスパート
     FRBのバーナンキをヘッドハンティングする

    ・ランド
     ベトナム戦争での深刻な課題に直面

    ・戦略国際問題研究所(CSIS)
     外交・安全保障のトップシンクタンク
     アジア戦略への取り組み

    ・新経済思考研究所(INET) ジョージソロスのシンクタンク

    ・反シリコンバレー

    ・世界経済フォーラム(WEF) ダボス会議

    ・高等国防研究センター(C4ADS)
     AI,リーガルテック、ビッグデータ 情報、データのテクノロジストによる、調査・分析の新機軸を追求する機関
     
    ■中国とロシア

    <中国>

    21世紀に入って、イラク戦争、リーマン・ショック、ブレグジットで、西側はオウン・ゴール、中国の国際政治のパワーバランスが増大

    ・社会科学院
    ・中共中央党校
    ・上海国際問題研究院
    ・中国現代国際関係研究院(CICIR)

    党中央の考えを忖度する、中央政府の歓心を買おうというインセンティブが働いている
    すべてのシンクタンクは、どこかの政府、党機関に属している

    中国の3つの問題 経済リスクの軽減、貧困の撲滅、環境汚染の克服

    <ロシア>

    ・コンラート・アデナウアー財団(KAS)
    ・フリードリヒ・エーベルト財団(FES)

    欧州のシンクタンクに資金注入を行い、間接的に影響力を行使するケース
    ロシア政府が、欧州にシンクタンクを設立するケース

    ■政策起業家の素顔

    ・学問としての政策研究は危ない学問とされて、学者たちは政策研究の場は退却している
    ・その穴を埋めるのが、シンクタンクである

    ・ジョセフ・ナイ
     ソフトパワー概念
     冷戦後の同盟漂流
     クリントン時代の日米同盟の再確認

    ・グレアム・アリソン
     アテネとスパルタの「ツキジデスの罠」、つまり台頭国と覇権国との関係調整の失敗の罠

    ・フレッド・バーグステン
     キッシンジャ・ドクトリンに学ぶ
     自転車理論 各国が自由化の不断の努力をしなければ保護主義に傾斜してしまう

    ・リチャード・ソロモン
     中国通
     フィリピンの米軍基地問題

    ・ジェームス・スタインバーグ
     東日本大震災の米兵の支援

    ・マイケル・グリーン
     CSISの日本チェア
     アジア海洋透明性イニシアチブ
     中国の地政学的洞察

    ・ファリード・ザカリア
     文明の衝突
     視座革命

    ■日本の課題

    理念と政策が求めらている日本の課題

    上位100位に入る日本のシンクタンクは2つしかない
    ・日本国際問題研究所
    ・アジア開発銀行研究所

    日本には、外交・安全保障政策に関するシンクタンクが極端に少ない

    ・防衛省防衛研究所
     国際的レベルの研究者を抱える
     防衛省防衛政策局での職務経験のチャンスもあり政策志向の研究者の層が厚い
     政策研究大学院大学、パブリック・セミナー(大阪大学連携)

    ・高見澤將林(たかみざわのぶしげ) 防衛政策の権威 ジュネーブ軍縮会議日本政府代表 原東大客員教授

    ・日本の3つのない ユーザがいない、カネがない、ディレクターがいない

    ・深刻なのは、政策専門家集団としての霞が関の機能と役割、使命が空洞化。

    ・日本のシンクタンクが変わらなけれならない理由
     ① 成熟した民主主義国家では、政策決定者は、政策形成の議論を開かれた場で行い、差は買いへの説明責任を果たさなければならない
     ② 現在世界各国のシンクタングが政府と共同作業を行うなど、対外関係構築のアクターとして無視できない力を持ちつつある
     ③ 第四次産業革命の技術革新や、経済社会イノベーション、サイバーセキュリティなどのグレーゾーン型地政学的リスクの出現により、公と民の関係を再構築する必要が生じている
     ④ フェイクとポピュリスト的極論に侵食されつつある言論空間の中で、証拠本位の政策立案とそのための情報開示を行う必要がある
     ⑤ 医療・介護、地方創生、グローバル需要、成長戦略としての環境保護、災害対策とった多様なニーズと、社会サービスが増える一方で、財政規律を回復しなければならない

    人口政策 金融政策 労働政策 教育政策 医療政策 環境政策 
    エネルギー政策 地方政策 対中政策 日米同盟 米軍基地 南北朝鮮
    核不拡散 多国間防衛外交 地経学 第四次産業革命
    気候変動 ポピュリズム ナショナリズム 国境 フェークニュース
    メディア・ジャーナリズム 監視社会 監視資本主義 シルバー民主主義
    世代間構成 財政規律 税の受益と負担

    日本の政策起業力の課題

    ・シンクタンク自体が課題設定を行うこと
    ・事実とデータと分析に基ずく証拠本位の政策研究に徹すること
    ・利害関係者とオーディエンスの包摂力と、境界接続・横断性を心がけ、議論の場を主宰する力を発揮すること
    ・シンクタンクの独立性を貫くこと
    ・健全な楽観主義を持つこと

    目次
    第1章 時代がシンクタンクをつくり、シンクタンクが時代をつくる
    第2章 米国シンクタンクの政策起業力
    第3章 ポピュリズムの時代に
    第4章 進化と多様化
    第5章 中国とロシアのシャープ・パワー
    第6章 政策起業家たちの素顔
    第7章 日本の課題―公共と公共政策を政府と民間でともにつくる
    おわりに
    主要参考文献・資料

    ISBN:9784121025326
    出版社:中央公論新社
    判型:新書
    ページ数:320ページ
    定価:920円(本体)
    発行年月日:2019年03月
    発売日:2019年03月25日

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    2024年01月31日
  • こども地政学 なぜ地政学が必要なのかがわかる本

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    以前教養動画で地政学を知り、興味を持ちました。面白かったです。それぞれの国の特徴、領域の特徴を考えれば、そういう思考になるよねと納得。1位は2位がライバルだから、3位と仲良くするなども納得。地政学が軍事目的に使われていて、戦後GHQに禁止されていたのも納得。とても勉強になりました。

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    2023年09月02日
  • こども地政学 なぜ地政学が必要なのかがわかる本

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    紛争ならば八田までで紹介されていたので購入して積読でしたが、今回のロシアとウクライナの件で引っ張りだして読みました。
    あまり興味を持っていなかった分野なので、新しく知ることが多かったです。
    台頭してきた超大国のあまりのインテリヤクザな手口にびっくりして、考えさせられます。
    世界と日本について考えるきっかけをもらいました。
    子どもにもぜひ勧めたいと思います。

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    2022年02月26日
  • ザ・ペニンシュラ・クエスチョン 朝鮮核半島の命運 上

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    ネタバレ

    1.小泉訪朝・再訪朝:
    ●米朝関係が冷え込むと北のすり寄りにより日朝正常化機運が生まれ、拉致問題は進展。しかし正常化の関門は核問題平和解決であり、これは米朝関係が接近しないと実現しないという構造的ジレンマ。
    →まず拉致じゃなくて根本の核問題を議論する姿勢は取れないのか。結局日本は米朝間の解決の御相伴に預かるしかないのか。多国間による圧力は結局露中が抜け道になってうまくいかない?
    ●田中均ーMr.Xのチャネルは一定の効果発揮。ジェームス・ケリー訪朝のお膳立てまでした。(北に黄海事件謝罪を促した。川口外相もライスに助言。)小泉-朝鮮総連チャネルは、田中の外交交渉力を弱めた。(ダブルチャネルは良くない)

    2.ケリー訪朝:
    ●ブッシュ政権における北朝鮮政策の不在。ABC(anything but clinton)が冷静な判断を曇らせ、不拡散屋vs地域屋の内部対立が生産的政策形成を不可能にした。

    3.1994枠組み合意崩壊
    ●北のHEU(高濃縮ウラン)開発による枠組み合意違反。KEDO軽水炉2基建設遅れ。重油供給停止。北のNPT脱退。

    4.ロシュコフ訪朝
    ●露骨な外交カード化、包括解決パッケージに米もあまり耳をかさず。北もあまり頼りにせず。レバレッジを失う。

    5.林東源訪朝
    ●金大中政権末期、金正日に会えず。
    ●盧武鉉政権は、親米派ソウルエスタブリッシュメントを敵視。従来の親米外交から一つの区切り。外交ブレーンでは、米からの自立と中国の関与促進による核問題解決を志向。

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    2022年01月11日
  • 地経学とは何か

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    シンクタンク理事長である著者が、『文藝春秋』に毎月連載してきたコラム4年分をまとめたもの。安全保障や経済情勢、米中覇権争いが主なトピックとなっている。学術的とは言えないが、時宜を得た情報が多く、出展もはっきりしており説得力がある。視点にも共感でき、有益な内容が多かった。わかりやすい。
    「(アメリカのTPP脱退)世界の「自由で開かれた国際秩序(Liberal International Order)」の維持にとってはかり知れない戦略的損失を与えていることはいまや明らかである」p4
    「(トーマス・ライト)これからの時代、大国はどこも互いの大戦争は避けようとする。しかし、彼らは戦争一歩手前のところで優位に立とうと激烈な競争を繰り広げるだろう」p7
    「(グレアム・アリソン)かつては、勢力均衡は軍事力のことを指した。現代では、それは経済と軍事の組み合わせだ。それも、経済が軍事を凌駕していると思う」p8
    「(4つのメガ地経学)第四次産業革命を牽引する技術とイノベーション、グローバル・サプライ・チェーンを握るコネクティビティ構築のための戦略的インフラ投資、国際秩序を構築するためのルール・規範・標準の設定、そして気候変動による新たなパワー変動と脱炭素化の経済社会構築による国際競争力の変化」p16
    「(国際社会において)強化すべきはまず、国内の産業経済の国際競争力と生産性であり、研究開発とその事業化であり、インフラ投資であり、賢明な資産運用であり、そして何よりも教育と人材の育成である。そこでの強さがその国と社会の力となって世界で訴求力のある財とサービスを生み、市場をつくり、ベンチマークとなり標準となり、外貨を稼ぎ、経済パワーとなるのである」p25
    「インドネシアは2044年、インドは2060年まで人口ボーナス期を維持する。米国は今後も人口が増加していく。現在のG7で今後人口が増えるのは米国だけである」p32
    「北極の氷は2050年までにはほぼ溶けている。北極海は、世界の主要航路となる。ここは石油・ガス、希少ミネラルの宝庫である」p35
    「(今後の社会)コネクティビティ、情報、頭脳がパワーのカギとなる。乱反射する「攪乱」の中で、中道の政治と社会の多様性を維持できる国がソフト・パワーを手にする」p36
    「中国は、水が絶対的に不足している。水の量と質を確保できていない。中国北部の8省は「絶対的水不足」、11省は「水不足」にある」p43
    「(水資源)21世紀、そのドライブはヒンズークシ・ヒマラヤへと向かう。ここは、揚子江も黄河も、そしてインダスもガンジスも、そしてメコンも、アジアの大河川が水源とする世界の屋根であり、南極、北極に次ぐ大氷原である。中国、インド、パキスタン、ネパール、ブータンのヒマラヤ諸国に加えて下流のバングラデシュやミャンマー、タイ、ベトナムなどを巻き込んだ水資源の争奪とダムの建設競争が熾烈になるだろう」p46
    「北極海航路が世界の海運の大動脈になれば、それはゲーム・チェンジャー的な影響を世界に及ぼす。オホーツク海と日本海の交通量は爆発的に増える。日本海とオホーツク海のシーレーン防衛と海洋安全保障が世界の大きな関心事となっていくだろう。日本とロシアの関係の戦略性は増し、両者の安定がさらに求められるだろう」p51
    「英国の歴史家イアン・カーショーは、両大戦間期(1次大戦と2次大戦の間)の欧州の危機を、民族・人種ナショナリズム、領土回復運動、階級闘争、長引く資本主義危機、の4つの危機の共振だったと述べているが、それはいま恐ろしくも類似的に共振し始めている」p60
    「中国の「九段線」は、国民党政権が1947年に公表した「十一段線」に依拠している」p65
    「ASEANの国々を中国派と日米派に色分けし、彼らの忠誠心を試すような真似をしてはならない」p73
    「(マラッカ海峡からインド洋に出る付け根の海域)世界の石油海上輸送の2/3、世界のコンテナ輸送の半分がここを通る」p89
    「韓国には世界に雄飛する強大な財閥グループがひしめいているが、どこも金融部門は弱い。サムスンをはじめ有力財閥はメガ三行を頂点とする日本の銀行から兆単位の巨額の借り入れを行っている」p115
    「すでにシリコンバレーのベンチャー・キャピタルの10~15%に中国の企業が資金を提供している」p165
    「中国式イノベーションを引っ張るのは、アリババ、テンセント、バイドゥといった中国のプラットフォーマーである」p186
    「中国人は社会信用制度にそれほど抵抗感がない。便利だし、何といっても毎年、生活がよくなっているという実感がある。そもそも、人は見られることで社会人になるのだし、一人前になるのだ」p193
    「2013年、中国は50テラバイトのペンタゴンの軍事機密情報をサイバー攻撃で盗んだ。その中には、ステルス戦闘機、F-35のステルス・レーダーとエンジンのデザインの秘密も含まれていた。20年かけて米国が開発した史上もっとも高価な兵器システムの秘密が一瞬にして盗まれた。中国はこれを使ってステルス戦闘機、J-31を登場させた。キース・アレクサンダーNSA長官は「史上最大の富の移転」と形容した」p199
    「現在の中国のレアアース生産量は年間10.5万トンで世界全体の85%を占める。米国の対中依存度は90%を超える(日本の対中依存度は53%)」p213
    「(レアアースの対中依存体質)日本は政府の担当者が1~2年で代わる。危機が終わると、すぐ教訓を忘れてしまうのもそのためだ」p217
    「アジアの秩序形成にルールに基づく多角的な国際秩序を根付かせていくことが、日本の通商と安全保障と地域秩序の長期的な戦略を構築する上で、不可欠である。中国と張り合うのではなく、中国をも包み込む長期的なアジア太平洋構想を描くときである」p241
    「ブレトンウッズ体制:GATT→WTO・IMF・世銀・G7」p244
    「東南アジアとインドの新興企業のほとんどは創業者が経営をしており、意思決定もガバナンスもトップダウンで、スピードが速く、大胆にリスクを取る。日本は、「日本標準」のムラと空気のガバナンスと、スロースピード根回しを捨てなければ付き合えないことを知るべきだ。「日本から出て、彼らと付き合うと、いかに自分がサボっているかということに気づかされる」と日本の若い投資家が述懐していた」p262

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    2020年04月14日
  • シンクタンクとは何か 政策起業力の時代

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    シンクタンクという漠然とした存在に関し、欧米などの事例を示しながら本来の日本におけるあり方を考える1冊。霞ヶ関や大手企業が暗黙のうちに支えてきた世界(例えば役所における「調査課」や金融機関の精度調査機能の位置付け)を再構築すべきタイミングに来ていることを感じた。最大の懸案は著者の指摘通り「財源」か。勉強になる一冊。

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    2019年05月11日
  • シンクタンクとは何か 政策起業力の時代

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    日本がシンクタンク小国であることと、一強政党であることは鶏と卵。より大きな影響力を目指したいと思わせる。

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    2019年05月05日
  • 逆転の大戦争史

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    トンデモ歴史本みたいなタイトルで期待していなかったが、すごい良書!期待してなかった分、なおさら印象に残った。
    戦争とはなにかを国際法の発展とともに考察する法学書といってもいい内容だが、特に1928年のパリ不戦条約に焦点をあてている。あまり有名ではないこの条約の以前と以後では世界構造がまったく変わってしまったのというのはとても斬新な指摘であるが、豊富な資料とデータで裏付けされている。歴史好きなら必見ともいえるくらいおすすめしたい。ただし、分厚い本で600ページある。十分に時間を確保されたし。

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    2018年11月22日
  • 湛山読本―いまこそ、自由主義、再興せよ。

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    宮武外骨に続き、私の「言論四天王」のひとりである石橋湛山の
    論文のセレクションである。

    『石橋湛山全集』から70本の論文を選び、11のテーマに分けて編集。
    湛山論文の後にそれが書かれた時代背景や関連する湛山の考え方を
    船橋氏が解説を加えている。

    多くが第一次大戦から第二次大戦の間に書かれた論文なのである
    が、その内容が古びていないことに改めて驚く。

    『石橋湛山全集』は私の書棚にもあるが、拾い読みばかりしているの
    で解説付きで湛山の文章を読むとその主張が一層理解出来る。

    戦争に抗ったジャーナリストと言えば真っ先に頭に浮かぶのは桐生
    悠々である。彼は生活を犠牲にしても反戦・反軍を貫き、激烈な
    言葉で批判をした。湛山も戦争に進むなかで危機感を抱いていたのは
    同じだ。

    しかし、悠々と湛山には決定的に違う部分がある。湛山は起きてしまっ
    たことは受け入れた。受け入れた上で、ならばどうするべきなのかを
    論考した。う回路を探り、言葉を慎重に選んで時の政府や軍部を批判
    した。

    何故か。まずは「東洋経済新報」の読者に自身の考えを伝えることが
    目的だからだ。当時の新聞がこぞって大本営発表を垂れ流すなかに
    あって、権力に迎合することを潔しとはせずに批判すべきは批判し、
    当局による発行停止処分さえ覚悟し、社員の処遇についてもきちん
    と考えていた。

    戦後は政治の政界に飛び込んだ湛山だが、彼の本領はやはり書くことに
    あったのだと感じる。特に敗戦後早々に日本の再生を訴える論文の、
    なんと生き生きとしていることか。

    自分が思う方向と全く違う方向へ進んだ日本を見ながら、筆を持って
    抗った言論人の文章は、政治家にこそ読んで欲しいと思う。ここに
    日本の在り様を考えるヒントがあるのだから。

    『石橋湛山全集』を一気読みしたくなったが、取りあえず今後も拾い読み
    に留めておこう。

    尚、以下に1046年3月16日号「東洋経済新報」の社論として掲載され
    た「憲法改正草案を評す、勝れたる其の特色と欠点」を全文引用する。

    「政府の憲法改正草案要領が3月6日発表された。条文としての仕上げ
    がまだできていないので、厳密に批判すれば、なお欠けた箇条も多く、
    重要な点において不明の節も発見される。
    最大の問題である統帥権についても、天皇は何ら責任ある政治的実権を
    持たず、所謂象徴的存在に過ぎなかったことは、旧憲法においても改正
    草案と異ならない。……記者はその意味において、些かも現行憲法の
    天皇制に変革を加えたものではなく、ただその精神を成文の上に一層
    明白にしたに過ぎないと考える。
    天皇の政治的機能がそのようなものであることを保障する実行手段とし
    て、改正草案は総理大臣の選定を国会にゆだね、天皇は国会で指名され
    た者を総理大臣に任命すると規定した。
    国会で総理大臣の選挙を行うことは、従来のわが国の慣行とも大きくは
    異ならず、したがって採用しやすい。しかも一部特権階級に総理大臣の
    推薦を思いのままにさせる弊害を断つ、一つの妙案と考える。
    今回の憲法改正草案要領の最大の特色は、
    国の主権の発動として行う戦争及び武力に依る威嚇又は武力の行使を、
    他国との紛争の解決の手段とすることは永久に之を放棄すること
    陸海空軍その他の武力の保持を許さず、国の交戦権は認めない
    と定めた第二章にある。
    これまでの日本、否、二本ばかりでなく、独立国であればどんな国で
    あっても、未だかつて夢想したこともなかった大胆至極の決定だ。
    しかし、記者はこの一条を読んで、痛快極まりなく感じた。
    本当に国民が「国家の名誉を賭し、全力を挙げて此等の高遠なる目的
    を達成せんことを誓う」ならば、その瞬間、最早日本は敗戦国でも、
    四等、五等でもなく、栄誉に輝く世界平和の一等国、以前から日本に
    おいて唱えられた真実の神国に転じるであろう。
    発表された憲法改正草案に対して、その欠点を挙げれば、言及しなけれ
    ばならない条項は少なくない。中でも、国民の権利および義務の章にお
    いては、権利の擁護には十全を期した観があるが、義務を掲げることが
    非常に少ないことに、記者はたいへん不満を持っている。たとえば
    「国民はすべて勤労の権利を有す」とあるが、これに対し「国民はすべ
    て勤労の義務を有す」とする条項はない。
    昔、専制君主が存在した場合とは異なり、民主主義国では、国家の経営
    者は国民自身だ。経営者としての国民の義務の規定に注意が行き届いて
    いない憲法は、真に民主的とは言えないであろう。」

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    2017年12月04日
  • 原発敗戦 危機のリーダーシップとは

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    失敗から学ぶことは多いが、生かすことが最も大事。自分の仕事で反省する点が見つかった。
    フクシマ戦記はこれからもフォローすべし。

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    2016年10月06日
  • カウントダウン・メルトダウン(下)

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    福島第一原発事故に深く斬り込んだノンフィクション。

    福島第一原発事故は現在進行形であり、未だに最悪のシナリオは続いている。

    結局のところ、原発はブレーキの無い自動車を制限速度超過で乗り回すようなものであり、危機管理能力やインテリジェンスを全く備えていなかった東電、政府が被害をより深刻化させたのだということが良く解る。

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    2016年01月10日
  • カウントダウン・メルトダウン(上)

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    福島第一原発事故の真相に深く斬り込んだノンフィクション。

    福島第一原発事故に関連するノンフィクションは何冊か読んだが、これほど東電と政府の愚かさを客観的に描いた作品は無い。

    結局のところ、原発はブレーキの無い自動車を制限速度超過で乗り回すようなものであり、危機管理能力やインテリジェンスを全く備えていなかった東電、政府が被害をより深刻化させたのだということが良く解る。

    また、最近では福島第一原発事故は何処へ行ったのやらと思うことが多い。まだまだ深刻な事態が進行中だというのに、世論や政治は原発再稼働へと傾き、挙句、東京オリンピックに浮かれている。事故から5年目を迎え、健康被害の拡大も非常に心配なところ。果たして、この国に未来はあるのか…

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    2016年01月10日
  • 原発敗戦 危機のリーダーシップとは

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    全体の最適解を見出せないリーダー、不明瞭な指揮系統、タコツボかした組織、最悪のシナリオの不在など、福島原発事故と戦争の失敗の原因は驚くほど酷似している。

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    2014年03月30日
  • 宿命の子 上 安倍晋三政権クロニクル

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    ネタバレ

    政治家の回顧録とか政治系ノンフィクションって大体ハズレなく面白い。「安倍晋三回顧録」「孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか」の2冊は刊行当時に読んだので(どちらも面白かった)、内容的に被ってるところもあるけど、本書は上下巻の大部でより詳しく、登場人物も多い。各章ごとに1テーマを詳しく掘り下げているので、時系列がごちゃごちゃになったり、この人誰だったっけ?とならずに分かりやすい。
    日銀の総裁やら幹部、官僚や政財界の要人(ナベツネの登場回数多し)、米韓の大統領やその周辺の人々といった登場人物たちが何を考えてどんな言動をしたかが細かく書かれていて、読んでいるうちにその人の人となりが浮かび上がってくるようなのが面白い。いずれ歴史となる出来事の裏側を覗いている感覚が味わえる。
    第4章 「尖閣諸島」でトランプ政権誕生後、日本のベテラン外交官がキッシンジャーを訪問する場面が印象に残った。

    「キッシンジャーを親中だ、反日だ、といったレッテル貼りをしていた「呑気な時代」は終わった。日本と中国を競い合わせ、双方に対するレバレッジを確保する、そのような地政学的疼きと誘惑に米国は駆られていくのだろう。(中略)そこでは共和党も民主党もほとんど関係ない。米国の同盟システムもそれに適応していく以外ない。戦後の平和と同盟の条件が急速に変わりつつあるのだー。
    キッシンジャーのオフィスを後にして、ベテラン外交官はそのように考えた。
    結論は一つ。「アメリカのリアリズムを正面から受け止めなければならない」ということである。」

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    2026年08月14日
  • 戦後敗戦

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    戦後ターニングポイントとなった大小の事案を取材された当時の裏話を含めて丁寧に分析された本。著者の所属に依らず、独自の意見で迫る気持ちの良い作品と感じた。最近の事案については、自身の生活のレベルでは懐かしく思い返しながらも、政治・経済の世界では非常に危険で日本の弱体化を招く結果に至った動きがみえて、この先の不安も残った。

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    2026年06月27日
  • 検証 日本の「失われた20年」―日本はなぜ停滞から抜け出せなかったのか

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    2026/06/16「検証 日本の『失われた20年』」船橋洋一
    「日本の総合分析全書2015年版」著者の朝日人脈を使って内外様々な視点から分析評価を加えている。
    1990年以降の停滞「失われた20年」を俯瞰的・網羅的に分析している。戦後復興から高度成長までの偉大な成功体験の虜になって、時代に適合した改革が出来なくなったのが停滞の本質。
    その後2013年アベノミクス・黒田金融政策により、ようやく日本経済は改革の実を上げ始めたという意外な認識に至っている。
    特筆は「日米同盟の総括(319)」
    冷戦終結後、世界は米国一強体制であったが、2000年代に入り、米国の衰退、中国の大国化は世界を米中2ヵ国体制へ移しつつある。その中で日米同盟は新しいアジア秩序における新たな役割・グランドデザインを描かなければならない。

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    2026年06月16日
  • こども地政学 なぜ地政学が必要なのかがわかる本

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    地政学についてわかりやすくまとめられている。

    ランドパワーやシーパワーなどの基礎的な部分が図と共に解説されており、さらっと読めた。

    初版から5年経っているので、最新の情報はニュースや他の書籍で補っていく必要がある。

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    2026年06月16日