小林武彦のレビュー一覧

  • なぜヒトだけが老いるのか
    学術的であまりおもしろくないところと、「なるほど!」と妙に納得するところが混在していました。人間も女王蜂とそれを支える働き蜂のように分業化していく話は説得力がありました。
  • 生物はなぜ死ぬのか
    生物は死ぬことを繰り返して弁証法的に、高みをめざしていった。人間がいるのも、最初に出来た細胞が死んで生まれての分裂を繰り返して人間になったらしい。正直、神様的な存在が居ないとこんな綺麗に生き物に物事が進む気がしない。

    生物は死ぬ事で多様性を増やして言ったから死ぬんだ!って言われたけど、個人としては...続きを読む
  • なぜヒトだけが老いるのか
    前書『生物はなぜ死ぬのか』にて、「死は進化に必要である」とした著者は、本書にて「老いを実感しているシニアは社会にとって必須の存在であり、「老い」のおかげで人類の寿命が延び、今の文明社会が築かれた」と結論づけています。
    「死」はすべての生物に共通した絶対的なものであるのに対し、「老い」はヒト以外の生物...続きを読む
  • 生物はなぜ死ぬのか
    「生き物は利己的に生まれ利他的に死ぬ」

    生物の絶滅について
    「隕石の落下級のダメージを人類が与えている」

    なかなか面白かった
  • 生物はなぜ死ぬのか
    生物学のベストセラーとして朝日新聞で紹介されていた本である。生物は死ぬということで、あるいは絶滅したということで新しい種が交代した、ということで考え方を転換させる本である。
     生物学について丁寧にわかりやすく説明しているので、生物学を手軽に学習してみようと考える学生には最適の本であろう。
  • 生物はなぜ死ぬのか
    ときおり出てくる専門的な解説も、わかりやすい図版が多少なりとも理解を助けてくれている。
    表題の内容については、第5章にすべて言い尽くされているであろう。進化の歴史から生物の死というものを客観的にとらえようとするいかにも科学者らしい態度には好感が持てる。
  • 生物はなぜ死ぬのか
    専門的な記述は少し難しかった。youtubeなど利用して理解を深めると面白い。全体的な印象としては解剖生理学的見地からで読み返すことで一層理解が深まる気がする。
  • 生物はなぜ死ぬのか
    「25メートルプールにバラバラに分解した腕時計の部品を沈め、ぐるぐるかき混ぜていたら自然に腕時計が完成し、しかも動き出す確率に等しい」

    「死は長い生命史から考えると、生きていることの原因であり、新たな変化の始まりである」

    「生き物が生まれるのは偶然ですが、死ぬのは必然」

    生物にとって個々の死は...続きを読む
  • 生物はなぜ死ぬのか
    生物学の観点から、「なぜ死ぬのか」という問いに丁寧に一つの答えをだしていく本。
    普遍的かつ抽象的な問いに対して、学問の観点から紐解いていく様は中々に素敵。
    生物の専門的な話も複数出てくるものの、語り口は優しいためスラスラ読める。
    変化と選択のための死という答えは、ある意味想像できる答えではあるが、科...続きを読む
  • 生物はなぜ死ぬのか
    「多様性」こそが進化にとって、いちばん大切なこと。
    周りに流されず、自分の意志を持って、良くも悪くもやりたいように生きていく…
    「お前の好きなように生きろよ」と、今まで生きてきた生物全てから言われたようで、背筋がピシッとなった…
  • DNAの98%は謎 生命の鍵を握る「非コードDNA」とは何か
    学生の頃に学んだ遺伝やDNAに関する歴史を再復習できました。それと同時に、記されている段階での科学的な見地も理解できました。
  • 生物はなぜ死ぬのか
    Weekly落合で対談していたのをきっかけに読んだ本。
    基本的な考えは個体を存続させることではなく、種として生き延びることを目的とされている。だからこそ、死なない個体が出てくると、種として生き延びにくくなるのだろう。
    そういう意味ではアンチエイジングと言って頑張っていても限界があるのだろうと感じた。
  • 寿命はなぜ決まっているのか 長生き遺伝子のヒミツ
    知的好奇心旺盛な中高生を対象として、不老不死をとっかかりにして寿命に関するDNAや遺伝子の話を順を追って説明している。説明は平易で親しみやすく、著者の豊富な識見と編集者の努力を感じる。若い人が丁寧に読めば、生物化学の入門にもなり得るのではないか。
    生物化学の素養のない中高年にとっては、中盤以降の遺伝...続きを読む
  • DNAの98%は謎 生命の鍵を握る「非コードDNA」とは何か
     非コードDNAに色々な役割があるということは知っていたが、実際に詳しく知らなかったので、興味があったので読んだ。非コードDNAが生物にもたらす影響について、色々な例を紹介してくれていて、面白かった。
     特に、寿命に関する話は興味深かった。寿命といえばテロメアを誰もがイメージするだろうが、リボソーム...続きを読む
  • 寿命はなぜ決まっているのか 長生き遺伝子のヒミツ
    ジュニア新書とは思えない詳細さ。寿命の存在をプログラム仮説とエラー蓄積仮説に基づいて解説する。プログラム仮説はテロメアに代表される遺伝しない、細胞内の時限爆弾により事前に寿命が決まっている。エラー蓄積では、主にDNAのコピーの際のエラーが蓄積される事で機能が衰えてくる。また、修復機能やそれを支える複...続きを読む
  • なぜヒトだけが老いるのか
    部活の同級生からの課題図書。読んでみて感想、聞かせて欲しいと。執筆当時59歳の細胞の老化の研究をしている生物学者のシニア論です。なるほど…ヒト以外の生物は老いずに死ぬ…のか。まさに「ピンピンコロリ」がほとんどの動物のスタンダードであることを初めて知りました。ヒトだけが死の前に老年期という時間を過ごす...続きを読む
  • なぜヒトだけが老いるのか
    老いは「何かを失う」わけではなく、「役割が変化すること」という捉え方がいいなと思った。
    人生の40%は老後だそうだから、年をとることを嘆くのではなく、自分でできる役割を考えて社会に貢献していきたいと思った。
    そして、できれば「老年的超越」というご褒美を味わいたいと思わせてくれる本だった。
  • なぜヒトだけが老いるのか
    自然界に老いはない。社会的な生き物であるヒトは、老いた人がいる社会が選択されて生き残ってきた。知識や技術・経験が豊富で私欲少なく次世代を育成する「いいシニア」になり、社会の一線から退くのではなく、公共精神で社会と関わろう。

    ヒト以外にはケアする社会がないから元気か死の二択で老いはない、なら理解でき...続きを読む
  • なぜヒトだけが老いるのか
    興味深い。人は必ず歳をとる。その時にどう過ごすか… 社会に還元、そして最後は老年的超越で幸せに過ごす、自然に得た心境である意味ご褒美だと。
    死への恐怖から解放されて大きな後悔もなく死んでいける。
    野生の生き物は基本的に老化しない、老化は突然やってくる。

    細胞の老化=個体の老化
    幹細胞は寿命が長く、...続きを読む
  • なぜヒトだけが老いるのか
    人間が生きる意味を知りたくて、生物学観点からの見解を読んでみた。
    どうやら哲学的な意味での個人の生の意味は無いらしい。生物学者が淡々と調査結果を報告するスタンスなので、抵抗なく腹落ちした。

    「老い」は人だけに許されたもの、という見識は目から鱗だった。たしかに人以外の動物はいきなり死ぬのだ。
    生物学...続きを読む