レイ・ブラッドベリのレビュー一覧

  • 華氏451度〔新訳版〕

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    ネタバレ

    読んでて何となく1984を思い出した。
    全然ストーリーラインが違うものの、世の中で何かを考えたり大衆に向けた正解を鵜呑みにすること、答えが一つである世界の怖さを描いている気がしたため。

    主人公が殺してしまった上司は死にたがっていたのか、彼は本に詳しく博識なのになぜ昇火士をしていたのか、という点が気になった。

    昇火士をしている人が、本を燃やしつつ本を手放したくない人たちへ罪悪感を持つくだりで「皆一度はこうなる」といった旨の話があったから、本について考えてしまい、世の中の境界に疑問を持つ人が出やすい仕事なのかなと思った。

    少女と出会って楽しいと思っていた主人公は、最初からもう世界の正解から外

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    2026年01月10日
  • 華氏451度〔新訳版〕

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    ネタバレ

    家に火をつけて楽しんでいるシーンから始まり驚きましたが、どうやらこの世界では本を所持していたらいけないらしいので、家に火をつけていた主人公モンターグはお仕事中だったようです。所謂焚書。それでは人々はどう暮らしているのか?「ラウンジ」という参加型の放送を楽しみ、「巻き貝」というイヤホンみたいなものをずっと耳につけています。現代と同じような生活ですね。レイ・ブラッドベリはこのような未来を予測していたのでしょうか。現代への風刺かな?と思える物語でした。面白かったです。

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    2026年01月08日
  • 火星年代記〔新版〕

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    ネタバレ

    不幸にも人類に目を付けられてしまった火星。
    人類側の私は、新天地への期待でワクワクしたり、幻想的な火星にうっとりしたり、人類は哀れだなと思ったり、感情が忙しく動きながら一気読みしました。とてもボリューミーでたくさん考えさせられた作品です。

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    2026年01月08日
  • 華氏451度〔新訳版〕

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    久しぶりに再読しました。
    とんでもなく面白いです。
    手に汗握る展開の連続で片時も目を離せません。
    何十年も前の小説なのにとてつもなく現代への風刺が効いててその鋭さに圧倒されます。
    とてもシリアスな内容ではありますがな自分にはどこか素朴な手触りを持って読めました

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    2026年01月08日
  • 華氏451度〔新訳版〕

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    ネタバレ

     ハインリッヒ・ハイネがその著書「アルマンゾル」で「本が焼かれるところでは、いずれ人も焼かれるのです」と記し、1933年5月10日にフンボルト大学にあるベルリン・ベーベル広場でナチス学生が反ナチス的図書と勝手に決めつけた2万冊の本を山のように積んで焼き捨てた。日本は第2次世界大戦中に北京の精華大学でナチスの10倍である20万冊の本を焼いた。今も共和党州であるテネシー州の州都ナッシュビルで同じように焚書が行われたが、トランプ狂信者のMAGAが遅れた野蛮な南部で本を焼いている。そのような現代だからこそこの小説を読む意義がある。

     違法とされた本が燃やされ、その本が隠されている家も燃やす未来で、主

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    2025年12月29日
  • 華氏451度〔新訳版〕

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    ネタバレ

    本を作ること、所有すること、読むことを禁止された世界の話。

    本が禁止された世界で考えることをやめる人々の様子が事細かに描かれ、現代と似たものがあると思い、恐ろしさをおぼえました。
    考えないから、本は悪だと疑いもせず、なぜダメなのかを知ろうとしない。
    誰もがスマホを持ち、本を読む人が減った今、深く考えることが減ったように感じます。

    「国民には穀物生産量1位を当てるクイズを出しておけ」とモンターグの上司の言葉がありました。
    現代でもランキング形式のクイズ番組が増えたように感じます。
    当たると嬉しいけれど、それがなぜ1位なのか実はあまりよくわかっていない、知っているだけということが多い。

    本は

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    2025年12月24日
  • 華氏451度〔新訳版〕

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    映像音楽、科学技術の発達による考えることなく人々が楽しく暮らしている世界。人は激しい音楽と映像に浸かることで外からの刺激のみで内側から何も生み出さなくなり。

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    2025年11月09日
  • 何かが道をやってくる

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    ハロウィンの前、吹く風が冷たくなり始めた今にぴったりの幻想的なホラー。過剰にも感じる比喩表現が、不気味なものをなんとか自分の知っている言葉に当てはめて理解しようとしているみたいでとても良かった。

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    2025年10月20日
  • 何かが道をやってくる

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    ダークで独特の雰囲気に没頭できました。主人公もいいし、お父さんも素晴らしいです。好きだなあって思う文章がたくさんありました。

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    2025年10月13日
  • 華氏451度〔新訳版〕

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    『《川の左右に生命の樹ありて十二種の實を結び、その實は月毎に生じ、その樹の葉は諸國の民を醫すなり》 そうだ、これを昼まで大事にとっておこう。昼のために… 街に着いたときのために。』

    名著、として知られるこの物語。
    本を燃やす男がある1人の少女と出会い…という触りの部分だけ知っていましたが、長年読んでいませんでした。
    何故か?だって、難しそうだから…。何十年も前の作品だし、きっと長々と1人の男の内省をダラダラ書き綴った読みにくい小説なんだろうなと思いつつ読み始めると…

    おもしろ!!!!!!!!!!!!
    いや、めちゃくちゃ面白いんかい。
    自らが住む環境、国、自分を取り巻く様々な事に疑問を感じ始

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    2025年10月13日
  • 華氏451度

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    この本を知ったきっかけはヨルシカの451から。
    動機はタイトルがかっこよくて印象深かったのと、単純に興味だったが読んでいて主人公のモンターグに感情移入してしまった。
    物語がどこに向かっていくのかの展開が読めずとても面白かった。
    何より現代社会を見透かされているかのような発言は的を得ていてすごいと感じた。
    死ぬまでに何か残したいなと思った。

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    2025年08月22日
  • 太陽の黄金の林檎

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    あまりSF的なガジェットが登場しない22の短編集。面白くて一気読みしてしまった。翻訳のせいかも知れないが以前読んだことのある『よろこびの機械』に比べると難解でよく意味の解らない話というのはなかった。ブラッドベリというとやはりストーリーよりも、何とも言えないブラッドベリ作品ならではの雰囲気が印象的で、アメリカ中西部の農園の風景や、季節の風の匂い、夜の市街地に響く音などの情景や、真夜中に目が覚めて寝付けなくって部屋の窓から外を眺めた時のような、未知の何かに始めて触れた時のような心情の、詩情あふれる描写が唯一無二の魅力だと思う。ポエティックで童話集のような趣の話が多くほのぼのとはしているが、案外全体

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    2025年08月17日
  • 火星年代記〔新版〕

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    新版で再読。旧版では年代が1999~2026年だったが、新版は2030~2057年、31年スライドしている。むかし読んだ時に感じた、SFなのに懐かしい感覚、既知感と未知感の綯い交ぜがよみがえる。
    前書きで、ブラッドベリは一種の「種明かし」もしている。12歳の時から、週1作のショートストーリーのノルマを自分に課していたが、これだと長編には至らない。24歳の時に、シャーウッド・アンダーソンの掌篇集『ワインズバーグ、オハイオ』に出会い、そうかこれだと思ったという。オハイオを火星に変えて、掌篇たちを年代順に並べる。すると、アメリカ中西部のエピソードの集合が火星の植民・開拓・消滅のクロニクルになる! さ

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    2025年05月04日
  • とうに夜半を過ぎて

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    ブラッドベリはSFのイメージが強かったけど、この短編集はSFだけじゃなくて幻想、ホラーの要素も入っていてどれも味わいの違う作品で宝箱のようだった!

    テーマも様々で、死、友人や親との絆、明らかに不幸せなのに夫から離れられない妻などなど。幻想やSF的な作品なのに、自分にもこういう気持ちや場面があったなと、何気ない日常に浮かんでは消えていく感情をピックアップして丁寧に書かれている。

    やはりブラッドベリは巨匠だなと思わせてくれた本だった。

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    2025年04月13日
  • 何かが道をやってくる

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    かのスティーヴン・キングをしてSF界の巨匠レイ・ブラッドベリの最高傑作と言わしめたファンタジーSFの傑作『何かが道をやってくる』です

    「新訳」と銘打たれておりますが、むしろ古臭い感じ、しかしこれがいい味を出している

    物語はウィルとジムという二人の少年が住む町に夜中にカーニヴァルがやってくるところから始まる
    しかしこのカーニヴァルには秘密があり、二人はその秘密を知ることで恐ろしい出来事に巻き込まれていく…というお話し

    いや〜面白かった〜

    うーん、なんていうか全部が詰まっているお話しでした
    生と死、善と悪、恐怖と喜び、愛と憎しみが詰まっている

    そしてこの詩的な世界観がほんとに夢のようなん

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    2024年10月05日
  • 火星年代記〔新版〕

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    『地球からの三度にわたる探検隊はひとりも戻らなかった。火星人が彼らなりのやり方でもてなしたからだ。』(内容紹介もカッコいいです)
    それでも押し寄せる地球人と地球の常識の埒外にある火星人の物語を年代ごとに短編でつないだお話し。
    難解なSFに疲れた時にこの叙情的なSFは心にしみます。
    ラストの火星人はどこにいるのか?のやり取りも皮肉が効いてて良いです(´▽`)

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    2024年07月04日
  • 何かが道をやってくる

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    ブラッドベリで1番好きな一冊!!!!!!
    持ってるのは、藤田和日郎先生が表紙イラスト描いているもので、あの「からくりサーカス」を描く上でインスピレーションを受けたそうです。
    ダークファンタジーでありながら、主人公たちが敵に立ち向かう中での成長を感じられてとても素敵な作品です。

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    2024年06月10日
  • 火星年代記〔新版〕

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    ネタバレ

    最初どうしてもイメージできない描写がひたすらに続き、これ読み切れるかなと心配していたのだが年代が進むにつれて加速度的に読みやすくなる。でも文明のうつろいを描写で感じることになるとは……。
    「優しく雨ぞ降りしきる」のスピード感と「火の玉」における信仰対象への解釈の話がいっとう好き。こういう話、自分で思いつきたかった!というタイプの面白さ。

    私にはまだ言語化が難しいところがたくさんあるのだが、先に同作者の華氏451度を読んでいたのでこの辺りは作者のテーマなのかなと思った。たまに殴りかかるような風刺が飛んでくるのでまったく油断できない。
    ホラーっぽいなこれ…という描写もちょくちょくあったが、巻末の

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    2024年04月04日
  • 火星年代記〔新版〕

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    ネタバレ

    火星がどんな風に侵略されたか、地球はどんな状況なのか、地球人は何を考え火星へやってきたか、それらをいくつもの短編を読んでいくことで把握できるようになっているのが面白かった。喉元にナイフを突きつけられたような恐怖を味わう話もあったし、心を押しつぶしてくるような話や、詩的で美しい話もある。
    目線が変われば見えてくるものも違っていて、それぞれの立場で真実を見せてくれるのが良い。これが一人の主人公の語りであれば偏った情報しか得られないからだ。
    いくつか印象的な短編があった。第三探検隊が懐かしさの中で殺された話。地球人の愚かさに抗おうとしたスペンダーの話。火の玉に出会った神父たちの話。死んだ家族を造った

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    2024年02月18日
  • 火星年代記〔新版〕

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    地球の人間が火星を訪れ、人間のための世界を作り、去っていく経過を描いた連作短編集。そしてブラッドベリやっぱりすごい、登場人物は皆生き生きと動き回り、情景がくっきり浮かんでくる語り口。時にファンタジー、時にホラー、時にコメディ。滑稽であったり、無常感を纏っていたり、とにかく生々しく感情の色々な部分を揺さぶってくる短編の数々。
    特に良かったのは穏やかな夏の夜を楽しむ火星人たちが人間の到来を知らずの間に知覚してしまう『夏の夜』、火星に到着した探検隊の夜を描く『月は今でも明るいが』、大焚書であらゆる本が焼かれた地球を抜け出してきた男が、火星にポーの作品に出てくる陰鬱な館をこしらえる『第二のアッシャー邸

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    2023年08月08日