二宮敦人のレビュー一覧
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「別の自分に生まれ変わる感覚」を題材にした話が読みたくなって、けれど「異世界モノ」と分類されるラノベはとにかく苦手なので何かないかな、と思ったところで出会った一冊。異世界モノをより丁寧かつ現実的にやったらこうなるだろう、という内容に「夢をかなえるゾウ」のガネーシャみたいなキャラを添えたような感じというか…感想が上手くまとまらないんだけど、自分にはちょっと合わなかったのが残念。それでも「ありのままで前向きに生きよう」という全編を通じてのメッセージには共感できるので星3つ。
その時々の時代のことをもの凄く調べて書いているであろう詳細な描写に感心はしつつも、その詳細な描写が続いていくにつれ「そういう -
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そのうちに、誰かが、占い絡めたミステリーを描くんじゃないかと思っていたけど、もうありました。
女子大学院生で、四柱推命の占師、ヨーセン。彼女に行方不明の女性を捜す依頼が入る。
四柱推命を駆使して、行方を占うが、解決は難しく、自身の限界に悩む。
四柱推命は、なかなか難解なので、説明が多くなりますね。それでも、東洋占術の入門部分がわかりやすく書かれています。
生年月日から占う、命占は、変えられない宿命があるという事が、ちょっと不満だったのですが、自ら生まれ変わろうとした日を、新たな誕生日と考えるというのは斬新。占いって、統計だから、上手く使えば便利なんです。
ミステリーとしては、ふんわりで -
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2015年刊。
知らない作家だが、背表紙のタイトルが手書き文字で目立っていたので、何となく買ってしまった本。
こないだの加門七海さんの「ほぼ全改行」の文体ほどひどくはないが、改行は多め。しかし上手に書けている描写もあって、この人の作家としての力量は悪くなさそうだ。
もっとも、銃を持った17歳以下の子どもたちに支配され、地下牢に閉じ込められ家畜のようになって大人しく虚ろになって生きる大人たちの状況が、なんとも屈従の苦さに満ちていて、読んでいてイヤな感じがした。
読み進めてみるとどうもそもそもの設定やシチュエーションに非現実的なところがあって、ストーリーに夢中になって読めている内はいいけ