【感想・ネタバレ】10月はたそがれの国のレビュー

あらすじ

「わたしはオペラの怪人やドラキュラやコウモリの私生児だったのだ。本宅はアッシャー家であり、おばやおじはポオの末裔だった」(序文より)──ポオの衣鉢をつぐ幻想文学の第一人者にしてSFの叙情詩人ブラッドベリ。その幻の第1短編集『闇のカーニヴァル』から15編を選び、新たに4つの新作を加えた珠玉の作品集。その後のSF、ファンタジーを中心とした作品と異なり、ここには怪異と幻想と夢魔の世界が、なまなましく息づいている。ジョゼフ・ムニャイニのカラー口絵1葉と挿絵12葉を収録した。/【目次】こびと/つぎの番/アンリ・マチスのポーカー・チップの目/骨/壜/みずうみ/使者/熱気のうちで/小さな暗殺者/群集/びっくり箱/大鎌/アイナーおじさん/風/二階の下宿人/ある老女の話/下水道/集会/ダドリー・ストーンのすてきな死/訳者あとがき

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ブラッドベリのSFやホラーや幻想系の色んな短編が読めて大満足!毎日夜寝る前に1話ずつ読む楽しみにしてました。

特に好きだったお話は『ある老女のはなし』と『集会』の2つ。

『ある老女のはなし』
歌って踊るのが大好きで、毎日を楽しく生きてるおばあさんは、「死」を受け入れることはけしてしない。それでも死の世界からお迎えがやってきて、うっかり寝てる間に魂がぬけて体が死体仮置場に持っていかれても諦めなかった。普通は起こり得ないからと諦めず、自分の信念に基づいて、強く逞しく生き返ってしまう元気おばあさんの話は勇気がもらえた。

『集会』
吸血鬼やコウモリ男、翼を持つおじさん、他人の意識に潜り込める少女など個性豊かな怪物一族の中に生まれた人間のような少年のお話。吸血鬼の母から生まれたのに血は飲めないし暗闇が怖くて兄妹や一部の親戚から出来損ないだとバカにされる。そんな少年が過ごす万聖節の一夜のお話。自分以外の一族は永遠に命尽きることなく毎年万聖節がくるたびに賑やかに祝い続けるのだろう。

「おれたちにとって世界は死んでいる。人生はいちばん少なく生きる者にとって最高なんだ」

「もしあなたが死んだらあなたの骨には指一本触らせない。あなたは永遠に安らかな眠りにつくの。そして万聖節が来るたびにわたしが会いに来て、あなたをもっと安らがせてあげるわ」

切ないお話だし、少年が皆と同じになりたいという願いは叶うことはないんだろうけど、優しい愛が寄り添ってくれていてよかった。そしてこの「集会」の一族のお話は連作短編で1冊の本になっていることに気づいてさっそく購入。読むのが楽しみ!

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

やっと読み終わった
だいぶ読むのに時間がかかってしまった。
短編集はどうしても時間をかけて読んでしまう
雰囲気とかとても好みでした。
アイナーおじさんのファンタジーな感じと、群集の無機質な怖さの感じが特に印象に残りました。

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2025年05月23日

Posted by ブクログ

いやー不気味!火星年代記からブラッドベリに入ってしまったので、分かってはいたものの雰囲気の違いにびっくりする。とはいえなんとも幻想的でミステリアスで、なんだかんだ好きだなとは思う。

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2025年06月07日

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