あらすじ
猫を拾った男女をめぐる極上のラブストーリー「猫のパジャマ」、初期の名作「さなぎ」ほか、人生のほろ苦い驚きが詰まった珠玉の作品集。絶筆となったエッセイ「連れて帰ってくれ」を特別収録。新装版。
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Posted by ブクログ
表紙が可愛くてついお迎えしていた1冊。知っていたけれど、レイ・ブラッドベリを読むのはこれが初めて。
制作年代がそえられてることで、背景がイメージできたのが良かった。アメリカの政治や文化に明るかったらもっと楽しめたんだろうなあ……無知が悔やまれる。『趣味の問題』は、絵を想像するとどうしてもゾワゾワしてしまうけど、ストーリーとしては面白かった。ちゃんと有名作、読んでおきたいなあ、と思ったのだった。
この1冊、何より序文のタイトルが『ピンピンしているし、書いている』なのがとても良い。老作家の飄々とした感じがなんか好きである。
Posted by ブクログ
『華氏四五一度』などが有名なブラッドベリの短編集。表紙に一目惚れしたものだが、これは2024年に出た新装版。
全21篇+文庫版特別収録のエッセイ1。
SFあり、ホラーあり、ミステリーも恋愛も友情も……ととにかく欲張りセットな本だった。ただ、明るい雰囲気の話もあるにはあるが、全体的に悲哀やノスタルジーが漂っているのを感じる。
『華氏四五一度』も読んだことがあるが、そう言えばブラッドベリって良くも悪くもこんな感じの文体だったな〜と思い出した。
個人的に好きな話は「三角関係」「ルート66」「俺の敵はみんなくたばった」辺り。どんな話でもどんでん返し的な展開はほぼ無く、期待した結末が期待通りに訪れる、ある意味安心して読める本と言えそう。1話1話が短いのも読みやすくて良かった。