小林武彦のレビュー一覧

  • なぜヒトだけが老いるのか

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    生物学的な視点からヒトはなぜ老化が始まってからも長く生きるのかなど学べる。

    例えば、「おばあちゃん仮説」では、子育てする上では母親だけでなくおばあちゃんも子育てに参加できる方が有利なので寿命が伸びたのではとのこと。

    進化的には確かにそうかもと思うが、核家族化や個人主義の進んだ現代はそこが活かしにくくなっているなぁと思う。

    老化改善の研究の話もあり、あと10年ぐらいで実用化の目処が立つかもというのは、希望が持ててありがたい。

    他にも色々な知見が得られて面白いが、個人的にヒトとバナナの遺伝子が50%同じというのが面白かった。

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    2024年05月04日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    前著「生物はなぜ死ぬのか」で話題となった著者の続編。
    前著で、生物は「変化と選択」を繰り返す「進化のプログラム」によって、今ある姿・形・性質の全てを獲得したこと、「生物はなぜ死ぬのか」ではなく、死ぬものだけが進化できて、今存在している、死は進化に必要である、ということを示しました。
    本書では、死ぬことは必然としても、人間だけが老化するという現象はなぜ起きているのか、ということに着目しています。著者に言わせれば、前著同様、「なぜヒトだけが老いるのか」ではなく、老いた人がいる社会が選択されて生き残ってきた、ということになるそうです。
    生物としての老化にどのような意味があるのか、それを理解し、私たち

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    2024年04月06日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    老後って何だろう。
    そんな年齢になったため、手に取った本。
    子孫を残せる年齢を過ぎても、人はまだまだ生きる。何のため?
    高齢になったら自分の知識を公共化する、なるほど、と納得した。
    死んだら今までの知識が0となる。
    他の人に伝えて、更なる進化&発展をする。
    人類全体でみる。
    大きなメタ。

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    2024年03月18日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    ヒトには老後がある理由とそれをいかして少子化の歯止めと知見の継承もできる提言がなされています。こういうアプローチもありだなと思いました。

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    2024年03月10日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    ネタバレ

    漠然と死ぬって怖いなとか、まだ死ぬには早いな、もったいないなって考えたことがあり、題名にも惹かれたので読んでみた。

    この本によると、生き物が死ななければいけない理由は2つあり、①食料や生活空間の不足、②多様性のため。前者は結果論であり、死ななければならない根本的な理由ではない。
    生き物の激しく変化する環境の中で生き残る仕組みは「変化と選択」であり、多様性を確保するためにプログラムされている。
    実際に、生物的な歴史の中で他の生き物が環境に適応し、進化してきたように、死に対してショックを受けるという人の感情も変化と選択の進化の過程で獲得してきたものである。人の進化の過程で、自分だけが生き残ればい

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    2024年02月17日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    COURRIER JAPON
    著名人の本棚
    橋爪大三郎さんの推薦図書より

    「生き物は利己的に偶然生まれ、公共的に死んでいくのです。」

    生物学の観点で語ると、次の世代の変化の為に死ぬ(死ななければならない)となれば、死は否定的なものではなく、祝祭のようなものかもしれない。
    新たな「始まり」との言葉は納得である。

    消費と競争ばかりの資本主義社会を生きる今、ハダカデバネズミのスローライフな生態と、腹八分目が寿命を延ばす話はなかなかに示唆的だった。
    (医学が進歩して寿命は延びたかのように見えるが、実は寿命を縮めるような強ストレス社会になってはいないだろうか。)

    人間は社会的な生き物であるので、

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    2024年02月05日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    生物はなぜ死ぬのか?それは進化するためである。
    そして過酷すぎるこの地球環境の中で生き残るためである。死ぬ種族だけが生き残って来れた。人間以外老化して死ぬ生物はなかなかいない。ホモサピエンスの中で、老いる事に意味があり、繁栄出来た者だけが生き残れた。その生き残りが我々である。老いには十分に意味があると言うことだ。おばあちゃんがいるから、生存確率が上がったという理論だ。

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    2024年01月18日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    自然の中で老いがある生物がほんの一部しかないことに驚いた。細胞の老いと個体しての老いは違うが、せめて細胞だけは長く分裂してもらうためにも努力したい。読むのが難しかった!

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    2024年01月16日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    進化の結果、死が作られたとは驚きでした。統計的には衰えはじめは55歳くらいでガタが来はじめ、最長でも寿命は115歳くらいとのこと。人間、生物の死のメカニズムにスポットを当てた論考は、とても興味深く、専門的な説明は難解ですしたが、挫折せず通読できました。

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    2024年01月13日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    出だしは様々な発見があり面白かった。後半は著者の思想が混じってきて、やや興味が薄れていった。
    実は老いて生きれるのは人だけ。そこには必然性があるから。
    改めて突きつけられたこの事実を踏まえて、老いていく中で社会における自分の存在感を考えていきたい。

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    2023年10月13日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    生物は死ぬことを繰り返して弁証法的に、高みをめざしていった。人間がいるのも、最初に出来た細胞が死んで生まれての分裂を繰り返して人間になったらしい。正直、神様的な存在が居ないとこんな綺麗に物事が進む気がしない。

    生物は死ぬ事で多様性を増やして言ったから死ぬんだ!って言われたけど、個人としては自分が全てなんだし、だから死のうか!とはならない。

    正直p2688の細胞が~を遮断するためにー、みたいなのは分からなかったけど、生物学的に自分の体に着いて何となく知ることが出来て良かった

    なんで神様は自分に意識を与えたのだろうか、、、

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    2023年08月26日
  • DNAの98%は謎 生命の鍵を握る「非コードDNA」とは何か

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    学生の頃に学んだ遺伝やDNAに関する歴史を再復習できました。それと同時に、記されている段階での科学的な見地も理解できました。

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    2023年02月08日
  • 寿命はなぜ決まっているのか 長生き遺伝子のヒミツ

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    知的好奇心旺盛な中高生を対象として、不老不死をとっかかりにして寿命に関するDNAや遺伝子の話を順を追って説明している。説明は平易で親しみやすく、著者の豊富な識見と編集者の努力を感じる。若い人が丁寧に読めば、生物化学の入門にもなり得るのではないか。
    生物化学の素養のない中高年にとっては、中盤以降の遺伝子の話はさすがにレベルが高すぎて手に負えないところではあるが、終章の「寿命はなぜ決まっているのか」は、本書の白眉であり、社会学的側面も含め、著者の思いが詰まっているので、途中で挫折しそうになってもぜひ読んでいただきたい。

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    2021年08月14日
  • DNAの98%は謎 生命の鍵を握る「非コードDNA」とは何か

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     非コードDNAに色々な役割があるということは知っていたが、実際に詳しく知らなかったので、興味があったので読んだ。非コードDNAが生物にもたらす影響について、色々な例を紹介してくれていて、面白かった。
     特に、寿命に関する話は興味深かった。寿命といえばテロメアを誰もがイメージするだろうが、リボソームRNAをコードする領域も重要であるというのだ。この領域は、リピート配列で成り立っており、切断と挿入がくりかえされる不安定な領域であるようだ。この挿入に関係する酵素をノックアウトすると寿命が短くなるらしい。
     他にも、非コードDNAのおかげで遺伝子の重複が起きやすくなっていること、コード領域へのダメー

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    2020年03月07日
  • 寿命はなぜ決まっているのか 長生き遺伝子のヒミツ

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    ジュニア新書とは思えない詳細さ。寿命の存在をプログラム仮説とエラー蓄積仮説に基づいて解説する。プログラム仮説はテロメアに代表される遺伝しない、細胞内の時限爆弾により事前に寿命が決まっている。エラー蓄積では、主にDNAのコピーの際のエラーが蓄積される事で機能が衰えてくる。また、修復機能やそれを支える複雑な機構が徐々に弱ってくることで、癌の可能性が増える。

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    2019年02月08日
  • なぜヒトだけが老いるのか

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    人の老いる仕組み。DNAの損害、脳と心臓の変わらない細胞による器官の衰え、幹細胞の減少。それに対してPD-L1を阻害して免疫細胞の力を強めるやP53でアポトーシスを早めるといったことで老化細胞の蓄積による炎症性サイトカインの放出を低減させることが今後考えられる。
    以上のことを他の生物とも比較して、人間にのみある老後をうまく若い人と分業して過ごすことが重要と主張

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    2025年10月13日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    大枠はつかめるものの、ちょいちょいついていけない小難しい話が。で、どうなのか、というところもちゃんとあるが、さらに深い話に仕立てることもできそうなのに、もうちょい!惜しい!…という超私見の感想でした。

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    2025年09月25日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    実は「生物はなぜ死ぬのか」より以前の
    「生命とはなにか」がこの春以来、
    熾火のように未だ燻っている状態だったので、
    タイトルが目に入った途端連れて帰った本。

    はじめにの1行目から、ものすごく興味深い。

    宇宙的な視野の広さをもって見ると、地球には2つのものしかありません。
    それは「生きているもの」とそれ以外です。(3頁)

    そうそう!その生きているものとそれ以外の決定的な違いを言語化してほしかったのよ!
    …と、思いながら第1章、

    そもそも生物はなぜ誕生したのか

    私にとってこんな最高の掴みはない。

    ちなみに、先ほどの私の問いはあっさりと明かされる。すなわち、

    生物と無生物の大きな違

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    2025年09月21日
  • 生物はなぜ死ぬのか

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    「ターンオーバー」「選択と変化」「多様性」「絶滅」「進化」
    これらが主なキーワード。
    途中、「老化」についても書かれている。

    「AI」について書かれていた箇所が、色々と考えさせられた。

    生物は死ぬが、AIは死なない。

    AIは死ぬことなく、情報をためつづける。

    「死ぬことを繰り返して進化していく」のが、これまでの進化であったのに、
    AIは死ななくても、進化していく。

    それはとんでもない速度だろう。

    「死なない」ことは、怖いことだ。
    この先、死なないAIはどうなっていくのだろう。

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    2025年08月17日
  • なぜヒトだけが幸せになれないのか

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    他人の足を引っ張るのは相対的に、自分の評価を上げて、幸せになったような気になるが、自身のプラスではないし、自分がやられたら、嫌な気持ちになるし、結局罪悪感に苛まれ、幸せになれない。足の引っ張りあいは、コミュニティとしてマイナス。他の人の活躍はポジティブに捉えて、賞賛し、学び、自身の成長につなげた方がよい。

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    2025年07月21日