レイ・ブラッドベリのレビュー一覧
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反知性主義批判が主題なのだろう。文系学部不要論や、文化芸術事業の縮小に向けた動きなど、架空世界の話とは思えない。一方で、知識人とされている者がとりがちな悪しき態度に対しても目が向けられており、老人たちは主人公に「自分は重要ではない、何者でもない、という思いを忘れてはいけない。他人より優れているなどと思ってはいけない」ということを繰り返し伝える。老人たちに出会った主人公が、彼らを見て、意外としょぼくれてて精細に欠く人たちだなという感想を抱くところも、響いている。
令和的な感覚で読んでとても気になったのは、市民たちが耳に入れているのは巻き貝ではなくてうどんまたはしめじなのでは……という話ではな -
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1953年でこんな世界を描いていたなんて、、、!
人間が愉しいことばかり考え、努力や苦しみからは目を背け続ける(ごまかされるとも言えるかも)様子は、AI、SNSに依存しはじめている現代を痛烈に風刺しているなと。他人事とは思えない内容だった。
たまに色々なことを思案しすぎて、自分が無知だったころに戻れたらなと思う時があるけれど、それでもやっぱり考える楽しさ、他の考えに触れる楽しさ、新鮮さ、その上で自己が更新される嬉しさ、それを知ってしまった以上、考えることで多少不幸になろうと、考える力や時間を奪われたくはないと思った。
【グッときたポイント】
⚫︎"事実をぎっしり詰め込め、自分自 -
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翻訳だからかSFだからか読みづらさはあるけれど、読み進めていくとハッとする瞬間が散りばめられていた。
1957年刊行の本なのに、機械文明の侵蝕についていけない心が、AIについていけない現代と重なって、今の時代を書いているのかと錯覚する時も多かった。
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• 12歳の少年ダグラスが世界の美しさや死の影に気づいていく過程を書いた本。
• たんぽぽのお酒は、夏の出来事を象徴するモチーフとして扱われている。
◆ 小さな冒険と死の影が同居する夏
• 1957年の長編だが、1940年代から発表されていた短編を縫い合わせた構成。
• 緑豊かな田舎町での小さな冒険、家族の記憶、そして -
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SFファンのみなさん!
SFの叙情詩人と謳われたレイ・ブラッドベリの至極の短編集『ウは宇宙船のウ』の新訳版が出てますよ!
うーん、素晴らしい
素晴らしい新訳ですよ中村融さん
だいたいさー
SFの叙情詩人よ?そんなん言われてる人の翻訳なんてごっついプレッシャーやと思うのよ
想像でしかないけど、普通の英文じゃないと思うのよ
それを訳すだけでもたいへんなところをさらに日本語でも叙情感出さなきゃならんのよ
そしてちゃんと出てた!
素晴らしい!
だがしかーし!
旧版の訳者大西伊明さんの業績にも触れたい
何がすごいって邦題よ邦題
原題ね『R Is for Rocket』なの
これさ、わいらみたいな -
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タイトルの「451」がようやく覚えられました。
ずっと「華氏ホニャララ度」と言ってたんです…
今、読書が生活のメインになっていて、昔は読みにくいと思った文体でも、割とさらさら…これもその1冊。さらに、ハヤカワは、今フォントが大きく、加えて字体も見やすい…ヘビーな読書好きにはありがたいです。
そして、話は、SFと言うには現実的な話で、でも、書かれた時期(70年以上前!)を考えると、レイ・ブラッドベリの凄さに感服してしまう。
静脈認証的な表現のシーンもあったり。
冒頭に近い部分での、妻の薬物過剰摂取による救急搬送シーンにも、軽く動揺してしまった。
当時は戦後10年以内ですが、すでに薬物過剰摂 -
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ネタバレブラッドベリのSFやホラーや幻想系の色んな短編が読めて大満足!毎日夜寝る前に1話ずつ読む楽しみにしてました。
特に好きだったお話は『ある老女のはなし』と『集会』の2つ。
『ある老女のはなし』
歌って踊るのが大好きで、毎日を楽しく生きてるおばあさんは、「死」を受け入れることはけしてしない。それでも死の世界からお迎えがやってきて、うっかり寝てる間に魂がぬけて体が死体仮置場に持っていかれても諦めなかった。普通は起こり得ないからと諦めず、自分の信念に基づいて、強く逞しく生き返ってしまう元気おばあさんの話は勇気がもらえた。
『集会』
吸血鬼やコウモリ男、翼を持つおじさん、他人の意識に潜り込める少女 -
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ネタバレレイ・ブラッドベリで最初に手に取ったのが「とうに夜半を過ぎて」で、それはうまく良さを掴みきれず挫折してしまったのですがこれは面白く読めました。
著者はこの作品がSFと言われるのは疑問だと序文で書いているとおり、火星を舞台にした哲学的なファンタジーと言われるとこの小説の雰囲気にしっくりくる。
でもこの幻想的で詩的な中に人間のリアリティがしっかりとある。宇宙旅行が自由になり人間たちは火星へそれぞれ色々な目的で旅行や移住するようになる。その結果、火星の元からあった文明はすべて破壊され、さらに地球では核戦争が起こり火星も地球をも壊してしまうという人間の悲しい罪深さが描かれている。
この小説の核となる7 -
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「とやかくいわないでください。知りたいとは思いませんから」って、この本の冒頭の作者自身のけっこう長い“まえがき”。
自分的には“童話的SF”または“SF的童話”なんだけど。
確かに、グリムもアンデルセンも擬人化してるんだから、火星を地球化したからといって“サイエンス・フィクション”であるかどうかが議論されることは、ナンセンスだよねって、思うし。
それにしても、長めも短め(たった1ページのもある)もごちゃごちゃなんだけど、なんとなく時系列であることがわかり、且つ、つながっているんだなぁって、感じる。
前半の火星人とのやりとりも良いけど、特に、この短編集のなかではやや長めの「月は今でも明るい -
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ネタバレ中村うさぎさんが霧笛の話をしており、この本を読もうと思った。読み進めていくにつれ、私はどんよりとした海に呑み込まれる気持ちになった。霧笛は孤独を象徴していると思う。物語に出てくる頸長竜は仲間の声が聞こえたと思って、暗い海の底の底から長い時間をかけ、泳いできた。なのに、仲間の正体は灯台。結局、竜は大きな声で叫び叫び叫び、灯台を壊して、また海の底で眠りにつく。この孤独感は、今作の竜だけではなく、私たち人間も一生背負っていくものだ。いくら友達や恋人や家族がいても、孤独感は消えないと思う。でも、私たちはこの孤独を背負って生きていくのだと、頸長竜が教えてくれた。