小林武彦のレビュー一覧

  • なぜヒトだけが老いるのか

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    最初は、科学的な話から始まって、どうして人間だけが老後と言う時期が存在するのかと言うことを科学的に解明するような雰囲気だったのだが、結局のところ、その部分の説明はいわゆる「おばあさん仮説」を紹介しただけで、どうして男性にも老後が存在するのかについては、社会のリーダーが必要なみたいなあまり、科学的ではない説明をするにとどまっている。
    そして本の後半は、シニアはどう生きるべきかと言う人生訓みたいな内容になっている。
    中途半端な本なので評価3にしました。

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    2025年07月14日
  • なぜヒトだけが幸せになれないのか

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     人の幸福は、生物学的に言うと「死から距離があること」だそうで、そういう意味では現代人はかなり幸せであるはずだ。
     しかし、人は常にベターを求め、格差を感じたり、人間関係も複雑なため幸せを感じにくいという。
     自分にとって幸せとはなんだろう。私事だが、もうすぐ孫が七人になる。これはかなり幸せな事だと自負している。

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    2025年06月11日
  • なぜヒトだけが幸せになれないのか

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    「幸せ」を「死からの距離が保てている状態」と定義して論じているのが、生物学者らしい発想。
    格差など、最近数千年のヒトの生活様式や価値観の劇的な変化にうまく適応できていないのではないか、というのが著者の考え。
    なるほど、と思った。

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    2025年06月07日
  • なぜヒトだけが幸せになれないのか

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    うーん、するすると読めるし書かれている内容自体も面白くはあるんですが、文章力はある著者の、似たようなシリーズが続いた結果だんだん自分の専門分野でないところに分け入り始めて内容がフワッとなってるパターンになりだしてる気がする。次が分水嶺ですかね。

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    2025年06月05日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    人間以外の生物は老いずに死ぬ。ヒトだけが獲得した「長い老後」には重要な意味があった。生物学で捉えると「老いの常識」が覆る!【目次】
    第1章 そもそも生物はなぜ死ぬのか
    第2章 ヒト以外の生物は老いずに死ぬ
    第3章 老化はどうやって起こるのか
    第4章 なぜヒトは老いるようになったのか
    第5章 そもそもなぜシニアが必要か
    第6章 「老い」を老いずに生きる
    第7章 人は最後に老年的超越を目指す

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    2025年05月29日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    ネタバレ

    結論は、生物は奇跡が重なって地球に誕生し、多様化し、絶滅を繰り返して選択され、進化を遂げてきた。その流れの中で偶然にして生まれてきた私たちは、その奇跡的な命を次の世代へと繋ぐために「利他的に」死ぬことが遺伝子に組み込まれているためだ。

    この結論へ辿り着くために、序盤から終盤まで細胞や遺伝子の説明がなされる。
    私自身が生物の授業を選択していなかった...のは言い訳だが、この説明部分は難しく感じた。

    締めくくりのAIについての以下の警鐘は同感だ。
    多くの知識を溜め込み、いつも合理的な答えを出してくれるAIに対して、人間が従属的な関係するになってしまう可能性がある。昆虫などの生き物に抱くような、

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    2025年05月25日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    前半のRNAなどのあたりは自分には理解が難しく人に説明できるレベルまで落とし込めない。ふんわりとわかった。
    他の生物とデータに基づいて比較した話が面白い。人間は長生きすぎるなぁ。
    人間の老後についての話は単なる筆者の考え。

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    2025年05月07日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    書名の問いについて生物学者が答える本。その回答が明確にわかりやすくかかれていてサラッと読める。
    それぞれの生物はその死に方にも意味がある。生物の進化から考えれば、その種の多様性の中で、その死に方を含めた遺伝子以外のその種は進化の過程で絶滅したのだから。・・・この主張に説得力があった。
    遺伝子の難しい話も時々出てくるが、話の筋はわかりやすい。(各章の最後を読んで聞くと論旨がわかる)

    最後は老化の話が書かれていたが続編があるのね。「なぜヒトだけが老いるのか」

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    2025年03月02日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    シニアについての話が多かった気がする。人間は歳を取るごとに丸くなる。自分もそんな気がする。最後は公共的に何かを遺せればいいなーと思っております。

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    2025年01月13日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    生物学者としての理論的な話かと思ったらシニアの応援というか老化の意義みたいな私見だったので思ったのとちょっと違った。

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    2024年11月15日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    ネタバレ

    【要約】
    地球上に存在する生物は「変化」と「選択」の結果としての「進化」から作られている。その観点から考えると「死(老化)」も何らかの「選択」の結果だと言える。

    まず細胞レベルで言えば、遺伝子の不安定性(変異)がスイッチとなって、がん化等を防ぐために老化が起こる。これはいくつかの早期老化症でDNA修復に関わる遺伝子の変異が報告されていることからも示唆される。(その他がん化を防ぐための機構として、免疫細胞による細胞の破壊やテロメアの短縮による老化がある。)

    また個体レベルで言う老化の意味として、一つ目に限られた空間や食糧の制約により死が必要であると言える。2つ目として、多様性を支えるために必

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    2024年10月26日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    自然界の生き物はみな、ピンピンコロリ。老衰という概念なし。食べられて死ぬか、寿命で死ぬか。
    ターンオーバーとしての死。老化細胞。サイトカイン。アポトーシス。
    テロメア。
    死はプログラムされている。長生き細胞は癌化することがあり、ガン化を防ぐ為にテロメア50回再生で死。
    ハダカデバネズミは他のネズミの10倍長生き。ベニクラゲ。寿命なく若返る。テロメアがないから細菌は老化しない。若返りの研究はある。
    多様性の為に有性生殖あり。

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    2024年08月01日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    生物の中で“老い”の時間が長いのはヒトの特徴。
    その老いの時間を如何に過ごしていくのか。
    小林先生からヒントをいただけた気がする。
    エリクソンの発達段階にも通じるところが多くあった。
    去りゆくその日が来た時、周囲に迷惑をかけないように巣立っていきたいと思った。

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    2024年07月07日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    部活の同級生からの課題図書。読んでみて感想、聞かせて欲しいと。執筆当時59歳の細胞の老化の研究をしている生物学者のシニア論です。なるほど…ヒト以外の生物は老いずに死ぬ…のか。まさに「ピンピンコロリ」がほとんどの動物のスタンダードであることを初めて知りました。ヒトだけが死の前に老年期という時間を過ごすようになったことをこの前半で生物学者として、DNAの老化の専門家としてグイグイ語ります。(でも、暮らしの中で目にするおじいちゃん、おばあちゃんの犬はどう考えればいいのか?質問したくなりました。)その老いという時代を、どう生きるべきか?というテーマが後半に繰り広げられます。前半が学問の啓蒙的であるのに

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    2024年05月11日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    老いは「何かを失う」わけではなく、「役割が変化すること」という捉え方がいいなと思った。
    人生の40%は老後だそうだから、年をとることを嘆くのではなく、自分でできる役割を考えて社会に貢献していきたいと思った。
    そして、できれば「老年的超越」というご褒美を味わいたいと思わせてくれる本だった。

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    2024年04月23日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    自然界に老いはない。社会的な生き物であるヒトは、老いた人がいる社会が選択されて生き残ってきた。知識や技術・経験が豊富で私欲少なく次世代を育成する「いいシニア」になり、社会の一線から退くのではなく、公共精神で社会と関わろう。

    ヒト以外にはケアする社会がないから元気か死の二択で老いはない、なら理解できます。でも、サケやハダカデバネズミやゾウのように、ピンピンコロリが生物としてのデフォルトである、というのはどうかなあ。

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    2024年04月20日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    人間が生きる意味を知りたくて、生物学観点からの見解を読んでみた。
    どうやら哲学的な意味での個人の生の意味は無いらしい。生物学者が淡々と調査結果を報告するスタンスなので、抵抗なく腹落ちした。

    「老い」は人だけに許されたもの、という見識は目から鱗だった。たしかに人以外の動物はいきなり死ぬのだ。
    生物学は面白いかもしれない。


    <アンダーライン>
    ★★★
    「死は進化に必要である」ことは、生物学的な「死生観」と言ってもいいのかもしれません。

    ★★★★★
    私たち生物は進化の結果できたので、死がないとそもそも進化できず、存在し得ません。つまり「なぜ死ぬか」ではなく、死ぬものだけが進化できて、今存在し

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    2024年03月03日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    興味深い。人は必ず歳をとる。その時にどう過ごすか… 社会に還元、そして最後は老年的超越で幸せに過ごす、自然に得た心境である意味ご褒美だと。
    死への恐怖から解放されて大きな後悔もなく死んでいける。
    野生の生き物は基本的に老化しない、老化は突然やってくる。

    細胞の老化=個体の老化
    幹細胞は寿命が長く、一生涯生き続けるものもある。
    血液の細胞は約4ヶ月でワンサイクル
    骨の細胞は約4年周期

    ヒトの寿命は50〜60歳くらい、その根拠は
    1. ゴリラ、チンパンジーの寿命からの推定、ゲノム遺伝情報はヒトとほぼ同じで50歳前後の寿命

    2. 哺乳動物の、総心拍数は一生でほぼ20億回仮説
    2〜3年寿命の

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    2024年03月03日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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     語りかけるように説明されています。まずはビッグバンから、えぇ!?そこからですか?、もしかして、小林先生、お子様や学生さんに説教するとき、ビッグバンから入るタイプですか?

     といういうわけで、ビッグバンから生命(生物)誕生、生物の進化について説明されます。そこでのキーワドの一つが「ターンオーバー」作っては分解して造り変えるリサイクル、もうひとつが「選択と変化」と「多様性」です。特に強調されていたのが、進化を加速するものとしての「絶滅」です。恐竜の時代から哺乳類の時代へ移れたのも絶滅のおかげ、という訳です。
     そしていよいよい「生物はどのように死ぬのか」「ヒトはどのように死ぬのか」とすすみ、最

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    2024年02月16日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    人だけが寿命が長い理由、老いの仕組みについて説明があり、著者の死生観についても述べられている贅沢な新書。
    子育てする種に分業化するという仮定は現在は倫理的に難しいですが、今後人口が減ってくると検討されるのかもですね。

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    2024年01月24日