レイ・ブラッドベリのレビュー一覧
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映画を見てから本書を読み始めたため、イメージがある状態で読み進めることができた。内容は一部異なるが、映画より小説版の方が好み。映画ではシュールに感じていた点が本著では丁寧な文体で描かれており、より深く物語に入り込むことができた。逆に小説だけだと世界観に戸惑ってしまったかも。小説だけで理解が難しかった方は映画見るのもおすすめ。
様々な名著からの引用が巧みに用いられており、巻末の引用まとめの数を見て驚き。またあとがき記載されていたが新訳にあたり、消火士→昇火士とした点が見事な訳で素晴らしい。
今はTVはもちろん、スマホの利用が当たり前になった時代で、改めて本のあり方を感じさせてくれる一冊だった -
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この手の名作がいつだってそうであるように、この本は数十年前に出版された昔の本にもかかわらず提起される警鐘は今でも通用する。「本」が許されない世界。本作では、本が消されていた理由は、思考を促すため。本は政権に、社会に、歴史に、批判的な思考を促してきた。現代社会を映すように「」に入る単語を変えるのであればなんだろうか。独裁政権では分かりやすい。「」に入るのは情報。インターネットが普及した現在では本が担ってきた役割がインターネットによって一部置換されている。そのインターネットが運ぶ情報の内、独裁政権では都合の悪い部分を検閲している。民主主義社会はどうだろうか。あからさまな検閲はないにせよ、現代では逆
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『華氏四五一度』などが有名なブラッドベリの短編集。表紙に一目惚れしたものだが、これは2024年に出た新装版。
全21篇+文庫版特別収録のエッセイ1。
SFあり、ホラーあり、ミステリーも恋愛も友情も……ととにかく欲張りセットな本だった。ただ、明るい雰囲気の話もあるにはあるが、全体的に悲哀やノスタルジーが漂っているのを感じる。
『華氏四五一度』も読んだことがあるが、そう言えばブラッドベリって良くも悪くもこんな感じの文体だったな〜と思い出した。
個人的に好きな話は「三角関係」「ルート66」「俺の敵はみんなくたばった」辺り。どんな話でもどんでん返し的な展開はほぼ無く、期待した結末が期待通りに訪れる、 -
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ネタバレSF入門企画で紹介されていたので手に取った一冊。
色々と考える所が有りました。
本作での"火星"は言わずもがな、アメリカ人に取ってのアメリカ大陸、火星人はインディアンのメタファーですね。
けっこう早い段階で火星人は滅ぼされてほぼ死滅します。その原因が地球人がもたらした細菌によって、と言うもの。これはヨーロッパ大陸特有の伝染病をもたらした移住者達、と言う構造です。
短編集と言う形を取っていながらもどちらかと言うと連作短編と言うイメージで、火星で移住者達の中で起きたエピソードを時系列順に描きます。
個々のエピソードは個人間の諍いとか家族の話なのですが、背景にある地球-火 -
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ネタバレ評価も感想も非常に難しい。とりあえず詩人、幻想みたいな謳い文句に引っ張られると結構具体的な描写をしていて、拍子抜けするかもしれない。
普通に人が死に、殺し、殺される。地味で淡々としているが、かなり無常でダークな作風だ。ダークといっても暗黒ではなく冷たい暗灰色といった感じ。
かなり読むのにコツが必要で、現実的な先入見は捨てなければならない。火星と言っても当然リアルな火星ではない。しかし人の見た夢の中の火星も違う気がする。地球が見た夢の火星みたいなイメージだ。本人が神話と表現するように幽世みたいな。まあよくは分からないが。
最初は捉え所がなくて微妙だと思ったのだが、終盤に進むにつれ文章のキレ味も -
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暗く饐えた臭いがする街 焚書により書物が失われ、人間の思考力、記憶力が低下したディストピアを描く。ファイアマン(昇火士)の主人公が書物は本当に悪なのか疑問を持つ。
内容にあまりスピード感がない為、単調な印象を受ける。
「きみがさがしているものは、この世界のどこかにある。しかし、ふつうの人間がさがしものの99%を見い出すのは本のなかだ。」 ーp144
「ものの喩えを証と見あやまり、とめどない饒舌を偉大な真理と履きちがえ、おのれのことばを神託と思いこむ愚かさはわれわれに生得のものである」
(ポール・ヴァレリー『レオナルド・ダヴィンチの方法』より引用 本文ーp181)
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