レイ・ブラッドベリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
比喩が抽象的、主語がない、そもそもディストピア世界の話で小さな設定理解難しかったが、話の大筋は至ってシンプル
華氏451で書物が引火し燃え始める
書物は所詮媒体、媒体をいくら燃やそうと、どれだけ世界で多数派の波が大きかろうと、世の中にシラフの人間が存在する限り思想は紡がれる、的な
なんか人間の強さもちゃんと提示されてる読後感スッキリ系のディストピアだった
巻末の訳者解説がありがてえ。時代背景知れるのまじで解像度上がるから良い。
文学系のディストピアSF基本読みづらいんだけど、読み終わると読んで良かったっていつもなるからもっと読みたい
でも大変読みづらくて特に前半、イライラして『訳者xx 意味不明』とかググっちゃった。ヒット件数0。私の読解力の問題説あり -
Posted by ブクログ
翻訳だからかSFだからか読みづらさはあるけれど、読み進めていくとハッとする瞬間が散りばめられていた。
1957年刊行の本なのに、機械文明の侵蝕についていけない心が、AIについていけない現代と重なって、今の時代を書いているのかと錯覚する時も多かった。
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• 12歳の少年ダグラスが世界の美しさや死の影に気づいていく過程を書いた本。
• たんぽぽのお酒は、夏の出来事を象徴するモチーフとして扱われている。
◆ 小さな冒険と死の影が同居する夏
• 1957年の長編だが、1940年代から発表されていた短編を縫い合わせた構成。
• 緑豊かな田舎町での小さな冒険、家族の記憶、そして死との対峙が描かれ、**「夏の断片を瓶に詰めたような作品」**と評されている。
◆ “行ったことのない故郷”へのノスタルジー
• 読者が実際に経験していないはずの1928年の田舎町に、強烈な郷愁を抱かせる力がある。
• ユーモラスから切ないもの、時に恐ろしいものまで、短いエピソードが多彩な感情を呼び起こすと評されている。
◆ 全体としての評価
• ノスタルジー × 詩的な文体 × 少年期のまぶしさ
この3つが圧倒的に支持されているポイント。
• 物語というより、夏の記憶を集めた香りのような作品として読まれている。
• 明るさだけでなく、死や喪失、不安といった影があることで、“子ども時代の夏”のリアルさが際立つという声が多い。 -
Posted by ブクログ
SFファンのみなさん!
SFの叙情詩人と謳われたレイ・ブラッドベリの至極の短編集『ウは宇宙船のウ』の新訳版が出てますよ!
うーん、素晴らしい
素晴らしい新訳ですよ中村融さん
だいたいさー
SFの叙情詩人よ?そんなん言われてる人の翻訳なんてごっついプレッシャーやと思うのよ
想像でしかないけど、普通の英文じゃないと思うのよ
それを訳すだけでもたいへんなところをさらに日本語でも叙情感出さなきゃならんのよ
そしてちゃんと出てた!
素晴らしい!
だがしかーし!
旧版の訳者大西伊明さんの業績にも触れたい
何がすごいって邦題よ邦題
原題ね『R Is for Rocket』なの
これさ、わいらみたいなセンスのない人が訳したら、普通に「ロはロケットのロ」とかやりそうじゃない?
そこを『ウは宇宙船のウ』ですよ!
「ロ」と「ウ」ではもう躍動感がぜんぜん違うんですよ!
そしてこの短編は躍動感があるのよ
だから『ウは宇宙船のウ』がビタッとはまるの
あれ?伝わってない?
「ロ」と「ウ」だったら「ウ」のが躍動感あるよね?
ウサギとか(そういうことじゃない) -
Posted by ブクログ
タイトルの「451」がようやく覚えられました。
ずっと「華氏ホニャララ度」と言ってたんです…
今、読書が生活のメインになっていて、昔は読みにくいと思った文体でも、割とさらさら…これもその1冊。さらに、ハヤカワは、今フォントが大きく、加えて字体も見やすい…ヘビーな読書好きにはありがたいです。
そして、話は、SFと言うには現実的な話で、でも、書かれた時期(70年以上前!)を考えると、レイ・ブラッドベリの凄さに感服してしまう。
静脈認証的な表現のシーンもあったり。
冒頭に近い部分での、妻の薬物過剰摂取による救急搬送シーンにも、軽く動揺してしまった。
当時は戦後10年以内ですが、すでに薬物過剰摂取問題は起こっていた。自殺未遂ではない。過剰摂取。
そして、妻とは、もう気もちが離れていた。
クラリスは、印象的だけれども、ベイティーやフェーバーのような強烈さはないまま、消えてしまった。でも、それが役割なんだろう。
価値観が、時代で真逆に振れてしまった時や、その時の国家の体制に賛同できなかった時どうするか…はっきり抗うか、深く潜行するか…難しい。
モンターグも人を殺してしまった…
でも、モンターグも感じたとおり、ベイティー隊長は、モンターグに自分を殺してほしかったんだと思う。たぶん、本を焼く部署の責任者なのに、焼くことが辛くなってしまい…悲しい。
モンターグの身代わりに選ばれた人も、やり切れない。あの、世間にアピールするだけの大捕物劇も、今もありそうで(というより、あると確信している)、こわい。
そして、集団ヒステリーの恐ろしさも感じました。
イヤホン的なものが、巻貝や銃弾と表現され、ああそのとおり。
そして、たとえ本は焼かれ尽くしても、人々の脳内に言葉がある限り、また本は、復活する。
ちなみに、コミックは焼かれないみたいでしたね。
テレビ礼賛で。
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Posted by ブクログ
ネタバレブラッドベリのSFやホラーや幻想系の色んな短編が読めて大満足!毎日夜寝る前に1話ずつ読む楽しみにしてました。
特に好きだったお話は『ある老女のはなし』と『集会』の2つ。
『ある老女のはなし』
歌って踊るのが大好きで、毎日を楽しく生きてるおばあさんは、「死」を受け入れることはけしてしない。それでも死の世界からお迎えがやってきて、うっかり寝てる間に魂がぬけて体が死体仮置場に持っていかれても諦めなかった。普通は起こり得ないからと諦めず、自分の信念に基づいて、強く逞しく生き返ってしまう元気おばあさんの話は勇気がもらえた。
『集会』
吸血鬼やコウモリ男、翼を持つおじさん、他人の意識に潜り込める少女など個性豊かな怪物一族の中に生まれた人間のような少年のお話。吸血鬼の母から生まれたのに血は飲めないし暗闇が怖くて兄妹や一部の親戚から出来損ないだとバカにされる。そんな少年が過ごす万聖節の一夜のお話。自分以外の一族は永遠に命尽きることなく毎年万聖節がくるたびに賑やかに祝い続けるのだろう。
「おれたちにとって世界は死んでいる。人生はいちばん少なく生きる者にとって最高なんだ」
「もしあなたが死んだらあなたの骨には指一本触らせない。あなたは永遠に安らかな眠りにつくの。そして万聖節が来るたびにわたしが会いに来て、あなたをもっと安らがせてあげるわ」
切ないお話だし、少年が皆と同じになりたいという願いは叶うことはないんだろうけど、優しい愛が寄り添ってくれていてよかった。そしてこの「集会」の一族のお話は連作短編で1冊の本になっていることに気づいてさっそく購入。読むのが楽しみ! -
Posted by ブクログ
ネタバレレイ・ブラッドベリで最初に手に取ったのが「とうに夜半を過ぎて」で、それはうまく良さを掴みきれず挫折してしまったのですがこれは面白く読めました。
著者はこの作品がSFと言われるのは疑問だと序文で書いているとおり、火星を舞台にした哲学的なファンタジーと言われるとこの小説の雰囲気にしっくりくる。
でもこの幻想的で詩的な中に人間のリアリティがしっかりとある。宇宙旅行が自由になり人間たちは火星へそれぞれ色々な目的で旅行や移住するようになる。その結果、火星の元からあった文明はすべて破壊され、さらに地球では核戦争が起こり火星も地球をも壊してしまうという人間の悲しい罪深さが描かれている。
この小説の核となる7章目の「月は今でも明るいが」はとてもメッセージ性が強く心に残る話だった。
話の中で火星人が、「なぜ生きるのか」という疑問について“考えても答えが得られず、忘れることにした。動物は生に疑問を持ったりしない。生きている理由が生そのものであり、生そのものが答えである。”とあって、私の中で何か腑に落ちた感じがする。
小説の中で、 夏、夜、月、シェリー酒という単語がとても多く出てくる。著者の好きなものなんだろうな
「パパはね、地球人の倫理や、常識や、良い政治や、平和や、責任というものを探していたんだよ」
「それ、みんな地球にあったの?」
「いや、見つからなかった。もう、地球には、そんなものはなくなってしまったんだ。たぶん、二度と、地球には現れないだろうよ。あるなんて思っていたのが、馬鹿げていたのかもしれないな」
ブラッドベリの小説を何作か読んで思ったのは詩的な表現が多すぎてストーリーの輪郭がぼやけていること。恐らく原文では意味が二重にかかっていたり韻を踏んでいそうなところが多々あり、翻訳がかかると良さが活かしきれていないんじゃないかと思う。全ての翻訳小説にはそのデメリットがあると思うが、ブラッドベリの場合は特にそんな風に感じる。
それを味わいと受け取れるか、分かりにくくて読みづらいと受け取るか。私自身何作かは読みづらくて挫折したものもあるけどこの作品はまた読み返したいと思える比較的初心者にも親しみやすい作品だと思う。 -
Posted by ブクログ
「とやかくいわないでください。知りたいとは思いませんから」って、この本の冒頭の作者自身のけっこう長い“まえがき”。
自分的には“童話的SF”または“SF的童話”なんだけど。
確かに、グリムもアンデルセンも擬人化してるんだから、火星を地球化したからといって“サイエンス・フィクション”であるかどうかが議論されることは、ナンセンスだよねって、思うし。
それにしても、長めも短め(たった1ページのもある)もごちゃごちゃなんだけど、なんとなく時系列であることがわかり、且つ、つながっているんだなぁって、感じる。
前半の火星人とのやりとりも良いけど、特に、この短編集のなかではやや長めの「月は今でも明るいが」と「長の年月」、ラストの「100万年ピクニック」で、しっかりとメッセージもあって、やっぱり「ブラッドベリ的」に面白かった。
満足です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ中村うさぎさんが霧笛の話をしており、この本を読もうと思った。読み進めていくにつれ、私はどんよりとした海に呑み込まれる気持ちになった。霧笛は孤独を象徴していると思う。物語に出てくる頸長竜は仲間の声が聞こえたと思って、暗い海の底の底から長い時間をかけ、泳いできた。なのに、仲間の正体は灯台。結局、竜は大きな声で叫び叫び叫び、灯台を壊して、また海の底で眠りにつく。この孤独感は、今作の竜だけではなく、私たち人間も一生背負っていくものだ。いくら友達や恋人や家族がいても、孤独感は消えないと思う。でも、私たちはこの孤独を背負って生きていくのだと、頸長竜が教えてくれた。